毎回、動画の最後に「みなさんのご意見をコメントで教えてください」と入れているんです。でも、ほとんど付かなくて。

「ご意見ください」は、受け取りにくいパスなんですよ。足元にころっと転がる、答えやすい球を出してみてください。
ショート動画にコメントが付くと、見た人の反応が言葉で分かります。何に引っかかったのか、どこが伝わっていないのか。数字だけでは見えないことが分かるので、コメントを増やしたいと考える会社は多いです。
ところが、「感想を教えてください」「どう思いますか」と問いかけても、コメントはなかなか付きません。見た人が冷たいのではなく、問いが広すぎて、何を書けばいいかを考える手間がかかるからです。コメントは、答えやすい問いには付き、考えさせる問いには付きにくい。それだけのことが多いのです。
この記事では、コメントが付かない問いかけの共通点、答えやすい問いの型、問いを置く場所、避けたい催促の仕方、問いだけを変えて確かめる手順を書きます。付いたコメントへの返し方は扱いません。
この記事の要点
- 広い質問より、選べる質問・一言で答えられる質問
- 問いは動画の中で一度、説明文でもう一度
- 「コメントで〇〇と書いて」という催促は避ける
コメントが付かない問いかけの共通点
よく見かける問いかけを、見る人の側から読み直すと、付かない理由が見えてきます。
| よくある問いかけ | 見る人に起きること | 書き換えの例(町の花屋なら) |
|---|---|---|
| 「感想を教えてください」 | 何について書けばいいか分からない | 「この3つ、どれを部屋に置きたいですか」 |
| 「みなさんはどう思いますか」 | 考えをまとめる手間がかかる | 「切り花、何日もちますか。うちは3日です」 |
| 「質問があればどうぞ」 | 質問を自分で作らないといけない | 「次は、枯らさないコツと飾り方、どっちが知りたいですか」 |
| 「よかったらコメントしてね」 | 書く理由が見当たらない | 問いそのものを置く |
書き換えた問いに共通しているのは、見た人が考えなくても答えが出てくることです。「どれを置きたいか」なら、見ながらもう選んでいます。「何日もつか」なら、自分の家の花瓶を思い出すだけです。
コメントの数は、動画の出来とは別に、問いの答えやすさで大きく変わります。付かないからといって、動画がつまらなかったとは限りません。
答えやすい問いの5つの型
答えやすい問いには、いくつか決まった形があります。
| 型 | 問いの形 | 例 |
|---|---|---|
| 選ぶ | 「AとB、どっち派ですか」 | 和菓子屋:「こしあん派? つぶあん派?」 |
| 自分の場合 | 「あなたの家ではどうですか」 | 整骨院:「デスクの椅子、何年使っていますか」 |
| 数字 | 「何回」「何分」「何個」 | 自転車店:「タイヤの空気、最後に入れたのは何か月前ですか」 |
| 足りないもの | 「ほかに何がありますか」 | 工務店:「家事が楽になる間取り、ほかに思いつくものは」 |
| 次の予約 | 「次はどれが見たいですか」 | パン屋:「次の動画、食パンとクロワッサンどっちにしましょう」 |
いちばん付きやすいのは「選ぶ」と「自分の場合」です。答えが一言で済み、しかも人によって違うので、ほかの人のコメントを読む楽しみも生まれます。
「足りないもの」は、少し手間がかかりますが、詳しい人ほど書きたくなる問いです。動画で3つ紹介して「ほかにもありますが」と言い残しておくと、見た人が4つ目を書き込んでくれます。全部を言い切った動画には、足す余地がありません。

「うちもです!」ってコメントが並ぶと、見てるこっちまでうれしくて、つい全部読んじゃうんですよね。
問いは、動画の中と説明文の両方に置く
問いは1か所だけに置くと、見落とされます。動画の中で一度、説明文でもう一度、同じ問いを置きます。
- 01動画の中で聞く声と文字の両方で、問いを出す。音を出さずに見る人にも届くようにする
- 02説明文の一行目に書く動画を見終わってコメント欄を開いた人が、何を答えればいいかすぐ分かるようにする
- 03答えの例を一つ添える「うちは3日です」のように会社側の答えを先に書くと、続けて書きやすくなる
動画の中で問いを出す場所は、最後だけとは限りません。途中で「どっちだと思いますか」と聞いてから答えを見せる作りにすると、見ている人は答えを考えながら見続けます。答えを見たあと、自分の予想が当たったか外れたかを書き込みたくなります。
最後に問いを置くなら、締めの一言として3秒ほどで言い切れる長さにします。締めの画と言葉の組み方は、同じ時期に書いた終わり方の記事にまとめています。
あわせて読みたいショート動画の終わり方。最後の3秒で決まる締めの画・言葉・ループ避けたい催促の仕方
コメントを増やしたいあまり、問いではなく催促になってしまうことがあります。
- 「共感した人は『わかる』とコメントして」
- 「コメントで『1』と書いた人に、続きを教えます」
- 「いいねとコメントで応援してください」
こうした書き方は、問いではなく作業の依頼です。付いたコメントも「わかる」「1」ばかりで、見た人が何を思ったのかは分かりません。
Facebookでは、いいね・コメント・シェアなどの反応をはっきり求める投稿を「エンゲージメントベイト」と呼び、表示を減らす対象にしています(2026年10月時点、Metaの公式の説明より)。ほかのSNSでも、見る人が押し付けがましく感じる点は同じです。数を集めるための催促より、答えたくなる問いを1つ置くほうが、中身のあるコメントが集まります。

「コメントくれたら教えます」って出し惜しみされると、見てる側はちょっとイラッとするんですよ。
もう一つ、わざと間違えたことを言って指摘させる、意見の分かれる話題で対立をあおる、といったやり方もあります。コメントは増えても、会社の印象を損ねたり、言い合いが始まったりしがちです。会社のアカウントでは使わないほうが無難です。
問いだけを変えて確かめる
どの問いが自社の動画に合うかは、出してみないと分かりません。同じ動画で、問いだけを変えた2案を作ると比べやすくなります。
数えるときは、コメントの総数ではなく、問いに答えたコメントの数を見ます。「かわいい」「すごい」のようなコメントは、問いの効果とは別に付くからです。答えの中身も書き留めておくと、「こしあん派が多い」「椅子は10年以上使っている人が多い」といった、お客さんの実際の姿が分かります。それは次の企画や、店頭での声かけにもそのまま使えます。
付いたコメントにどう返すかは、こちらの記事にまとめています。
あわせて読みたい企業のSNSのコメント返信とDM対応。返し方の方針と運用ルールの決め方問いかけの設計から、ご一緒します
コメントは、見た人の考えが言葉で残る数少ない場所です。HEART CREATIONでは、再生数ではなく、その先の来店や問い合わせを先に決めたうえで、どんな声を集めたいかから問いかけを組み立てています。
- 動画ごとに、集めたい声に合った問いの型を選ぶ
- 問いだけを変えた複数の案を出し、2週間で答えの数と中身を比べる
- 集まった答えを、次の企画やLP・店頭の言葉に生かす
企画から撮影・編集・運用まで、同じチームで引き受けています。ご相談はこちらから。初回は無料で、オンライン60分でも承ります。

今の動画の問いかけ、電話でもオンラインでも一緒に書き直してみましょう。一言変えるだけで変わりますよ。
よくある質問
ショート動画で「コメントしてね」と言うのは逆効果ですか?
逆効果とまでは言えませんが、何を書けばいいかが分からないと、言葉だけではコメントは付きにくいです。「コメントしてね」の代わりに、一言で答えられる問いを1つ置くほうが、答えが返ってきやすくなります。
コメントが1件も付かないのは、動画がつまらないからですか?
そうとは限りません。コメントの数は、動画の出来とは別に、問いかけの答えやすさで大きく変わります。まずは二択や「あなたの場合は」の形の問いを置いて、反応が変わるかを確かめてください。
問いかけは、動画の最初と最後のどちらに入れればいいですか?
途中か最後がおすすめです。途中で「どっちだと思いますか」と聞いてから答えを見せると、考えながら見続けてもらえます。最後に置く場合は、3秒ほどで言い切れる短い問いにします。
クイズ形式の動画は、コメントが増えますか?
答えを予想して書き込みたくなるので、コメントが付きやすい形の一つです。ただ、答えを「コメントした人だけに教える」のような出し惜しみは、見る人に押し付けがましく感じられます。答えは動画の中で見せるようにします。
BtoBの会社の動画でも、コメントは付きますか?
一般の人向けの動画より付きにくく感じるかもしれませんが、問い方で変わります。「この作業、御社では何人でやっていますか」のように、仕事の現場で答えが一言で出る問いにすると、同業の人や担当者からの反応が返ってくることがあります。
