ヒートマップのツールを入れてみたんですが、色がついた画面を見ても、何を読み取ればいいのか分かりません。

最初に見るのは1枚だけ、スクロールの図です。赤い所を探すより、色が急に変わる所を探してください。
ヒートマップは、ページのどこが見られ、どこが押されたかを色で塗り分けて見せる道具です。入れるのは簡単ですが、開いてみると赤や青の模様が並ぶだけで、そこから何を直せばいいのか分からない、という声をよく聞きます。
見るコツは、色そのものより、色の変わり目を探すことです。読む人が急に減った場所、長く止まった場所、押せない所を押した跡。そこに、ページの直すべき場所が出ています。
この記事では、無料で使える Microsoft Clarity を例に、ヒートマップで「どこで読まれ、どこで離れたか」を見つける手順を書きます。
この記事の要点
- 見るのは色の強さより、色が急に変わる場所
- スマホとパソコンは分けて、ブロックごとに読む
- 理由は録画で確かめ、直すのは1か所ずつ
ヒートマップで分かること、分からないこと
Microsoft Clarity は、Microsoftが無料で提供している行動分析のツールです。公式の説明(2026年10月時点)では、ずっと無料で使えるとされています。ヒートマップにはいくつかの種類があり、それぞれ答えてくれる問いが違います。
| 種類 | 色が示すもの | 答えてくれる問い |
|---|---|---|
| スクロールマップ | ページのどこまで下に進んだ人の割合 | どこで離れたか |
| アテンションマップ | ページの場所ごとに過ごした時間 | どこが読まれたか |
| クリックマップ | 押された(タップされた)場所 | 何を押そうとしたか |
| エリアマップ | 選んだ範囲の中でのクリックの割合 | どのブロックが押されたか |
ヒートマップで分かるのは、ページの上で起きたことです。分からないことも2つあります。1つは「なぜ」そうしたのか。もう1つは、そのページが何件の申し込みにつながったかです。申し込みや問い合わせの数は、GA4のような計測の道具で見ます。
あわせて読みたいGA4の見方、初心者はまずここだけ。最低限見ておく4つの数字見る前に、ページをブロックに区切っておく
ヒートマップを開く前に、ページを中身のまとまりで区切っておきます。「悩み」「解決の中身」「お客さんの声」「料金」「よくある質問」「申し込み」のように、ブロックの名前を紙に書き出しておくと、色の変わり目がどの中身の場所なのかを言葉にできます。ブロックの並べ方は、LPの構成の記事で扱っています。
あわせて読みたいLPの構成の作り方。上から何を、どの順番で並べれば読まれるかもう1つ、スマホとパソコンは必ず分けて見ます。Clarity では、ヒートマップをパソコン・タブレット・モバイルで切り替えられます。同じページでも、スマホでは画像が縦に積まれてページが長くなり、離れる場所がまったく違います。スマホから来る人が多いなら、まずモバイルだけを見ます。
期間は、見たいページにある程度の人数が来るまで広げます。人数が少ないうちは、1人の動きで色が大きく変わり、たまたまの模様を読んでしまいます。期間を延ばしても模様が変わらなくなってきたら、読みどきです。
スクロールマップで「どこで離れたか」を読む
スクロールマップは、上から下へ、読み進めた人の割合で色が変わっていきます。下へ行くほど人が減るのは自然なことです。見るのは、なだらかに減る所ではなく、急に減る所です。
例えば、整骨院の初回予約のLPで、「施術の流れ」のブロックまでは多くの人が読み進めているのに、料金表のすぐ上で読む人がぐっと減っていたとします。料金表を見る前に帰っているので、問題は料金そのものより、その手前にあります。施術の説明が長すぎるのか、写真が重くて止まっているのか、と手前のブロックを疑います。
Clarity のスクロールマップには、平均的に最初の画面に収まっている位置(Average fold)も線で示されます。この線より下にある大事な中身は、スクロールしなかった人には一度も見られていません。申し込みのボタンや一番伝えたい約束が線の下にあるなら、置き場所を考え直す合図です。

人が帰っていく場所って、図の上でちゃんと見えるんですよ。そこが直す場所のいちばんの候補です。
アテンションとクリックで「どこで読まれたか」を読む
アテンションマップは、ページの場所ごとに、人が過ごした時間を色で示します。長く止まった場所は、読まれている場所であり、同時に迷っている場所でもあります。
- 長く止まり、そのあと下へ進んでいる:読まれている。中身が効いている可能性が高い
- 長く止まり、そこで離れている:迷って帰っている。言葉が分かりにくいか、答えが見つからない
- ほとんど止まらずに通過している:読み飛ばされている。削るか、短くできる候補
クリックマップでは、押せない所が押されていないかを見ます。例えば、施工写真を何度もタップした跡があれば、「大きく見たい」という合図です。Clarity では、押しても何も起きなかったクリック(デッドクリック)や、同じ場所を短い間に何度も押したクリック(レイジクリック)を、それぞれ数えて示してくれます。どちらも、読む人がいら立っている印です。

押せない写真を何度も押させてるのは、お客さんに申し訳ないですよね。見つけたら、真っ先に直したい所です。
録画で理由を確かめ、直すのは1か所ずつ
ヒートマップは大勢の動きを重ねた図なので、1人がどういう順番で迷ったのかまでは見えません。そこで、色の変わり目を見つけたら、その場所で離れた人の録画(セッションの記録)を何本か見て、理由を確かめます。料金表の手前で、上に戻って何かを探していたのか、写真の読み込みを待っていたのか。図だけで決めつけるより、ずっと確かな手がかりになります。

録画は見始めると止まらなくなるので、コーヒー1杯のあいだ、と時間を決めて見るのがおすすめです。
理由の見当がついたら、直すのは1か所ずつにします。料金表の手前の説明を短くするなら、それだけを変え、直す前と同じ長さの期間でもう一度ヒートマップを見ます。一度に何か所も直すと、どれが効いたのか分からなくなります。2つの案を同時に比べたいときは、ABテストの組み方の記事も参考にしてください。
あわせて読みたいLPのABテストのやり方。少ないアクセスでも答えが出る組み方ヒートマップを読むところから、お手伝いします
- 読み方の整理:今のページをブロックに区切り、スマホでどこで離れているかを一緒に見ます
- 直す場所の優先順位:色の変わり目と録画から、最初に直す1か所を決めます
- LPの改善と制作:直す案の制作まで、同じチームで引き受けます
- 計測の設計:申し込みの数とヒートマップを並べて見られるように整えます
HEART CREATIONは、再生数や閲覧数ではなく、その先の申し込みや来店の数字を最初に決め、計測の環境まで含めて設計します。初回のご相談は無料で、オンライン60分でも大丈夫です。ほかに引き受けていることはサービスの一覧にまとめています。

ツールを入れたまま、開かずに眠っていませんか。画面を一緒に開いて、どこから見るか決めましょう。
よくある質問
Microsoft Clarity は本当に無料ですか?
Microsoftの公式の説明では、無料で使えるサービスで、有料版への切り替えを求められることはないとされています(2026年10月時点)。使える機能は変わることがあるので、導入前に公式の説明を確かめてください。
ヒートマップは、何人くらいのデータがあれば読めますか?
決まった人数はありません。人数が少ないうちは1人の動きで色が大きく変わるので、期間を広げて、模様が変わらなくなってきたところで読むと読み違えが減ります。
ヒートマップとGA4は、どちらを使えばいいですか?
役割が違うので、両方を使います。GA4で申し込みの数や人が来た道を見て、ヒートマップでページの上のどこで離れたかを見る、という分け方です。
ヒートマップで赤くなっている場所は、良い場所ですか?
一概には言えません。長く止まっている場所は、読まれている場所でもあり、迷っている場所でもあります。そのあと下へ進んでいるか、そこで離れているかを合わせて見て判断します。
スクロールマップで、最後まで読まれていないのは問題ですか?
下へ行くほど人が減るのは自然なことです。問題になるのは、急に人が減る場所と、大事な中身やボタンが、多くの人が見ていない位置にある場合です。
