クリエイティブの日々 No.217

SNS用の書き出しは、
3つの数字で決まる。

動画の書き出し設定の決め方。SNS用の解像度・フレームレートと画質落ちの防ぎ方

編集画面ではきれいなのに、投稿するとぼやけるんです。書き出しの設定、項目が多すぎて何を選べばいいのか……。

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ご相談
古川
古川

落ち着いて大丈夫です。見る数字は3つだけ。あとはたいてい初期設定のままで困りません。

編集アプリの書き出し画面には、解像度、フレームレート、ビットレート、形式、色の設定と、たくさんの項目が並びます。分からないまま「いちばん高い設定」を選ぶと、ファイルが重くなるだけで、投稿したあとの見え方はあまり変わらないことがあります。

SNSに上げる縦型動画なら、決めるのは解像度・フレームレート・ビットレートの3つです。そして、画質が落ちる原因の多くは、書き出しの数字よりも、書き出したあとの扱い方にあります。

この記事では、3つの数字の決め方と、投稿で画質が落ちる原因、書き出したあとの確かめ方を書きます。仕様は2026年10月時点で各社の公式ヘルプを確かめたものです。編集アプリの選び方は扱いません。

この記事の要点

  • 縦型は1080×1920・MP4を基準に書き出す
  • フレームレートは、撮ったときの数字にそろえる
  • 画質落ちの多くは、圧縮のくり返しと送り方で起きる

書き出しで決めるのは、この3つ

項目意味SNSの縦型動画での基準
解像度画面を作る点の数(横×縦)1080×1920(縦9:16)
フレームレート1秒あたりのコマ数(fps)撮ったときと同じ数字
ビットレート1秒あたりに使うデータの量1080pで、30fpsなら8Mbps前後・60fpsなら12Mbps前後

形式は、MP4(映像はH.264、音声はAAC)を選んでおけば、多くのSNSで受け付けられます。YouTubeのヘルプでも、この組み合わせが推奨の形式として書かれています(2026年10月時点)。

ビットレートの数字は、YouTubeが推奨として出している値です。1080pの場合、24・25・30fpsなら8Mbps、48・50・60fpsなら12Mbpsとされています(2026年10月時点)。InstagramやTikTokの通常の投稿でも、迷ったらこの値を目安にします。

解像度は、縦1080×1920を基準にする

縦型動画の基準は、縦横比9:16で横1080ピクセル、つまり1080×1920です。Instagramのヘルプでは、リールは縦横比1.91:1から9:16まで、解像度は720ピクセル以上、フレームレートは30fps以上とされています(2026年10月時点)。1080×1920で書き出せば、この条件を満たします。

気をつけたいのは、編集を始めるときの画面の設定です。編集アプリで横長(16:9)のまま作業を始め、書き出しのときだけ縦に変えると、上下に黒い帯が出たり、両端が切れたりします。縦型の動画は、編集を始める時点で9:16の画面にしておきます。

4Kで撮った素材も、縦型のSNS投稿なら1080×1920で書き出して困ることは少ないです。素材を拡大したり一部を切り抜いたりする予定があるときは、4Kで撮っておくと、拡大しても粗くなりにくいという利点があります。

フレームレートは、撮ったときにそろえる

フレームレートは、書き出しで上げても下げても、きれいにはなりません。YouTubeのヘルプには「記録したときと同じフレームレートで」エンコードしてアップロードするよう書かれています(2026年10月時点)。

よく起きるのは、撮った人や機材によってフレームレートが混ざることです。例えば、社員がスマホで30fpsで撮った素材と、外部のカメラマンが24fpsで撮った素材を1本にまとめると、どちらかの動きがかくついて見えることがあります。

  1. 01素材の数字を確かめる編集に入る前に、素材ごとのフレームレートを見る
  2. 02主な素材に合わせるいちばん長く使う素材の数字で、編集の画面を作る
  3. 03書き出しも同じにする編集の画面と同じ数字で書き出す
  4. 04次から撮り方をそろえる撮る人全員に、決めた数字を伝えておく

動きの速い場面(スポーツ、料理の手さばき、スローにしたい場面)は60fpsで撮る、ほかは30fpsで撮る、のように、撮る段階で使い分けを決めておくと迷いません。話す人を撮る場面の設定は、こちらにまとめています。

あわせて読みたいYouTubeの話す動画の撮影セット|カメラ・マイク・背景の置き方
古川
古川

フレームレートは、カメラを回す前に決まってるんです。書き出しの画面で直せるものじゃないんですよ。

投稿すると画質が落ちる、5つの原因

SNSに上げた動画は、どの媒体でも配信用に変換し直されます。こちらで防げるのは、その手前で余計に画質を落とさないことです。

原因起きること防ぎ方
書き出しのくり返し書き出すたびに圧縮され、文字の縁がにじむ直すときは編集データから書き出し直す
メッセージアプリで送る送る途中で圧縮されることがあるファイル共有のサービスや、ケーブルで受け渡す
アプリの通信量を抑える設定上げるときに画質が下がることがある設定画面の「データ」「画質」の項目を確かめる
ビットレートが低すぎる暗い場面や細かい模様がブロック状に崩れる上の表の値を目安にする
小さい素材を拡大するぼやけた画になる拡大する場面は、高い解像度で撮っておく

いちばん多いのは、上の2つです。書き出した動画に字幕を足してまた書き出す、担当者にチャットで送り、受け取った人がそれを投稿する。1つずつは小さな劣化でも、重なると目に見えて粗くなります。

古川
古川

書き出して、送って、また書き出して。気づいたら文字がにじんでる。ため息が出ますよね。

同じ動画を別のSNSにも出すときは、1つのファイルを使い回さず、媒体ごとに編集データから書き出し直すのが基本です。出し分けの手順は、別の記事にまとめています。

あわせて読みたいTikTok・リール・ショートに同じ動画を使い回していいか。出し分けの考え方

書き出したら、確かめてから投稿する

  1. 01スマホで再生する書き出したファイルをスマホに移し、画面いっぱいで見る
  2. 02細かい所を見る小さな文字、暗い場面、水しぶきや髪の毛のような細かい動きが崩れていないか
  3. 03音と口を合わせて見る話している口と声がずれていないか
  4. 04設定を保存する問題がなければ、書き出しの設定に名前を付けて保存しておく

確かめるのは、パソコンの大きな画面ではなく、お客さんが見るのと同じスマホの画面です。パソコンでは気にならない文字のにじみが、スマホでは目立つこともあります。

設定を保存しておけば、次からは同じ数字で書き出せます。担当者が替わっても、同じ画質で出せるようになります。

書き出しまで含めて、HEART CREATIONがお手伝いできること

  • 撮影・編集・書き出し・投稿までを同じチームで受け持ち、途中で画質を落とさない
  • 撮る段階でフレームレートや画面の向きを決め、編集で困らない素材をそろえる
  • 書き出しの設定や確かめ方を手順にまとめ、社内で回せるようにする内製化支援

画質は、見る人が最後まで見てくれるかどうかに静かに効きます。「何が原因で粗くなっているのか分からない」というご相談も、相談の窓口からどうぞ。

古川
古川

設定は一度決めたら毎回同じ。浮いた時間は、中身づくりに回していきましょう。

HEART CREATION

企画・撮影・編集・運用・LPまで、同じチームでお引き受けしています。

よくある質問

スマホで撮った動画は、編集アプリを通さずにそのまま投稿したほうがきれいですか?

切ったり文字を入れたりしないなら、そのまま上げたほうが圧縮の回数が1回少なく済みます。編集するときは、書き出しの設定を上の基準に合わせ、書き出しは1回で済ませます。

MP4とMOV、どちらで書き出せばいいですか?

迷ったらMP4(映像H.264・音声AAC)にします。YouTubeのヘルプでも推奨の形式として書かれており、多くのSNSや編集アプリで扱えます。

iPhoneで撮った動画を書き出すと、色や明るさが変わって見えるのはなぜですか?

iPhone 12以降は、HDR(Dolby Vision)で動画を撮る設定になっていることがあります。編集や書き出しの途中でHDRでない形に変わると、見え方が変わることがあります。SNS用に撮るなら、「設定」の「カメラ」から「ビデオ撮影」に進み、「HDRビデオ」を切っておくと扱いやすくなります。

書き出しに時間がかかりすぎるときは、どうすればいいですか?

確認のための書き出しは解像度を下げて短く済ませ、最後の1回だけ本番の設定で書き出します。ビットレートを必要以上に高くしていないかも見直します。

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