クリエイティブの日々 No.156

ヒートマップは
色が変わる所を見る

ヒートマップの見方。Microsoft Clarityで、読まれた所と離れた所を探す

ヒートマップのツールを入れてみたんですが、色がついた画面を見ても、何を読み取ればいいのか分かりません。

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古川
古川

最初に見るのは1枚だけ、スクロールの図です。赤い所を探すより、色が急に変わる所を探してください。

ヒートマップは、ページのどこが見られ、どこが押されたかを色で塗り分けて見せる道具です。入れるのは簡単ですが、開いてみると赤や青の模様が並ぶだけで、そこから何を直せばいいのか分からない、という声をよく聞きます。

見るコツは、色そのものより、色の変わり目を探すことです。読む人が急に減った場所、長く止まった場所、押せない所を押した跡。そこに、ページの直すべき場所が出ています。

この記事では、無料で使える Microsoft Clarity を例に、ヒートマップで「どこで読まれ、どこで離れたか」を見つける手順を書きます。

この記事の要点

  • 見るのは色の強さより、色が急に変わる場所
  • スマホとパソコンは分けて、ブロックごとに読む
  • 理由は録画で確かめ、直すのは1か所ずつ

ヒートマップで分かること、分からないこと

Microsoft Clarity は、Microsoftが無料で提供している行動分析のツールです。公式の説明(2026年10月時点)では、ずっと無料で使えるとされています。ヒートマップにはいくつかの種類があり、それぞれ答えてくれる問いが違います。

種類色が示すもの答えてくれる問い
スクロールマップページのどこまで下に進んだ人の割合どこで離れたか
アテンションマップページの場所ごとに過ごした時間どこが読まれたか
クリックマップ押された(タップされた)場所何を押そうとしたか
エリアマップ選んだ範囲の中でのクリックの割合どのブロックが押されたか

ヒートマップで分かるのは、ページの上で起きたことです。分からないことも2つあります。1つは「なぜ」そうしたのか。もう1つは、そのページが何件の申し込みにつながったかです。申し込みや問い合わせの数は、GA4のような計測の道具で見ます。

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見る前に、ページをブロックに区切っておく

ヒートマップを開く前に、ページを中身のまとまりで区切っておきます。「悩み」「解決の中身」「お客さんの声」「料金」「よくある質問」「申し込み」のように、ブロックの名前を紙に書き出しておくと、色の変わり目がどの中身の場所なのかを言葉にできます。ブロックの並べ方は、LPの構成の記事で扱っています。

あわせて読みたいLPの構成の作り方。上から何を、どの順番で並べれば読まれるか

もう1つ、スマホとパソコンは必ず分けて見ます。Clarity では、ヒートマップをパソコン・タブレット・モバイルで切り替えられます。同じページでも、スマホでは画像が縦に積まれてページが長くなり、離れる場所がまったく違います。スマホから来る人が多いなら、まずモバイルだけを見ます。

期間は、見たいページにある程度の人数が来るまで広げます。人数が少ないうちは、1人の動きで色が大きく変わり、たまたまの模様を読んでしまいます。期間を延ばしても模様が変わらなくなってきたら、読みどきです。

スクロールマップで「どこで離れたか」を読む

スクロールマップは、上から下へ、読み進めた人の割合で色が変わっていきます。下へ行くほど人が減るのは自然なことです。見るのは、なだらかに減る所ではなく、急に減る所です。

例えば、整骨院の初回予約のLPで、「施術の流れ」のブロックまでは多くの人が読み進めているのに、料金表のすぐ上で読む人がぐっと減っていたとします。料金表を見る前に帰っているので、問題は料金そのものより、その手前にあります。施術の説明が長すぎるのか、写真が重くて止まっているのか、と手前のブロックを疑います。

Clarity のスクロールマップには、平均的に最初の画面に収まっている位置(Average fold)も線で示されます。この線より下にある大事な中身は、スクロールしなかった人には一度も見られていません。申し込みのボタンや一番伝えたい約束が線の下にあるなら、置き場所を考え直す合図です。

古川
古川

人が帰っていく場所って、図の上でちゃんと見えるんですよ。そこが直す場所のいちばんの候補です。

アテンションとクリックで「どこで読まれたか」を読む

アテンションマップは、ページの場所ごとに、人が過ごした時間を色で示します。長く止まった場所は、読まれている場所であり、同時に迷っている場所でもあります。

  • 長く止まり、そのあと下へ進んでいる:読まれている。中身が効いている可能性が高い
  • 長く止まり、そこで離れている:迷って帰っている。言葉が分かりにくいか、答えが見つからない
  • ほとんど止まらずに通過している:読み飛ばされている。削るか、短くできる候補

クリックマップでは、押せない所が押されていないかを見ます。例えば、施工写真を何度もタップした跡があれば、「大きく見たい」という合図です。Clarity では、押しても何も起きなかったクリック(デッドクリック)や、同じ場所を短い間に何度も押したクリック(レイジクリック)を、それぞれ数えて示してくれます。どちらも、読む人がいら立っている印です。

古川
古川

押せない写真を何度も押させてるのは、お客さんに申し訳ないですよね。見つけたら、真っ先に直したい所です。

録画で理由を確かめ、直すのは1か所ずつ

ヒートマップは大勢の動きを重ねた図なので、1人がどういう順番で迷ったのかまでは見えません。そこで、色の変わり目を見つけたら、その場所で離れた人の録画(セッションの記録)を何本か見て、理由を確かめます。料金表の手前で、上に戻って何かを探していたのか、写真の読み込みを待っていたのか。図だけで決めつけるより、ずっと確かな手がかりになります。

古川
古川

録画は見始めると止まらなくなるので、コーヒー1杯のあいだ、と時間を決めて見るのがおすすめです。

理由の見当がついたら、直すのは1か所ずつにします。料金表の手前の説明を短くするなら、それだけを変え、直す前と同じ長さの期間でもう一度ヒートマップを見ます。一度に何か所も直すと、どれが効いたのか分からなくなります。2つの案を同時に比べたいときは、ABテストの組み方の記事も参考にしてください。

あわせて読みたいLPのABテストのやり方。少ないアクセスでも答えが出る組み方
Clarity は、入力欄の中身を常に伏せ字にして記録し、標準の設定では数字やメールアドレスも伏せます。それでも、ツールで閲覧の様子を記録していることは、サイトのプライバシーポリシーに書いておくと安心です。また、Clarity の公式の説明では、18歳未満を対象にしたサイトやアプリでは使わないこととされています。

ヒートマップを読むところから、お手伝いします

  • 読み方の整理:今のページをブロックに区切り、スマホでどこで離れているかを一緒に見ます
  • 直す場所の優先順位:色の変わり目と録画から、最初に直す1か所を決めます
  • LPの改善と制作:直す案の制作まで、同じチームで引き受けます
  • 計測の設計:申し込みの数とヒートマップを並べて見られるように整えます

HEART CREATIONは、再生数や閲覧数ではなく、その先の申し込みや来店の数字を最初に決め、計測の環境まで含めて設計します。初回のご相談は無料で、オンライン60分でも大丈夫です。ほかに引き受けていることはサービスの一覧にまとめています。

古川
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ツールを入れたまま、開かずに眠っていませんか。画面を一緒に開いて、どこから見るか決めましょう。

HEART CREATION

企画・撮影・編集・運用・LPまで、同じチームでお引き受けしています。

よくある質問

Microsoft Clarity は本当に無料ですか?

Microsoftの公式の説明では、無料で使えるサービスで、有料版への切り替えを求められることはないとされています(2026年10月時点)。使える機能は変わることがあるので、導入前に公式の説明を確かめてください。

ヒートマップは、何人くらいのデータがあれば読めますか?

決まった人数はありません。人数が少ないうちは1人の動きで色が大きく変わるので、期間を広げて、模様が変わらなくなってきたところで読むと読み違えが減ります。

ヒートマップとGA4は、どちらを使えばいいですか?

役割が違うので、両方を使います。GA4で申し込みの数や人が来た道を見て、ヒートマップでページの上のどこで離れたかを見る、という分け方です。

ヒートマップで赤くなっている場所は、良い場所ですか?

一概には言えません。長く止まっている場所は、読まれている場所でもあり、迷っている場所でもあります。そのあと下へ進んでいるか、そこで離れているかを合わせて見て判断します。

スクロールマップで、最後まで読まれていないのは問題ですか?

下へ行くほど人が減るのは自然なことです。問題になるのは、急に人が減る場所と、大事な中身やボタンが、多くの人が見ていない位置にある場合です。

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