パーソナルジムをやっています。トレーナーのトレーニング動画は伸びるんですが、体験の申し込みにはつながらなくて。

体験に来る前の人に聞くと、怖いのはトレーニングより「場違いじゃないか」なんですよ。そこに答えましょう。
総合スポーツジム、24時間ジム、パーソナルジム、ヨガやピラティスのスタジオ。ジムのSNSは、鍛えたトレーナーの体や、重いバーベルを挙げる動画が目立ちます。見ごたえはありますが、これから運動を始めたい人には「自分には無理そう」と映ることもあります。
体験の申し込みを増やしたいなら、見せるべきは、運動をしていない人が体験の前に抱える不安への答えです。何をされるのか、ついていけるのか、入会を断れるのか。そこが解けると、最初の1回のハードルが下がります。
この記事では、体験前の不安の洗い出し方と見せ方、ジムならではの映り込み、会員さんの変化を出すときの効果の言い方を整理します。
この記事の要点
- 鍛えた体より、体験前の不安への答えが申し込みにつながる
- 鏡とガラスが多いジムは、ほかの会員さんの映り込みに注意する
- 会員さんの変化を出すときは、食事管理などの条件と、どのくらいの人の結果かを添える
体験に来る前の不安を、そのまま題材にする
ジムの体験を迷っている人の不安は、運動の中身より手前にあります。受付や体験の担当に、申し込みの前後で聞かれたことを書き出してもらうと、次のようなものが集まります。
| 体験前の不安 | 動画で見せるもの |
|---|---|
| 場違いではないか(運動経験がない、体型が気になる) | 運動を始めたばかりの会員さんが多い時間帯の雰囲気、初心者用のメニュー |
| 体験で何をされるのか | 受付からカウンセリング、着替え、トレーニング、帰るまでの流れを1本で |
| ついていけるか、痛くないか | 体験で実際にやる種目を、トレーナーが軽い負荷でやってみせる |
| 入会を断れるか | 体験のあとの説明の流れ、その場で決めなくてよいこと |
| 何を持っていけばいいか | 服・靴・タオル・飲み物、ロッカーとシャワーの場所 |
| 混んでいないか | 時間帯ごとのフロアの様子、マシンの待ち方 |
例えば、駅前の24時間ジムなら「マシンの使い方を誰に聞けばいいか」、女性専用のスタジオなら「外から中が見えるか」が、それぞれよく聞かれる不安です。同じジムでも業態によって、題材の順番が変わります。

体験の次の日、階段で太ももがプルプル。これを先に笑って言ってあげると、ずいぶん安心されるんですよ。
体験の流れは、迷う所を省かずに見せる
体験の流れの動画は、受付で名前を言うところから始めます。ジムに慣れた人には当たり前の、靴を履き替える場所、ロッカーの鍵、カウンセリングで聞かれることが、初めての人には迷う所です。
- カウンセリングで聞くこと(運動歴、けがや痛む所、目的)を、用紙を見せながら言う
- トレーニングの場面は、トレーナーの声かけを音として残す
- 最後の説明の場面で、「今日は決めなくて大丈夫です」と言う様子を入れる
最後の一言は、入会の勧誘が強いのではないかと心配する人への答えになります。動画で言ったことは、実際の体験でもそのとおりにします。
鏡とガラスの映り込みに気をつける
ジムは、ほかの店より映り込みに気をつける場所です。壁一面の鏡、ガラス張りのスタジオ、マシンのモニター。撮っている本人は画面の中央しか見ていないので、鏡の端に映った会員さんに気づかないことがあります。
- 撮る前に鏡の向きを見て、会員さんが映らない角度を探す
- 会員さんの少ない時間を撮影の時間として決め、館内に貼り出しておく
- 更衣室とシャワーは、営業時間外でも人がいないことを確かめてから撮る
- ロッカーの番号やトレーニング記録のボードに、会員さんの名前が出ていないか見る

鏡の端に、汗だくの会員さんがばっちり。撮った本人がいちばん気づかないんです。
会員さんに出てもらうときは、使う場所と期間を伝えて了解をもらいます。トレーニング中の姿は、本人にとって人に見せたい姿とは限りません。
会員さんの変化を出すときの、効果の言い方
ジムの動画でいちばん迷うのが、会員さんの体の変化や体験談の出し方です。
消費者庁が2018年に出した「打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点」では、体験談を見た人は「大体の人が効果を得られる」と受け取ると考えられる、としています。そのうえで、食事療法や運動療法の併用が必要な場合や、特定の条件の人にしか効果が出ない場合は、そのことを明瞭に示す必要があるとし、体験談を使うなら、調べた人数、同じような結果が出た人の割合、出なかった人の割合などを示すべきだ、としています。
ジムに当てはめると、こうなります。
| 迷いやすい言い方 | 添える・言い換えること |
|---|---|
| 「2か月でマイナス8kg」の会員さんの声 | 週に何回通い、どんな食事管理をしたか。全員がそうなるわけではないこと |
| 「誰でも痩せる」「必ず結果が出る」 | 言わない。週2回・60分で何をするかを見せる |
| 体の痛みが「治る」 | 治療と受け取られる言葉は使わない。どんな動きを練習するかを見せる |
「※個人の感想です」と小さく入れても受け取り方は変わりにくい、という点は、広告の表現の記事で書いています。
あわせて読みたい広告で使えない表現は?景品表示法の優良誤認・有利誤認の基本数字で約束するより、何をするかを具体的に見せるほうが、体験に来た人との食い違いも起きません。体の変化を撮るときの条件のそろえ方は、ビフォーアフターの記事にまとめています。
あわせて読みたいビフォーアフター動画の撮り方。定点と条件をそろえて変化を見せるジムの発信を、HEART CREATIONと
ジムの動画は、営業中に会員さんの邪魔をせずに撮れる段取りを作れるかで、続けやすさが変わります。HEART CREATIONでは、こんなところからご一緒しています。
- 受付で聞かれている不安から、体験前の人に向けた企画と台本を考える
- 会員さんが映らない時間と角度を決めての撮影と、編集を同じチームで引き受ける
- 入口を変えた複数の案を同時に出して、2週間で体験の申し込みの数を見て寄せていく
追う数字は再生数ではなく、体験の申し込みの件数です。ご相談はこちらから。

最初の1回さえ来てもらえれば、あとはトレーナーさんの出番です。そこまでの道は、動画で一緒に作りましょう。
よくある質問
ジムのインスタで、体験の申し込みを増やすには何を投稿すればいいですか?
体験の前に気になること、たとえば何をされるのか、ついていけるか、入会を断れるかに答える投稿が向いています。受付で聞かれた質問を書き出して、1本に1つずつ答えていくと題材に困りません。
パーソナルジムで、会員さんのダイエットの結果を動画にしてもいいですか?
本人の了解を取ったうえで出せますが、食事管理の内容や通った回数などの条件を明瞭に添えます。消費者庁の資料では、体験談を使うなら、同じような結果が出た人の割合なども示すべきだとしています。
ジムで撮影するとき、ほかの会員さんが映ってしまったらどうすればいいですか?
公開する前に気づいたら、映らない部分だけを使うか撮り直します。鏡やガラスに映ることが多いので、会員さんの少ない時間を撮影の時間として館内に知らせ、角度を決めてから撮るのが確実です。
ジムの動画で「痩せる」と言ってはいけないのですか?
言葉そのものより、その表現を裏づける根拠と条件があるかが問われます。食事管理が前提なら、そのことをはっきり添えます。迷うときは、何をどれくらいするかという中身を見せる言い方に変えます。
