クリエイティブの日々 No.159

プライバシーポリシーと
特商法の表記に載せること

プライバシーポリシーは必要?特定商取引法の表記とあわせて載せること

サイトにプライバシーポリシーって、絶対に要るんですか。よその会社のを参考に、社名だけ変えて載せようかと。

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ご相談
古川
古川

社名だけ変えて貼るのは、やめておきましょう。書いてあることと、実際にやっていることがずれてしまいます。

サイトを作ると、フッターに並ぶ「プライバシーポリシー」と「特定商取引法に基づく表記」をどうするかで手が止まります。ほかの会社のページを見ると長い文章が並んでいて、何が必須で何が飾りなのか分かりません。

この2つは、もとになる法律も、必要になる場面も違います。プライバシーポリシーは個人情報保護法、特商法の表記は特定商取引法です。問い合わせフォームがあるだけのサイトと、ネットで申し込みと支払いまで受けるサイトとでは、載せるものが変わります。

この記事では、個人情報保護委員会と消費者庁の資料をもとに、それぞれ何を載せるかを書きます。

この記事は一般的な情報としてまとめたものです。個別の判断は弁護士などの専門家にご確認ください。

この記事の要点

  • 2つは別の法律にもとづく、別の表示
  • プライバシーポリシーは、実際の扱い方を書く
  • 特商法の表記は、ネットで申し込みを受けるときに要る

2つは、別の法律の別の表示

プライバシーポリシー特定商取引法に基づく表記
もとになる法律個人情報保護法特定商取引法
関わる会社個人情報を事業に使うすべての事業者通信販売をする事業者
載せる中身個人情報の使い道と扱い方、問い合わせ先価格、支払い、引渡し、返品、事業者の連絡先など

個人情報保護委員会によると、2017年5月30日から、扱う個人情報の数にかかわらず、すべての事業者に個人情報保護法が適用されています。問い合わせフォームで名前とメールアドレスを受け取るだけの小さな会社も対象です。

一方、法律は「プライバシーポリシー」という名前のページを求めているわけではありません。求められているのは、個人情報の利用目的を本人に通知か公表すること、そして後で書く事項を本人が知ることのできる状態に置くことです。サイトでは、それを1ページにまとめて載せる形が分かりやすい、ということです。

プライバシーポリシーに載せること

個人情報保護法第32条と施行令第10条で、本人が知ることのできる状態に置くとされているのは、主に次の事項です。

  • 事業者の名称と住所、法人なら代表者の氏名
  • すべての保有個人データの利用目的
  • 利用目的の通知・開示・訂正・利用停止などの求めに応じる手続き(手数料を決めた場合はその額)
  • 保有個人データを守るために講じている安全管理の措置
  • 苦情を受け付ける窓口

利用目的は、できるだけ具体的に書きます。個人情報保護委員会のガイドラインでは、「事業活動に用いるため」「マーケティング活動に用いるため」のような書き方は、具体的に特定したことにならない例として挙げられています。外壁塗装の会社なら、「お見積もりのご連絡と、ご依頼いただいた工事のご案内のため」のように、何に使うのかが読んで分かる言葉にします。

安全管理の措置は、概要と問い合わせ窓口を載せ、具体的な中身は問い合わせがあったときに答える形も認められています。また、個人データを本人の同意なく第三者に渡すことは、原則としてできません。ただし、配送や顧客管理の仕事を外部に任せるとき(委託)は、その範囲で渡すことが認められています。

古川
古川

項目を並べると気が重くなりますよね。でも一度きちんと書けば、あとは扱い方が変わったときに直すだけです。

フォームの横で、使い道を見せる

問い合わせフォームのように、本人から直接個人情報を受け取るときは、あらかじめ本人に利用目的を明示することが求められています(法第21条第2項)。フォームの送信ボタンの近くに、プライバシーポリシーへのリンクと、「いただいた情報は、お問い合わせへの返信にのみ使います」のような一文を置いておくと、送る前に確かめられます。フォームそのものの作り方は、別の記事で扱っています。

あわせて読みたい問い合わせフォームの離脱を減らす。項目の削り方と入力しやすい作り

サイトに、アクセス解析や広告のためのツールを入れている場合も、何のために、どんな情報を使っているかをポリシーに書いておくと安心です。広告の追いかけ配信で気をつけることは、こちらにまとめています。

あわせて読みたいリターゲティング広告とは。仕組みと、効く商売・効かない商売

なお、総務省の外部送信規律(電気通信事業法)は、総務省のFAQによると、自社の情報発信や自社商品の販売のためにサイトを運営しているだけの事業者には、原則として適用されないとされています。

特商法の表記が要るのは、ネットで申し込みを受けるとき

特定商取引法でいう通信販売は、新聞・雑誌・インターネットなどで広告し、郵便・電話・インターネットなどで申し込みを受ける取引です。商品の販売だけでなく、オンライン講座のようなサービスの提供も含まれます。サイトで注文や申し込みを受けるなら、その広告にあたるページに、決められた事項を表示する必要があります。

一方、消費者庁の特定商取引法ガイドでは、営業のために、または営業として結ぶ取引、つまり事業者どうしの取引には適用されないとされています。法人だけを相手にする仕事なら、扱いが変わります。自社の取引が当たるか迷う場合は、ガイドを確かめるか、専門家に相談してください。

特商法の表記に載せること

消費者庁の特定商取引法ガイドにある、通信販売の広告に表示する主な事項は次のとおりです。

事項書くときに気をつけること
販売価格(送料を含む)送料以外に負担するお金があれば、その中身と金額も
代金の支払時期と方法使える支払方法はすべて書く
商品の引渡し・サービスの提供の時期「入金確認後○日以内」のように期間か期限で
申し込みの撤回・契約の解除返品を受けるか、受けないならその旨
申込期間の定め期間がある場合だけ
事業者の氏名(名称)・住所・電話番号法人がネットで広告するなら、代表者か通信販売の責任者の氏名も

消費者の請求があれば遅れずに書面や電子メールで渡すと広告に書き、実際にそうできる体制があれば、一部の事項は省略できます。ただし、返品に関する事項や申込期間などは省略できません。

個人で事業をしている場合も、屋号やサイト名だけの表示は認められず、私書箱は住所の表示になりません。返品について何も書いていないと、商品を受け取った日から8日以内なら、消費者は申し込みの撤回や契約の解除ができます。ネットの申し込みでは、最後の確認画面にも、分量・価格・支払い・引渡しの時期・返品などを表示することが決まっています。

ネットショップを始めるときの準備全体は、別の記事で扱っています。

あわせて読みたいネットショップの始め方。モール・作成サービス・自社構築の選び方と開業前の準備
古川
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屋号だけ、私書箱だけの表記は、表示したことにならないんです。ここ、意外と見落とされています。

載せるページの制作を、ご一緒します

  • 実際の扱い方の書き出し:フォーム、使っているツール、データの置き場所を一緒に洗い出します
  • ページとフォームの制作:ポリシーと表記のページ、フォームの横の一文まで作ります
  • 申し込みの流れの設計:最後の確認画面を、内容が一目で分かる作りにします

文面の最終的な確認は、弁護士などの専門家にお願いすることをおすすめしています。HEART CREATIONの初回のご相談は無料で、オンライン60分でもお受けしています。ご相談はこちらから。

古川
古川

書く中身は、御社の実際のやり方から。聞き取りながら、ページの形に整えていきます。

HEART CREATION

企画・撮影・編集・運用・LPまで、同じチームでお引き受けしています。

よくある質問

個人事業主のサイトにも、プライバシーポリシーは必要ですか?

個人情報保護法は、扱う個人情報の数にかかわらず、事業で個人情報を使うすべての事業者に適用されます。問い合わせフォームで名前や連絡先を受け取るなら、利用目的などを載せたページを用意しておくのが分かりやすい方法です。

プライバシーポリシーは、ほかのサイトのものを使ってもいいですか?

文章をそのまま使うのはやめてください。他社の文章には著作権がありえますし、何より自社の実際の扱い方とずれます。項目は参考にしても、中身は自社のフォームやツールに合わせて書きます。

特商法の表記に、自宅の住所を載せたくありません。

消費者の請求があれば遅れずに提供すると表示し、その体制があれば省略できる場合があります。バーチャルオフィスの住所を使う場合は、運営する会社との取り決めなど条件があるので、消費者庁の特定商取引法ガイドを確かめてください。

問い合わせを受けるだけのサイトにも、特商法の表記は必要ですか?

特商法の表記は、通信販売、つまりネットや電話などで申し込みを受ける取引に関わるものです。サイトで申し込みや注文を受けるかどうかで変わるので、迷う場合は専門家に確かめてください。

プライバシーポリシーは、いつ見直せばいいですか?

新しいフォームやツールを入れたとき、外部に任せる仕事が変わったときなど、扱い方が変わったときに直します。直した日付をページに書いておくと、いつの内容かが分かります。

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