制作会社に「ドメインとサーバーはどうしますか」と聞かれて、固まってしまいました。そもそも何が違うんですか?

ドメインは住所、サーバーは建物、なんてよく言われます。大事なのは、契約先がたいてい別々だってことなんです。
会社のサイトを開くと、アドレス欄に「〇〇.co.jp」のような文字が出ます。これがドメインです。サイトのデータそのものは、サーバーと呼ばれる、インターネットにつながったコンピューターに置かれています。
ふだん意識しないのは、どちらも一度契約すれば、毎年の更新まで静かに動いているからです。ところが、契約した社員が辞めた、支払いのカードが変わった、制作会社と連絡がつかない、といったことが重なると、サイトもメールもある日突然止まります。
この記事では、ドメインとサーバーの仕組み、サーバーを選ぶときの目安、名義を会社にする理由、更新切れで起きることと防ぎ方を扱います。
この記事の要点
- ドメインは住所、サーバーは置き場所。契約先は別々のことが多い
- ドメイン・サーバー・証明書は、会社の名義と会社のアドレスで
- 更新切れはサイトもメールも止める。自動更新と台帳で防ぐ
ドメインとサーバーは、別々の契約
サイトが表示されるまでには、3つのものが関わっています。
| 役割 | 契約・設定する場所の例 | |
|---|---|---|
| ドメイン | サイトとメールの住所(〇〇.co.jp) | ドメインの登録を受け付ける事業者 |
| DNS | 住所から、データの置き場所へ案内する仕組み | ドメインの事業者か、サーバー会社の設定画面 |
| サーバー | サイトのデータやメールを置く場所 | レンタルサーバーの会社など |
誰かがアドレスを入れると、DNSの設定をたどって、どのサーバーにデータがあるかが分かり、ページが表示されます。メールも同じで、「〇〇@会社のドメイン」宛てのメールは、DNSに書かれたメールの置き場所に届きます。
この3つは、同じ会社でまとめて契約することもあれば、ドメインはA社、サーバーはB社、ということもあります。契約がばらばらだと、どこで何を更新しているのかが見えにくくなります。
ドメインの種類
会社でよく使われるのは「.co.jp」「.jp」「.com」です。日本レジストリサービス(JPRS)の説明では、「.co.jp」のような属性型JPドメイン名は日本国内に住所がある組織だけが登録でき、1つの組織につき原則1つです。「.jp」は個人・法人を問わず登録でき、数の制限もありません。会社の正式なサイトは「.co.jp」、商品やサービスごとのサイトは「.jp」や「.com」、という分け方がよく見られます。
サーバーは、置くサイトの作りで選ぶ
サーバー選びで迷ったら、まず「どんな作りのサイトを置くか」から決めます。
| 種類 | 向くサイト | 気をつけること |
|---|---|---|
| レンタルサーバー(共用) | 中小企業のコーポレートサイト、WordPress | 1台を複数の契約者で分けて使う。プランで容量や機能が違う |
| VPS・クラウド | 予約の仕組みなど、自前のシステムを動かす | 設定や更新を自分たちでする。詳しい人が要る |
| サイト作成サービス | 社内で更新する小さなサイト | サーバーを選ぶ手間はないが、サービスの外へ移しにくいことがある |
会社紹介と問い合わせが中心のサイトなら、共用のレンタルサーバーで足りることが多いです。プランを見比べるときは、次のところを確かめます。
- 使いたい仕組み(WordPressなど)の動かし方が案内されているか
- 自動のバックアップがあるか。戻す手順が分かるか
- 会社のメールもここで持つか、別のサービスにするか
- 困ったときの問い合わせ窓口と受付時間
WordPressにするかどうかは、サーバーより先に決めておくと、選ぶプランが絞れます。
あわせて読みたいWordPressは必要か。ホームページの仕組み(CMS)を選ぶ4つの判断軸名義は、会社と会社のアドレスにする
ドメインやサーバーの契約には、「誰の名前で契約しているか」と「どのメールアドレスに連絡が来るか」があります。ここが個人になっていると、その人がいなくなったときに手が出せません。よくあるのは、次のような形です。
- 前の制作会社の名義で取ってもらったまま、その会社と連絡がつかない
- 辞めた社員の個人アドレスで登録されていて、更新の案内がどこにも届いていない
- 社長の個人カードで払っていて、カードの切り替えで支払いが止まった
ドメインの登録者を会社にしておけば、制作会社を変えるときも、ドメインは会社のものとしてそのまま持っていけます。連絡先は個人ではなく、「web@〇〇.co.jp」のように複数人が読める会社のアドレスにします。依頼の段階での名義の確かめ方は、こちらにまとめています。
あわせて読みたいホームページ制作を依頼する前に準備すること。紙1枚の要望書と名義の確認
「ドメインの持ち主は?」「前の制作会社の社長さんです」……いや、それ御社のものになってないんですよ。
更新切れで起きることと、防ぎ方
ドメインもサーバーも、1年ごとなど期間を区切った契約です。更新が止まると、次のことが起きます。
| 切れたもの | 起きること |
|---|---|
| ドメイン | サイトが表示されない。そのドメインのメールが送れず、届かない |
| サーバー | サイトのデータやメールが消える。戻せないこともある |
| SSL証明書 | ブラウザに警告が出て、ページを開いてもらえない |
ドメインは、期限が切れてもしばらく取り戻せる期間がありますが、その長さや手続きはドメインの種類と事業者で違います。それを過ぎると、第三者が同じドメインを登録できるようになります。手放されたドメインを他人が取り直すことは「ドロップキャッチ」と呼ばれ、自治体が使っていたドメインが第三者に取得された例もあります。前のサイトを信じて訪れた人が、まったく別のページに案内されかねません。
SSL証明書は、アドレスを「https」で始めるために要るものです。証明書の有効期間は業界のルールで短くなっていて、2026年3月15日以降に発行されるものは最長200日、2027年3月15日からは100日、2029年3月15日からは47日になります(2026年10月時点)。手作業の更新では追いつかなくなるので、サーバーの自動更新の機能を使っているかを確かめておきます。
防ぎ方は、3つです。
- 01自動更新にするドメイン・サーバー・証明書の自動更新をオンにする
- 02支払いを会社のものにする会社のカードか請求書払いにし、カードが替わったら登録も替える
- 03台帳を作る契約先・ログインできる人・更新日・連絡先アドレスを1枚にまとめ、年に1回見直す

自動更新にしてたのに、登録したカードの期限が切れてて止まってた。これ、本当によくあるんです。
ドメインとサーバーの整理から、お手伝いします
- 今のドメイン・サーバー・メールの契約が、誰の名義でどこにあるかの洗い出し
- サイトの作りに合ったサーバーの選び方と、移すときの段取り
- コーポレートサイトやLPの制作から、公開後の計測の準備まで同じチームで
「何が分からないのかも分からない」段階でも大丈夫です。初回のご相談は無料で、オンライン60分でもお受けしています。相談の窓口はこちらです。

管理画面のログインが分からなくても大丈夫です。分かるところから一緒にたどりましょう。
よくある質問
ドメインとURLは何が違いますか?
ドメインは「〇〇.co.jp」の部分で、住所にあたります。URLは「https://〇〇.co.jp/company/」のように、ドメインのあとにページの場所まで含めた全体を指します。
ドメインだけ先に取って、サーバーは後で決めてもいいですか?
できます。ドメインを先に登録しておき、サイトを公開するときにDNSの設定でサーバーとつなぎます。使いたい名前が他に取られる前に、早めに押さえておく会社もあります。
社名が変わったら、ドメインも変えないといけませんか?
必ずしも変える必要はありません。新しいドメインに移す場合も、古いドメインはすぐに手放さず持ち続けます。手放すと、第三者に取られることがあるためです。
レンタルサーバーを別の会社に移すことはできますか?
移せます。新しいサーバーにデータとメールを用意してから、DNSの設定を切り替える順番で進めると、止まる時間を短くできます。メールの移し方は、先に段取りを決めておきます。
ドメインの登録者が誰になっているか、どう調べればいいですか?
ドメインの事業者の管理画面にログインできれば、登録者の情報を見られます。ログインが分からないときは、毎年の更新の請求がどこから届いているかをたどると、契約先が見つかることがあります。
