画像生成AIに「おしゃれなカフェの写真」と頼んだら、どこかで見たような画像しか出てこなくて。

それ、みんな一度は通る道なんですよ。書いていない所を、AIが“よくある絵”で埋めているだけです。
画像生成AIで、SNSの投稿やバナーに使う画像を作りたい。ところが、出てくるのはどこかで見たような絵ばかりで、思った画にならない。何度言い換えても近づかず、結局あきらめてしまう。指示の書き方で、つまずく人は少なくありません。
うまくいかない理由は、指示に書いていない部分が多すぎることです。画像生成AIは、指示にないところを自分で補います。補われた部分は、たいてい「ありがちな」方向に寄ります。だから、思った画にしたいなら、補わせる部分を減らすことです。
この記事では、指示を6つの部品に分けて組み立てる方法、用途から逆算して書くこと、1回で決めずに寄せていく手順、社内で使い回せるひな形の作り方を順に書きます。
この記事の要点
- 書いていない部分は、AIが「よくある絵」で埋める
- 主役・場面・構図・光・質感・用途の6つで組む
- 1回で決めず、1か所ずつ変えて寄せていく
短い指示ほど、ありがちな絵になる
「おしゃれなカフェ」とだけ書くと、AIは白い壁、観葉植物、木のテーブル、ラテアートのカップといった、多くの人が思い浮かべる要素で埋めます。間違ってはいませんが、どの店の画像にもなりません。
Googleの画像生成の開発者向け説明でも、場面を細かく書くほど、結果を思いどおりにしやすいとされています。カメラの角度やレンズ、光の当たり方まで書く例が載っています。
ここで大事なのは、長く書くことではなく、抜けている部品を埋めることです。形容詞を重ねても、部品が足りなければ絵は変わりません。
指示を組み立てる6つの部品
指示は、次の6つの部品に分けて考えると、抜けに気づけます。例は、駅前のパン屋がSNSの告知に使う画像です。
| 部品 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 主役 | 何が、いくつ、どんな状態か | 焼きたての塩パンが3つ、表面に塩の粒が光っている |
| 場面 | どこで、いつ、季節は | 木の作業台の上、冬の早朝 |
| 構図 | 寄りか引きか、目線の高さ、主役の位置 | 斜め上から寄りで、主役は画面の下半分 |
| 光 | どこからの、どんな光か | 左の窓からのやわらかい朝の光、影は薄め |
| 質感・画風 | 写真か絵か、どんな仕上がりか | 写真風、自然な色、加工しすぎない |
| 用途と比率 | 何に使い、どの向きか | スマホ縦長、上3分の1は文字を載せる余白 |
6つを並べると、指示はこうなります。
焼きたての塩パンが3つ、表面の塩の粒が光っている。木の作業台の上、冬の早朝。斜め上から寄りで撮り、パンは画面の下半分に置く。左の窓からやわらかい朝の光が入り、影は薄め。写真風で、自然な色。縦長の画像で、上3分の1は何も置かない余白にする。
「おしゃれなカフェ」との違いは、AIが補う部分がほとんど残っていないことです。

カメラマンに撮影を頼むつもりで書くと、抜けている部品にすぐ気づけますよ。
用途から逆算して、余白と向きを決める
同じパンの画像でも、使う場所で正解が変わります。
- SNSの縦長の投稿:主役を画面の中央より少し下に置き、上下に余裕を残す
- バナーの背景:文字を載せる側を空け、主役は反対側に寄せる
- 資料の挿絵:背景を単色にして、主役を一つだけにする
多くのサービスでは、画像の縦横の比率を指定できます。作ってから切り抜くと主役が欠けることがあるので、比率は最初の指示に入れます。
そして、文字は画像の中に描かせません。看板の店名や商品名をAIに描かせると、崩れた日本語になりやすいからです。指示では「文字を載せる余白」だけを作らせ、文字は後から編集で入れます。こうしておけば、同じ画像に別の告知を載せ替えることもできます。

文字は後から入れる。これだけで、仕上がりがぐっと変わります。
1回で決めない。1か所ずつ変えて寄せていく
最初の指示で、思いどおりの画が出ることはまずありません。何枚か出して、近いものから寄せていきます。
- 016つの部品で書く最初の指示を部品ごとに書き、何枚か出す
- 02いちばん近い1枚を選ぶ全部が違うなら、主役か構図の書き方から見直す
- 03違う所を1つだけ言葉にする「光をもっと横から」「パンを2つに」のように、1回に変えるのは1か所
- 04残したい所を書き添える画像を直す機能を使うときは「光だけ変えて、構図はそのまま」と書く
- 05うまくいった指示を残す選んだ画像と指示の文をセットで保存する
1回に何か所も変えると、どの言葉が効いたのか分からなくなります。1か所ずつ変えれば、「この書き方だと光がこう変わる」という手応えが、社内にたまっていきます。
同じ人物を何度も登場させたいときは、言葉だけで説明しきるのは難しくなります。当社の秘書役のAIキャラクター「早瀬 玲」は、基準になる1枚を決め、新しいカットを作るときは必ずその画像を添えて「同じ人物で」と指示しています(制作の話はMEDIAに)。名札などの日本語の文字は、後から打ち直しています。


思った絵がぴたっと出た瞬間は、思わず声が出ますね。そこまで寄せる過程が楽しいんです。
社内で使い回せる「指示のひな形」を作る
担当者が変わるたびに一から書き直すと、会社の画像の雰囲気がそろいません。6つの部品のうち、毎回変わらないところを固定したひな形を作っておきます。
例えばパン屋なら、光(左の窓からの朝の光)、質感(写真風、自然な色)、用途(縦長、上3分の1は余白)は毎回同じにして、主役と場面だけを入れ替えます。これで、誰が作っても同じ店の画像に見えます。
ひな形の横には、うまくいった画像を2〜3枚並べておくと、言葉だけより伝わります。投稿文のたたき台をAIで作るときの「下敷き」と同じ考え方です。
あわせて読みたい生成AIでSNS投稿のたたき台を作る。ChatGPTへの頼み方と人が直す所ひな形を作ると、どれも似たような画像になりませんか?
固定するのは光や画風、余白の位置といった「その会社らしさ」の部分だけです。主役と場面を毎回変えれば、同じ雰囲気のまま違う画像になります。むしろ、SNSで並んだときに同じ会社の投稿だと分かりやすくなります。
画像を動かして短い映像にしたい場合の使いどころは、動画生成AIの記事にまとめています。
あわせて読みたい動画生成AIの使いどころ。向く場面・向かない場面と、人が受け持つこと画像生成AIの使い方から、HEART CREATIONでお手伝いできること
HEART CREATIONのAIサービスでは、広告やSNSに使う画像を、AIと撮影を組み合わせて作っています。
- 会社ごとの「指示のひな形」と、画像のトーンの決めごとづくり
- 撮影するものとAIで作るものの振り分けと、AIの画像の制作
- できた画像を、撮影・編集の担当が最後に確認してから出す流れ
初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります。「AIで画像を作ってみたが、使える画にならない」という段階のご相談で構いません。

うまくいった指示は、捨てずに取っておいてください。それが会社の財産になります。
よくある質問
画像生成AIの指示は、日本語と英語のどちらで書けばいいですか?
日本語の指示を受け付けるサービスもあります。まず日本語で6つの部品を書き、思うように出ないときに、サービスの説明に沿って英語でも試してみます。
画像生成AIで、毎回同じ雰囲気の画像を作るにはどうすればいいですか?
光・画風・余白の位置など、変えない部分を固定した指示のひな形を作ります。主役と場面だけを入れ替えれば、同じ雰囲気のまま違う画像が作れます。
画像生成AIに文字を入れてもらうことはできますか?
文字を描ける機能を持つサービスもありますが、日本語は崩れることがあります。文字を載せる余白だけを作らせ、文字は後から編集で入れるほうが確実です。
指示を長く書けば書くほど、良い画像になりますか?
長さより、主役・場面・構図・光・質感・用途の部品がそろっているかが大事です。形容詞を重ねるより、抜けている部品を埋めるほうが画は変わります。
