検索から見られている動画が1本あるんです。でも、ほかの動画はほとんど再生されません。

1本だけ見られて終わるチャンネル、実はすごく多いんですよ。次の1本が用意されていないだけ、ということもあります。
YouTubeで再生回数が伸びないとき、多くの会社は1本ずつの出来を見直します。サムネイルを変える、編集を詰める、撮り直す。それで良くなる動画もありますが、見落とされやすいのが「見た人が次に何を見たか」です。
1本目を最後まで見た人は、その時点でいちばん関心が高い状態です。そこで次の1本が自社のチャンネルに見つからなければ、その人はほかのチャンネルの動画へ移っていきます。せっかく興味を持った人を、2本目で手放していることになります。
この記事では、1本で終わる動画と次につながる動画の違い、見る人の疑問でシリーズをつなぐ方法、次の1本を手渡す終了画面・カード・再生リストの使い分け、2本目に進んだかの確かめ方をまとめます。
この記事の要点
- 1本目の出来より、見た人が次の1本に進むかを見る
- シリーズは見る人の「次の疑問」でつなぐ
- 終了画面・カード・再生リストで次の1本を手渡す
1本で終わる動画と、次につながる動画
YouTubeの分析画面では、動画がどこから見られたかを「トラフィックソース」として確かめられます。その一つの「関連動画」は、ほかの動画の横や、ほかの動画が再生されたあとに表示される動画と、動画の説明欄のリンクから来た視聴を指します(2026年10月時点、YouTube ヘルプより)。
つまり、1本の動画のあとには、次に見る動画の候補が並びます。そこに自社の動画が入るかどうかは、見た人が次に知りたいことを、自社の動画が答えているかどうかで変わります。
例えば、税理士事務所が「個人事業の開業届の出し方」という動画を出したとします。見終わった人が次に知りたいのは、青色申告にするか、経費はどこまで落とせるか、といったことです。その答えになる動画がチャンネルにあれば、2本目に進んでもらえます。開業届の動画の次が「事務所の忘年会の様子」では、つながりません。
シリーズは、見る人の「次の疑問」でつなぐ
シリーズというと、毎回同じ企画名で出すことを思い浮かべがちです。けれど、名前がそろっているだけでは、見た人が続けて見る理由になりません。つなぐのは、1本目を見た人が次に抱く疑問です。
つなぎ方には、いくつかの型があります。
| つなぎ方 | 1本目から2本目への流れ | 合いやすい例 |
|---|---|---|
| 順番につなぐ | 手順の1つ目から2つ目へ | 開業の手続き、家づくりの流れ、機械の導入 |
| 深く掘る | 全体の話から、その中の1つへ | 「外壁塗装の基本」から「塗料の選び方」へ |
| 比べる | 1つ目の答えの、ほかの選択肢へ | 「リフォームの場合」の次に「建て替えの場合」 |
| 続きを追う | 同じ現場や人の、その後へ | 工事の着工から完成まで、月ごとに追う |
決め方は、1本目のコメントやよくある質問から考えるのが確かです。
- 011本目を見た人の疑問を書き出すコメント、問い合わせ、現場で聞かれることから、次に知りたそうなことを5つ挙げる
- 02次の1本を決めるその中で、自社がいちばん詳しく答えられるものを2本目にする
- 031本目の中で予告する本編の最後に「続きはこの動画で」と一言入れて、つながりを口でも伝える

シリーズ名に凝る必要はないんです。一杯やりながら決めるくらいの、続けやすい名前で十分ですよ。
次の1本を手渡す、YouTubeの道具
次の1本が用意できたら、見た人の手元まで届けます。YouTubeには、そのための道具がいくつかあります。
| 道具 | 出る場所とタイミング | 条件(2026年10月時点、YouTube ヘルプより) |
|---|---|---|
| 終了画面 | 動画の最後に、次の動画や再生リストを表示 | 25秒以上の動画で、最後の5〜20秒に追加。16:9の動画なら要素は最大4つ |
| カード | 動画の途中、指定したタイミングで知らせが出る | 1本に最大5枚。動画・再生リスト・チャンネル・リンクの4種類 |
| 再生リスト | 動画を決めた順番で並べ、続けて見てもらう | 動画を並べ替えて順番を決められる |
| 説明欄のリンク | 動画の下の説明文 | 関連する動画のURLを書いて案内する |
使い分けの目安はこうです。本編の途中で「詳しくは別の動画で」と話す場面にはカード。見終わった人に次の1本を出すには終了画面。順番に見てほしいシリーズは、再生リストにまとめて、終了画面からはその再生リストを案内します。
終了画面に4つの枠を全部埋める必要はありません。候補が多いと、見る人は迷ってどれも選ばないことがあります。いちばん見てほしい次の1本を大きく1つ、多くても2つに絞ります。
なお、子ども向けに設定した動画では、終了画面もカードも使えません。ショート動画から長い動画へつなぐ方法は、切り出しの記事で扱っています。
あわせて読みたい長尺動画からショートを切り出す。選ぶ場面と縦に直す編集のコツ2本目に進んだかを、数字で確かめる
つないだあとは、本当に2本目に進んでいるかを確かめます。見る場所は2つです。
1つは、2本目の動画のトラフィックソースです。「終了画面」や「再生リスト」から来た視聴が増えていれば、1本目からの手渡しが働いています。逆に、ほとんどが検索やおすすめからなら、1本目からはつながっていません。
もう1つは、チャンネル全体の視聴者の内訳です。YouTubeの分析画面では、月ごとの視聴者を、初めて見た「新規視聴者」、ときどき見る「ライトな視聴者」、長い期間続けて見ている「コアな視聴者」に分けて見られます(2026年10月時点、YouTube ヘルプより)。新規ばかりで、ライトやコアが増えないなら、1本ずつは見つかっていても、チャンネルとして見られていないということです。

2本目に進む人が増えると、チャンネル全体が回り出すんです。ここが変わる瞬間がいちばん楽しいんですよ。
数字が動かないときは、つなぎ方を疑います。1本目の疑問と2本目の答えがずれていないか。終了画面で案内する動画が多すぎないか。チャンネルを何のために持つかが決まっていないと、次の1本も決めにくくなります。目的の決め方は、別の記事にまとめています。
あわせて読みたい企業のYouTubeは目的で作りが変わる。集客・採用・サポートの設計「次の1本」の設計から、お手伝いします
YouTubeの再生回数は、1本の出来だけでなく、動画どうしのつながりで変わります。HEART CREATIONでは、次のようなところからお手伝いしています。
- 今あるチャンネルの動画を並べ、見た人が次に知りたいことを洗い出す
- シリーズの企画・撮影・編集を、分業せず同じチームで引き受ける
- 終了画面やカードの設計から、チャンネルの先の問い合わせページまでつなげる
サービスの全体はこちらにまとめています。「伸びない理由が分からない」段階でかまいません。

今のチャンネルの「次の1本」がどこにあるか。まずは一緒に探してみましょう。
よくある質問
YouTubeの再生回数が伸びないのは、本数が少ないからですか?
本数だけが理由とは限りません。本数があっても、動画どうしがつながっていなければ、1本見られて終わりになります。見た人が次に知りたいことに答える動画があるかを、まず確かめてみてください。
終了画面には何を置けばいいですか?
いちばん見てほしい次の1本か、そのシリーズの再生リストを置きます。候補を増やしすぎると選ばれにくくなるので、1〜2つに絞るのがおすすめです。チャンネル登録の案内は、そのあとに添える程度で十分です。
カードと終了画面は、どちらを使えばいいですか?
役割が違うので、両方使えます。本編の途中で別の動画に触れるときはカード、見終わった人に次の1本を出すときは終了画面です。どちらも、本編の中で一言添えると気づいてもらいやすくなります。
再生リストは、いくつくらい作ればいいですか?
数より、見る人が続けて見たい順番に並んでいるかで考えます。最初は、いちばん見られている動画を起点にした1つのシリーズからで十分です。動画が増えたら、テーマごとに分けていきます。
