3社から見積もりを取ったんですが、項目の書き方がバラバラで。どこが高くてどこが安いのか、分からないんです。

言いにくいんですが、合計だけ見比べても答えは出ないんです。中身の段が、そもそもそろってないので。
動画制作の見積書は、会社によって書き方が大きく違います。項目を細かく並べる会社もあれば、「撮影一式」「編集一式」と数行で済ませる会社もあります。3社分を並べて合計だけを比べると、何が入っていて何が入っていないのかが分からないまま、決めることになります。
見積書は、企画・撮影・編集という3つの段に分けて読むと整理できます。どの段に何の項目があるかが分かれば、ある会社にあって別の会社にない項目、つまり「入っていないもの」が見えてきます。
この記事では、見積書によく出てくる項目の意味、「一式」の中身の確かめ方、複数社を比べるときの並べ方を順に書きます。金額の相場は扱いません。本数・尺・撮影の有無で大きく変わるので、条件をそろえて比べることが前提です。
この記事の要点
- 見積書は企画・撮影・編集の3つの段に分けて読む
- 「一式」は時間・人数・回数・納品物に分けて聞く
- 比べるのは合計より「入っていないもの」
見積書は、3つの段に分けて読む
動画を作る仕事は、大きく3つの段に分かれます。撮影の前をプリプロダクション、撮影をプロダクション、撮影の後をポストプロダクションと呼ぶこともあります。手元の見積書の項目を、まずこの3つに振り分けてみてください。
| 段 | 主な項目 | 何のための費用か |
|---|---|---|
| 企画(撮影の前) | 企画構成費、台本、絵コンテ、ロケハン | 何を、どの順で見せるかを決める |
| 撮影 | ディレクター費、撮影費、照明・音声、機材費、スタジオ費、出演者、ヘアメイク | 素材を撮る |
| 編集(撮影の後) | 編集費、テロップ、BGM・効果音、ナレーション、色の調整、書き出し | 素材を1本の動画に仕上げる |
| そのほか | 進行管理費、交通費、修正対応、データ納品 | 全体を進める、届ける |
振り分けると、会社ごとの違いが見えやすくなります。例えば、ある会社の見積書には企画の段の項目が一つもない。この場合、企画が撮影費の中に含まれているのか、頼む側が台本を用意する前提なのかで、話がまるで変わります。空いている段があったら、まずそこを聞きます。
よく出てくる項目の意味
企画の段
企画構成費は、誰に何を伝えるか、どんな流れで見せるかを決める費用です。ショート動画では、台本や絵コンテまでこの一行に含まれていることがあります。ロケハンは、撮影場所を前もって見に行く下見のことです。
撮影の段
ディレクター費は、現場で全体を指揮し、狙いどおりの画が撮れているかを判断する人の費用です。撮影費(カメラマン費)と別に書かれることも、同じ人が兼ねて一行になっていることもあります。機材費は、カメラ・レンズ・照明・マイクなど。撮影の項目は「半日」「1日」のように拘束する時間で書かれることが多いので、時間の単位を必ず見ます。
編集の段
編集費は、撮った素材をつなぎ、決めた尺に収める作業です。テロップ・BGM・ナレーション・色の調整は、編集費に含める会社と、別の行に分ける会社があります。書き出しは、完成した動画をファイルにすることで、縦長・横長・正方形などのサイズ違いを何種類作るかで手間が変わります。
そのほか
進行管理費は、日程の調整や連絡など、全体の段取りを受け持つ費用です。修正対応は、何回までを見積もりに含んでいるかを確かめます。

分からない項目は、その場で聞いちゃってください。中身を説明してもらうのは、頼む側の当然の権利ですから。
「一式」は、4つに分けて聞く
「撮影一式」「編集一式」と書かれた見積書が、それだけで悪いわけではありません。細かく書かないのが普通の会社もあります。ただ、中身を聞かずに比べると、あとで「それは入っていません」となりやすいです。
一式の行には、次の4つを聞きます。
| 聞くこと | 確かめる中身 |
|---|---|
| 時間 | 撮影は何時間か。予定を超えたらどうなるか |
| 人数 | 現場に何人来るか。ディレクターとカメラマンは別の人か |
| 回数 | 修正は何回まで含むか。撮影は1日か2日か |
| 納品物 | 何本、何秒、どのサイズで、どの形式で届くか |
例えば、地域のスポーツジムが入会案内の縦型動画を頼むとします。B社の「撮影一式」は2時間でカメラマン1人、C社は半日でディレクターとカメラマンの2人、ということがあります。同じ「一式」でも、撮れる量はまるで違います。
読み飛ばしやすいのは「使ってよい範囲」
見積書の中でいちばん読み飛ばされやすいのが、できた動画をどこまで使ってよいか、という条件です。項目の行ではなく、備考や小さな注意書きに書かれていることが多いからです。
- 出演者(モデルやナレーター)を起用した場合、使える期間や媒体が決まっていることがある
- BGMは、音源ごとに使える場所(SNSだけか、広告や店頭でも使えるか)が違う
- 撮影した元の素材データを渡すかどうかは、会社によって違う
SNSに出した動画を、あとで広告にも使いたい、店頭のモニターでも流したい。そうした予定があるなら、見積もりを頼む段階で伝えておきます。あとから範囲を広げると、追加の費用や手続きが要ることがあります。BGMの権利の考え方は別の記事にまとめています。
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「元データはお渡ししていません」って、納品のあとで知る方も多いんです。見積もりの時に聞いておけば済む話なんですよ。
複数社の見積もりを、同じ表に並べる
比べるときは、合計金額を見る前に、条件を同じ表に並べます。
| 比べる項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 本数と尺 | |||
| 企画・台本は誰が作るか | |||
| 撮影の時間と人数 | |||
| 修正の回数 | |||
| 納品のサイズと形式 | |||
| 使ってよい範囲と期間 | |||
| 元データの受け渡し | |||
| 見積もりに入っていない費用 |
埋まらない欄があれば、その会社に聞きます。聞いて埋めていくうちに、安く見えた見積書に企画が入っていなかった、高く見えた見積書には修正や書き出しのサイズ違いまで入っていた、ということが分かってきます。
最後の行は、交通費や追加の撮影など、あとから別に請求される可能性のあるものです。ここを先に書いてくれる会社とは、話が早く進みます。ホームページ制作の見積もりも、含まれる範囲をそろえて比べるという考え方は同じです。
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HEART CREATIONは、企画・撮影・編集・運用・広告・LP制作までを同じチームで引き受けています。
- 縦型動画は、発注から3〜5週間が標準(企画に2週間、撮影と編集に2週間前後)
- 修正は2回までを含めて進める
- 再生数ではなくその先の数字を先に決め、それから何本・どの形で作るかを考える
「何を頼めばいいのか、まだ分からない」という段階でも構いません。初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります。サービスの内容はこちらにまとめています。

見積書の読み方が分かると、打ち合わせがぐっと楽になりますよ。何を頼むかから、一緒に考えましょう。
よくある質問
見積書に「一式」と書かれていたら、その会社は避けたほうがいいですか?
それだけで避ける理由にはなりません。時間・人数・回数・納品物の4つを聞いて、中身をはっきり答えてもらえるかを見てください。
ディレクター費とカメラマン費は、何が違いますか?
ディレクターは、狙いどおりの画が撮れているかを判断し、現場全体を指揮する役です。カメラマンは、実際にカメラを扱って撮る役です。小さな現場では同じ人が兼ねることもあるので、何人来るのかを確かめてください。
見積もりより費用が増えるのは、どんなときですか?
撮影時間の延長、含まれている回数を超えた修正、サイズ違いの追加、使う範囲の拡大などで増えることがあります。何をしたら追加になるのかを、見積もりの段階で書いてもらうと安心です。
見積もりを頼むとき、何を伝えればいいですか?
動画の目的、本数と尺の目安、使う場所(SNS・広告・店頭など)、撮影場所、希望の時期です。各社に同じ条件を伝えると、出てきた見積もりを同じ物差しで比べられます。
