広告の設定で「コンバージョン」を選ぶ画面が出てきました。問い合わせにすればいいのか、ページを見た数にすればいいのか、正直よく分かりません。

ゴールの位置を決めずにボールを蹴っても、点は入らないんです。ゴールをどこに置くかが、広告の行き先を決めるんですよ。
広告のコンバージョンとは、「広告を見た人がここまで来たら成果」と決めた地点のことです。購入、問い合わせ、予約、電話。どれを選ぶかで、管理画面に出る数字が変わるだけではありません。今の広告は、選んだ成果が起きた人の特徴を学んで、次に誰へ出すかを決めます。成果地点は、広告に「こういう人を探して」と伝える目印でもあります。
答えを先に書くと、成果地点は「売上との近さ」と「件数」の両方で選びます。売上に近いほど正確ですが、件数が少なすぎると広告が学べません。そのときは、本気の人だけが進む途中の地点を仮に置き、件数がたまったら奥へ移します。
この記事では、成果地点の選び方、途中の地点の選び方、Google広告とMeta広告での設定の考え方、地点を移すタイミングを書きます。仕様は2026年10月時点の各社のヘルプによるものです。
この記事の要点
- 成果地点は「売上との近さ」と「件数」の両方で選ぶ
- 足りなければ、本気の人だけが進む途中の地点を仮に置く
- 広告に学ばせる地点は1つ。ほかは観察用に回す
成果地点は、広告に「この人を探して」と伝える目印
自動で入札や配信先を決める広告は、成果が起きた人の傾向から学びます。Metaのヘルプでは、新しい広告セットは「情報収集期間」から始まり、通常は最後に大きな編集をしてから1週間以内に約50件の結果を得ると、配信が安定すると説明されています(2026年10月時点)。
つまり、成果地点が奥すぎて週に数件しか起きないと、広告はいつまでも学びきれません。反対に、手前すぎる地点を選ぶと、広告は「その地点まではすぐ来るが、その先には進まない人」を熱心に集めます。どちらも、管理画面の数字と売上がずれていく原因になります。

1件いくらで取れたかより、何を1件と数えたかのほうが、ずっと成果を左右するんですよ。
売上との近さと件数で、地点を選ぶ
地点ごとの性格を並べると、次のようになります。
| 成果地点 | 売上との近さ | 件数 |
|---|---|---|
| 成約・来店・購入 | 最も近い | 最も少ない |
| 予約・申し込みの完了 | 近い | 少ない |
| 問い合わせの送信 | やや近い | 中くらい |
| 電話ボタンのタップ・資料のダウンロード | 中くらい | やや多い |
| 料金ページや事例ページを見た | 遠い | 多い |
| LPに着いた | 最も遠い | 最も多い |
選ぶ順番は、上から見ていきます。いちばん売上に近い地点で、ある程度の件数が出るなら、それを選びます。足りなければ一段下げる。この順で、件数が足りる一番上の地点に決めます。
例えば、ネット通販なら購入をそのまま成果にできることが多いはずです。一方、注文住宅の工務店では、成約は年に数件しかありません。見学会の予約や問い合わせの送信まで下げて、ようやく広告が学べる件数になります。
ここで決めた地点をサイトでどう数えるかは、Meta広告の計測タグの記事やGA4の記事で書いています。
あわせて読みたいGA4の見方、初心者はまずここだけ。最低限見ておく4つの数字途中の地点は「本気の人だけが進むか」で選ぶ
件数が足りずに途中の地点を置くときは、選び方に注意が要ります。件数が多いだけの地点を選ぶと、広告は「とりあえず見ただけの人」を集め始めます。
途中の地点の良し悪しは、その行動を、買う気のない人もするかどうかで見分けます。
- 置いてよい地点:料金表のページまで進んだ、施工事例を3件以上見た、問い合わせフォームを開いた
- 置かないほうがよい地点:LPに着いた、数秒だけページにいた、トップページを見た
例えば英会話教室なら、「LPに着いた」より「体験レッスンの日程表を開いた」のほうが、申し込む人の特徴に近づきます。迷ったら、実際に申し込んだ人が、その手前で必ず通っている行動を探します。

お礼のページを2回開いたら2件。笑い話みたいですけど、数え方を決めないと数字の上では本当に起きるんです。
学ばせる地点は1つ、ほかは観察用に
候補の地点がいくつも出てきても、広告に学ばせる地点は1つにします。ほかの地点は、観察用として数えるだけにしておきます。
Google広告では、コンバージョンアクションを「メイン」と「サブ」に分けられます。ヘルプによると、メインは入札の最適化とレポートの「コンバージョン」列に使われ、サブはモニタリング用で「すべてのコンバージョン」列に入ります(2026年10月時点)。学ばせたい地点をメインに、途中の地点はサブにしておくと、入札は本命の地点で動き、途中の数字も見られます。
数え方も決めます。Google広告では、1回の広告クリックのあとに起きた成果を「すべて」数えるか「1回」だけ数えるかを選べます。ヘルプでは、購入は「すべて」、問い合わせのような見込み顧客の獲得は「1回」が向くと説明されています。同じ人が同じフォームを何度送っても、問い合わせは1件として数えるのが基本です。
Meta広告では、広告セットで、どの行動を増やすように配信するかを選びます。ここも1つの地点に絞り、ほかの行動は広告マネージャの列に足して眺めます。
件数がたまったら、地点を奥へ移す
途中の地点は、あくまで仮の目印です。件数が安定してきたら、一段ずつ売上に近い地点へ移します。
- 01仮の地点で始める件数が足りる一番上の地点を選び、学ばせる
- 02奥の地点も数えておく問い合わせや成約を、観察用として同時に数える
- 03奥の地点の件数を見る学べる件数に近づいてきたら、移す準備をする
- 04まとめて移す地点の変更は大きな変更になるので、ほかの変更と時期を分ける
成約が店頭や電話で起きる商売なら、広告をクリックした人のその後の成約を、あとから取り込む方法もあります。Google広告の「オフライン コンバージョンのインポート」は、広告のクリックのあとに店舗や電話で起きた成果を取り込んで測る機能です。
地点を移すと、Meta広告では情報収集期間に戻ることがあります。移した直後の数字の上下では慌てず、決めた期間でまとめて見ます。

途中の地点は仮の目印なんです。件数がたまったら、もう一歩奥へ。肩の力を抜いて、少しずつ移していけばいいんですよ。
何を成果にするかから、一緒に決めます
HEART CREATIONでは、再生数ではなく、その先の数字(獲得件数・来店・応募など)を最初に決めてから企画を始めます。当社の考え方を描いた企業漫画『感動をデザインする』でも、採用動画の依頼で最初に決めたのは、追う数字(応募数)でした。
- 広告で何を成果にするかを、売上との近さと件数から一緒に決める
- 動画で伝えたことをLPの一行目に置き、計測環境の設計まで含めて整える
- 入口を変えた複数パターンを出し、2週間で結果を見て寄せていく
初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります。「何をすべきか分からない」段階でも大丈夫です。

今の管理画面で何を数えているか、一緒に開いて見てみましょう。それだけで次の一手が見えてきますよ。
よくある質問
広告のコンバージョンは何に設定すればいいですか?
売上に近く、かつ広告が学べるだけの件数が出る地点を選びます。購入や成約の件数が足りるならそれを、足りなければ予約や問い合わせの送信へと一段ずつ下げて決めます。
マイクロコンバージョンとは何ですか?
購入や問い合わせの手前にある、途中の地点のことです。件数が足りないときに仮の目印として使います。料金ページまで進んだなど、買う気のない人はあまりしない行動を選ぶのがコツです。
Google広告のメインとサブのコンバージョンの違いは?
メインは入札の最適化とレポートの「コンバージョン」列に使われ、サブはモニタリング用で「すべてのコンバージョン」列に入ります(2026年10月時点)。学ばせたい地点をメインに、途中の地点をサブにします。
コンバージョンの地点はあとから変えてもいいですか?
変えて構いません。件数がたまってきたら、より売上に近い地点へ移していきます。ただし大きな変更になるので、ほかの変更と時期を分け、移した直後の数字では判断しないようにします。
