広告用の画像や動画って、何パターンくらい作ればいいんですか?多いほうが当たりやすいですよね?

撮り始める前に、「何を確かめたいか」を決めたいんです。それで必要な本数が決まるんですよ。
広告を始めるとき、多くの会社が悩むのが素材の数です。1つに絞って予算を集中させるべきか、たくさん作って当たりを探すべきか。どちらも一理あるように聞こえます。
ただ、素材をただ増やしても、結果から分かることは増えません。色違いや文字の大きさ違いを10案並べても、何が効いたのかを説明できないからです。反対に、案が1つしかないと、うまくいかなかったときに直す場所の見当がつきません。
この記事では、広告の画像や動画(クリエイティブ)を何パターン用意するかの考え方と、案ごとに何を変えるか、どう比べて次に生かすかを書いていきます。
この記事の要点
- 何パターン作るかは「確かめたい問い」の数で決まる
- 変えるのは細部ではなく、入口(誰に・何を約束するか)
- 1回に変えるのは1か所。結果から次の案を作る
本数は、確かめたい問いの数で決まる
広告の素材を複数作るのは、当たりを引くためというより、問いに答えを出すためです。まず「今回の広告で何を確かめたいか」を書き出すと、必要な案の数が見えてきます。
| 確かめたいこと | 変えるもの | 案の数の例 |
|---|---|---|
| どの悩みに反応する人が多いか | 打ち出す悩み・約束 | 悩みの数だけ |
| 誰に呼びかけると届くか | 冒頭で呼びかける相手 | 想定する客層の数だけ |
| 人が話すのと、手元を見せるのはどちらがいいか | 見せ方 | 見せ方の数だけ |
| 静止画と縦型動画のどちらが向くか | 形式 | 2案 |
最初からすべてを一度に確かめようとすると、案が膨らみ、1案あたりに届く人数が減って、どの案も判断できる数字が集まりません。最初の配信では、問いを1つに絞り、3案前後から始めると比べやすくなります。
例えば、地域のハウスクリーニング店なら、最初の問いを「お客さんはどの悩みで動くのか」にします。「水まわりの汚れ」「エアコンのにおい」「引っ越し前の掃除」の3案を作れば、それだけで次に何を打ち出すかの手がかりになります。
変えるのは「入口」。細部ではない

色違いだけの案って、見る側からすると全部同じに見えるんですよ。正直、あくびが出ちゃいます。
案ごとに変えるべきなのは、見た人が最初に受け取るもの、つまり入口です。HEART CREATIONでも、1本で当てにいくのではなく、入口を変えた複数のパターンを同時に出すことを基本にしています。入口として変えやすいのは、次の4つです。
- 誰に:「共働きの家庭」「一人暮らしの高齢の親がいる方」など、呼びかける相手
- 何を約束するか:早さ、仕上がり、安心感、手軽さのうち、どれを前に出すか
- 見せ方:スタッフが話す、作業の手元を映す、使う前と後を並べる、お客さんの言葉を文字で出す
- 形式:静止画、縦型動画、複数枚をめくる形式
同じハウスクリーニングでも、「共働きで週末しか休めない方へ」と始める案と、「エアコンのにおい、内部のカビかもしれません」と始める案では、止まる人がまるで違います。動画の場合、最初の一瞬で何を見せるかが入口の大部分を占めます。冒頭の型そのものは、別の記事で書いています。
あわせて読みたいショート動画の冒頭2秒で何を見せるか。フックの型と作り方1回に変えるのは1か所だけ
A案とB案で、画像も文章も対象も全部違うものを出したら、ダメなんですか?
出すこと自体はできますが、結果の説明がつかなくなります。B案のほうが問い合わせが多かったとしても、効いたのが画像なのか、文章なのか、届けた相手なのかが分かりません。分からなければ、次の案に生かせません。
比べるときは、変える場所を1か所に絞り、それ以外はそろえます。
- 01問いを決める今回確かめたいことを1つだけ書く
- 02変える場所を決めるその問いに答えるために変えるのは1か所
- 03ほかをそろえる届ける相手・予算・期間・行き先のページは同じにする
- 04成果の数字を決める比べる数字は「問い合わせ数」など1つにしておく
Meta広告の広告マネージャには、条件を1つだけ変えて比べるA/Bテストの機能もあります(2026年10月時点)。機能を使うかどうかより大事なのは、比べる前に「何を変えたか」を一行で言える状態にしておくことです。

「この2案の違いは何?」と聞かれて一言で答えられたら、その比べ方は合っていますよ。
結果は、決めておいた日に、決めておいた数字で見る
案を出したあと、つい毎日のように数字を見て、伸びない案をすぐ止めたくなります。ただ、配信を始めたばかりの数日は、届く相手が安定しておらず、数字も揺れます。HEART CREATIONでは、2週間で結果を見て、反応の良い案に寄せていくのを基本にしています。
見る数字も、あらかじめ決めておきます。クリックされた割合が高い案が、問い合わせも多いとは限りません。「気になる」の言葉で目を止めた案は、クリックは多いのに、ページを見てがっかりされて終わることがあります。比べるのは、最初に決めた成果の数字です。
| よくある見方 | 起きやすいこと |
|---|---|
| クリック率だけで勝ち負けを決める | 問い合わせにつながらない案を残してしまう |
| 2〜3日で止める | 数字が揺れているうちに、良い案を捨ててしまう |
| 全部の案を少しずつ直し続ける | どの変更が効いたのか分からなくなる |
勝った案から、次の3案を作る
比べ終わったら、それで終わりにしません。勝った案から「何が効いたのか」を一言にまとめ、それを軸に次の案を作ります。
例えば「エアコンのにおい」の案が最も問い合わせを集めたなら、次は約束はそのままにして、見せ方を変えた3案を作る。「スタッフが話す」「分解した部品を映す」「お客さんの声を文字で出す」。こうして1回ごとに問いを1つずつ進めていくと、数か月後には自社のお客さんに効く入口の型が手元に残ります。

勝った理由が一言で言えた瞬間、いちばんうれしいんですよ。それがそのまま次の設計図になります。
負けた案も無駄にはなりません。「安さを前に出しても動かない」と分かったなら、それも次の企画に使える答えです。また、同じ人に同じ広告を見せ続けると、反応はだんだん鈍くなっていきます。勝った案もいずれ入れ替える前提で、次の候補を作り続けておくと慌てずにすみます。
複数案づくりを、企画から引き受けます
複数の案を回すには、企画・撮影・編集を短い間隔でくり返す必要があります。HEART CREATIONでは、そこを同じチームで担当しています(サービス一覧)。
- 最初に確かめたい問いと、比べる成果の数字を一緒に決める
- 入口を変えた複数パターンの企画・撮影・編集を同じチームで
- 2週間で結果を見て、反応の良い案に寄せながら次の案を作る
- 社内で回したい場合は、企画の型や数字の見方をお渡しする内製化の支援も
「今ある広告素材を見て、次に何を試せばいいか知りたい」というご相談でもかまいません。初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります(ご相談はこちら)。

広告素材には、作った人の思いが詰まってますよね。今あるものを見せてください。次の一手を一緒に考えます。
よくある質問
広告のABテストは何日くらい回せばいいですか?
配信を始めた直後は数字が揺れやすいので、数日で決めないほうが安全です。HEART CREATIONでは2週間をひとつの区切りにしています。成果の件数が少なすぎる場合は、期間を延ばすか、比べる案の数を減らして判断します。
広告の画像と動画、どちらがいいですか?
商品や業種によって変わるため、一概には言えません。迷う場合は、伝える内容をそろえたうえで「静止画」と「縦型動画」の2案を比べると、自社に向く形式が分かります。
広告クリエイティブを作りすぎるとどうなりますか?
1案あたりに届く人数が減り、どの案も判断できるだけの数字が集まりにくくなります。最初は確かめたい問いを1つに絞り、少ない案数から始めるほうが答えを出しやすくなります。
同じ広告はいつまで使い続けていいですか?
同じ人に何度も表示されるうちに、反応は鈍くなっていきます。成果の数字が下がり始めたら入れ替えの合図です。勝った案から次の候補を作っておくと、入れ替えのときに慌てずにすみます。
