編集画面ではきれいなのに、投稿するとぼやけるんです。書き出しの設定、項目が多すぎて何を選べばいいのか……。

落ち着いて大丈夫です。見る数字は3つだけ。あとはたいてい初期設定のままで困りません。
編集アプリの書き出し画面には、解像度、フレームレート、ビットレート、形式、色の設定と、たくさんの項目が並びます。分からないまま「いちばん高い設定」を選ぶと、ファイルが重くなるだけで、投稿したあとの見え方はあまり変わらないことがあります。
SNSに上げる縦型動画なら、決めるのは解像度・フレームレート・ビットレートの3つです。そして、画質が落ちる原因の多くは、書き出しの数字よりも、書き出したあとの扱い方にあります。
この記事では、3つの数字の決め方と、投稿で画質が落ちる原因、書き出したあとの確かめ方を書きます。仕様は2026年10月時点で各社の公式ヘルプを確かめたものです。編集アプリの選び方は扱いません。
この記事の要点
- 縦型は1080×1920・MP4を基準に書き出す
- フレームレートは、撮ったときの数字にそろえる
- 画質落ちの多くは、圧縮のくり返しと送り方で起きる
書き出しで決めるのは、この3つ
| 項目 | 意味 | SNSの縦型動画での基準 |
|---|---|---|
| 解像度 | 画面を作る点の数(横×縦) | 1080×1920(縦9:16) |
| フレームレート | 1秒あたりのコマ数(fps) | 撮ったときと同じ数字 |
| ビットレート | 1秒あたりに使うデータの量 | 1080pで、30fpsなら8Mbps前後・60fpsなら12Mbps前後 |
形式は、MP4(映像はH.264、音声はAAC)を選んでおけば、多くのSNSで受け付けられます。YouTubeのヘルプでも、この組み合わせが推奨の形式として書かれています(2026年10月時点)。
ビットレートの数字は、YouTubeが推奨として出している値です。1080pの場合、24・25・30fpsなら8Mbps、48・50・60fpsなら12Mbpsとされています(2026年10月時点)。InstagramやTikTokの通常の投稿でも、迷ったらこの値を目安にします。
解像度は、縦1080×1920を基準にする
縦型動画の基準は、縦横比9:16で横1080ピクセル、つまり1080×1920です。Instagramのヘルプでは、リールは縦横比1.91:1から9:16まで、解像度は720ピクセル以上、フレームレートは30fps以上とされています(2026年10月時点)。1080×1920で書き出せば、この条件を満たします。
気をつけたいのは、編集を始めるときの画面の設定です。編集アプリで横長(16:9)のまま作業を始め、書き出しのときだけ縦に変えると、上下に黒い帯が出たり、両端が切れたりします。縦型の動画は、編集を始める時点で9:16の画面にしておきます。
4Kで撮った素材も、縦型のSNS投稿なら1080×1920で書き出して困ることは少ないです。素材を拡大したり一部を切り抜いたりする予定があるときは、4Kで撮っておくと、拡大しても粗くなりにくいという利点があります。
フレームレートは、撮ったときにそろえる
フレームレートは、書き出しで上げても下げても、きれいにはなりません。YouTubeのヘルプには「記録したときと同じフレームレートで」エンコードしてアップロードするよう書かれています(2026年10月時点)。
よく起きるのは、撮った人や機材によってフレームレートが混ざることです。例えば、社員がスマホで30fpsで撮った素材と、外部のカメラマンが24fpsで撮った素材を1本にまとめると、どちらかの動きがかくついて見えることがあります。
- 01素材の数字を確かめる編集に入る前に、素材ごとのフレームレートを見る
- 02主な素材に合わせるいちばん長く使う素材の数字で、編集の画面を作る
- 03書き出しも同じにする編集の画面と同じ数字で書き出す
- 04次から撮り方をそろえる撮る人全員に、決めた数字を伝えておく
動きの速い場面(スポーツ、料理の手さばき、スローにしたい場面)は60fpsで撮る、ほかは30fpsで撮る、のように、撮る段階で使い分けを決めておくと迷いません。話す人を撮る場面の設定は、こちらにまとめています。
あわせて読みたいYouTubeの話す動画の撮影セット|カメラ・マイク・背景の置き方
フレームレートは、カメラを回す前に決まってるんです。書き出しの画面で直せるものじゃないんですよ。
投稿すると画質が落ちる、5つの原因
SNSに上げた動画は、どの媒体でも配信用に変換し直されます。こちらで防げるのは、その手前で余計に画質を落とさないことです。
| 原因 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 書き出しのくり返し | 書き出すたびに圧縮され、文字の縁がにじむ | 直すときは編集データから書き出し直す |
| メッセージアプリで送る | 送る途中で圧縮されることがある | ファイル共有のサービスや、ケーブルで受け渡す |
| アプリの通信量を抑える設定 | 上げるときに画質が下がることがある | 設定画面の「データ」「画質」の項目を確かめる |
| ビットレートが低すぎる | 暗い場面や細かい模様がブロック状に崩れる | 上の表の値を目安にする |
| 小さい素材を拡大する | ぼやけた画になる | 拡大する場面は、高い解像度で撮っておく |
いちばん多いのは、上の2つです。書き出した動画に字幕を足してまた書き出す、担当者にチャットで送り、受け取った人がそれを投稿する。1つずつは小さな劣化でも、重なると目に見えて粗くなります。

書き出して、送って、また書き出して。気づいたら文字がにじんでる。ため息が出ますよね。
同じ動画を別のSNSにも出すときは、1つのファイルを使い回さず、媒体ごとに編集データから書き出し直すのが基本です。出し分けの手順は、別の記事にまとめています。
あわせて読みたいTikTok・リール・ショートに同じ動画を使い回していいか。出し分けの考え方書き出したら、確かめてから投稿する
- 01スマホで再生する書き出したファイルをスマホに移し、画面いっぱいで見る
- 02細かい所を見る小さな文字、暗い場面、水しぶきや髪の毛のような細かい動きが崩れていないか
- 03音と口を合わせて見る話している口と声がずれていないか
- 04設定を保存する問題がなければ、書き出しの設定に名前を付けて保存しておく
確かめるのは、パソコンの大きな画面ではなく、お客さんが見るのと同じスマホの画面です。パソコンでは気にならない文字のにじみが、スマホでは目立つこともあります。
設定を保存しておけば、次からは同じ数字で書き出せます。担当者が替わっても、同じ画質で出せるようになります。
書き出しまで含めて、HEART CREATIONがお手伝いできること
- 撮影・編集・書き出し・投稿までを同じチームで受け持ち、途中で画質を落とさない
- 撮る段階でフレームレートや画面の向きを決め、編集で困らない素材をそろえる
- 書き出しの設定や確かめ方を手順にまとめ、社内で回せるようにする内製化支援
画質は、見る人が最後まで見てくれるかどうかに静かに効きます。「何が原因で粗くなっているのか分からない」というご相談も、相談の窓口からどうぞ。

設定は一度決めたら毎回同じ。浮いた時間は、中身づくりに回していきましょう。
よくある質問
スマホで撮った動画は、編集アプリを通さずにそのまま投稿したほうがきれいですか?
切ったり文字を入れたりしないなら、そのまま上げたほうが圧縮の回数が1回少なく済みます。編集するときは、書き出しの設定を上の基準に合わせ、書き出しは1回で済ませます。
MP4とMOV、どちらで書き出せばいいですか?
迷ったらMP4(映像H.264・音声AAC)にします。YouTubeのヘルプでも推奨の形式として書かれており、多くのSNSや編集アプリで扱えます。
iPhoneで撮った動画を書き出すと、色や明るさが変わって見えるのはなぜですか?
iPhone 12以降は、HDR(Dolby Vision)で動画を撮る設定になっていることがあります。編集や書き出しの途中でHDRでない形に変わると、見え方が変わることがあります。SNS用に撮るなら、「設定」の「カメラ」から「ビデオ撮影」に進み、「HDRビデオ」を切っておくと扱いやすくなります。
書き出しに時間がかかりすぎるときは、どうすればいいですか?
確認のための書き出しは解像度を下げて短く済ませ、最後の1回だけ本番の設定で書き出します。ビットレートを必要以上に高くしていないかも見直します。
