お客さんに「御社のサイト、開くのが遅いですね」と言われました。社内のパソコンでは普通に開くんですが……。

社内の回線は速いですからね。外でスマホから開いて、表示されるまでの間を数えてみてください。
サイトの遅さは、作った側からは気づきにくい問題です。社内の回線は速く、毎日開くパソコンには一度読み込んだデータが残っているので、いつも一瞬で表示されます。初めて来た人が、外の回線のスマホで開いたときの姿とは別物です。
そして、遅いサイトで起きている損は、数字にも表れにくいのが厄介なところです。待ちきれずに戻った人の多くは、問い合わせも苦情も残さず、静かにいなくなるからです。
この記事では、表示が遅いことで何を失っているのか、遅さにはどんな種類があり、何が原因になりやすいのか、どこから直せばいいのかを書いていきます。
この記事の要点
- 遅さの損は、解析の数字にも残らないことがある
- 原因の多くは、後から足したもの
- 作り直す前に、何が重いのかを名指しで突き止める
遅いサイトが失っているもの
遅さの影響は、一か所ではなく、サイトの入口から出口まで広がります。
- 来た人が、中身を見る前に戻る:アクセス解析のタグが動く前に戻った人は、来訪として数えられないこともあります。数字の上では「来ていない」ことになり、損に気づけません
- 広告費が、ページを見ないクリックに消える:お金を払って連れてきた人が、表示を待たずに去ります。Googleは2018年に、ページの速さがGoogle広告の行き先ページ(ランディングページ)の要素になったと説明しています
- 検索での評価:Googleは、表示の速さや操作への反応などを測る「Core Web Vitals」を、検索順位を決める際に考える要素の1つだと説明しています(2026年10月時点)。ただし、それだけで順位が決まるわけではありません
- 問い合わせの最後の一歩:送信ボタンを押しても反応がないと、二度押しされたり、送れたか分からないまま閉じられたりします
特に広告を出している会社では、遅さはそのまま費用の無駄になります。
遅さには3つの種類がある
ひと口に「遅い」と言っても、実際には違う3つの症状があります。どれに当たるかで、疑う場所が変わります。
| 見る人が感じること | 起きていること | 疑う場所 |
|---|---|---|
| なかなか画面が出てこない | いちばん大きな画像や文字の表示が遅い | 画像・動画・サーバー |
| 押しても反応しない | 裏で読み込みが続き、操作を受け付けない | タグ・外部の部品・プラグイン |
| 読んでいる途中で画面がずれる | 後から出た画像や広告が、文章を押し下げる | 大きさを決めていない画像・埋め込み |
それぞれの目安の数字(Googleが「良好」とする基準)は、スマホ前提のサイトの記事に書いています。ここでは、数字より症状から入るほうが原因にたどり着きやすい、ということだけ押さえておいてください。
あわせて読みたいスマホで見やすいサイトの作り方。モバイルファーストで組む考え方と直す場所原因になりやすい5つ
遅いサイトを調べると、原因の多くは、作った当時ではなく、後から足されたものの中にあります。
1. 重い画像と動画
トップページの大きな写真を、撮ったままの大きさで載せている。背景に動画を流している。ページの途中にYouTubeを何本も埋め込んでいる。どれも見た目は良くなりますが、そのぶん読み込むデータが増えます。
2. 後から足したタグと外部の部品
アクセス解析、広告の計測、チャット、SNSの投稿の埋め込み、地図、予約の受付。便利な部品ほど、別の会社のサーバーからプログラムを読み込んできます。終わった広告キャンペーンの計測タグが、何年も残っていることも珍しくありません。

調べてみたら、タグが十数個も入っていた。そんなこと、本当にあるんですよ。
3. プラグインとテーマ
WordPressなどでは、機能を足すたびにプラグインが増え、そのぶん読み込みも増えます。使っていないものが入ったままのことも多いので、棚卸しをするだけで軽くなる場合があります。
4. 文字のデザイン(フォント)
見出しにこだわった書体を使う場合、日本語は文字の数が多いぶん、書体のデータも大きくなりやすいものです。使う太さや種類を増やすほど、重くなります。
5. サーバーと設定
同じサーバーを多くのサイトで分け合う契約では、混み合う時間に遅くなることがあります。また、一度作ったページを使い回して速く返す仕組み(キャッシュ)が設定されていないだけ、という場合もあります。
何が重いのかを、名指しで突き止める
原因を探すときは、Googleの無料のツール「PageSpeed Insights」が手がかりになります。ページのアドレスを入れると、2種類の結果が出ます(2026年10月時点)。
- 実際に訪れた人のデータ:Chromeを使う実際の利用者から集めた、過去28日間の記録
- 診断のデータ:1台の端末と決まった回線で、読み込みを再現して測ったもの
2つの数字が食い違うことは、よくあります。実際の利用者の数字は、来た人の端末や回線をそのまま映したもの。診断の数字は、原因を探すためのものです。診断の結果には、どの画像やどのファイルが重いのかが、名前つきで並びます。ここを見ると、「なんとなく遅い」が「この写真とこのタグが重い」に変わります。
サイト全体の傾向は、Search Console の「ウェブに関する主な指標」のレポートで見られます。似たページがグループにまとめられ、どのグループが遅いかが分かります。来訪が少ないサイトでは、データが足りず表示されないこともあります。
直すのは、手間が小さく効き目が大きい順
原因が分かったら、いきなり作り直すのではなく、手間の小さいものから片づけます。
- 01外す使っていないタグ・プラグイン・埋め込みを取り除く
- 02軽くする画像を表示する大きさに縮め、軽い形式で保存し直す
- 03遅らせるチャットや地図など、すぐに要らない部品は後から読み込む
- 04見直すここまでやっても遅ければ、サーバーの契約と設定を確かめる
外す作業は、新しく何かを作るより手間がかかりません。ただし、どのタグが何のためのものかが分からないまま消すと、広告の計測が止まることがあります。一覧にして、担当者や制作会社に確かめながら進めます。

一気に全部じゃなくていいんです。いちばん重いものから1つずつ。それだけで、ずいぶん変わりますよ。
サイトが遅いからと、すぐにリニューアルを考える会社もあります。けれど、作り直しても同じように部品を足していけば、また重くなります。何が重くしていたのかを先に突き止めておくことが、次のサイトを守ることにもなります。
重いサイトの原因探しから、お手伝いします
HEART CREATIONでは、サイトの制作だけでなく、今のサイトを診て、どこから手をつけるかを一緒に決めるところから引き受けています(サービス一覧)。
- 遅さの症状と、名指しの原因の洗い出し
- 不要なタグの棚卸しと、広告の計測を止めない整理
- 画像・部品の読み込みの見直し、必要ならLPやサイトの作り直し
広告を出しているのに問い合わせが増えない、というご相談の中に、実はページの重さが隠れていることもあります。初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります。

サイトのアドレスを教えてもらえれば、まず一緒に開いてみましょう。話はそこからです。
よくある質問
自分のパソコンでは速いのに、サイトが遅いと言われるのはなぜですか?
社内の回線が速いことと、毎日開くパソコンには一度読み込んだデータが残っていることが理由です。初めて来た人が外の回線のスマホで開くと、すべてを一から読み込むため、ずっと遅く感じられます。
PageSpeed Insightsの点数が低いと、検索順位は下がりますか?
Googleは、表示の速さや操作への反応などを測るCore Web Vitalsを、検索順位を決める際に考える要素の1つとしています。ただ、それだけで順位が決まるわけではなく、内容が見る人の役に立つかが前提です。点数そのものより、見る人が困っている症状を直すことを目指します。
PageSpeed Insightsで実際のユーザーのデータが表示されないのはなぜですか?
実際の利用者のデータは、一定の来訪がないと集まらないためです。来訪の少ないページでは表示されないことがあります。その場合は、同じ画面の診断のデータで、重いファイルを探すことができます。
サイトが重いのはサーバーのせいですか?
サーバーが原因のこともありますが、多いのは、重い画像や、後から足したタグ・プラグイン・外部の部品です。サーバーの契約を変える前に、ページの中に何が読み込まれているかを確かめるほうが、手間も費用もかからずに済みます。
表示速度を改善するには、サイトを作り直す必要がありますか?
多くの場合、作り直さなくても、不要なタグを外す、画像を軽くする、すぐに要らない部品を後から読み込む、といった手直しで改善できます。作り直す場合も、何が重くしていたのかを先に突き止めておくと、同じ失敗をくり返さずに済みます。
