社長もスタッフも顔を出したくないんです。それでもショート動画ってできますか?

できますよ。ただ「顔の代わりに何を主役にするか」は、最初に決めておいたほうがいいですね。
ショート動画を始めようとして、最初に止まるのが「誰が出るのか」です。社長は出たがらない、スタッフに頼むのも気が引ける、そもそも人前に出る仕事ではない。そう考えて、動画そのものを後回しにしている会社は少なくありません。
顔を出さなくても、ショート動画は作れます。見る人が知りたいのは、多くの場合「誰が話しているか」より「何が分かるか」「何が見られるか」だからです。顔の代わりに、手元、現場、声、文字、キャラクターのどれかを主役に据えれば、企画は組み立てられます。
この記事では、顔を出さない企画の型を5つに分けて整理し、型ごとの向き不向き、続けるための工夫、顔を出さない運用だからこそ気をつけたい点をまとめます。
この記事の要点
- 顔の代わりに「何を主役にするか」を先に決める
- 型は手元・現場・声・文字・キャラクターの5つ
- 顔を出さなくても、映り込みと権利の確認は必要
顔を出さなくても、見る理由は作れる
顔出しの動画が強いのは、同じ人が何度も出てくることで「この人の話なら見よう」という関係ができるからです。顔を出さない場合は、その役目をほかのもので担います。
例えば、町のパン屋さんなら、毎朝生地を成形する手元が主役になります。顔は映らなくても、粉をはたく手つきや焼き上がりの音で「あの店の動画だ」と分かるようになります。税理士事務所なら、よく聞かれる質問を文字で出し、落ち着いた声で答える形が考えられます。
大事なのは、毎回同じ主役で出続けることです。顔の代わりになるものが毎回変わると、見る側はアカウントを覚えられません。主役を固定すると、顔がなくても「いつものあれ」として認識されていきます。
顔を出さない企画の5つの型
顔を出さない企画は、主役によって5つに分けられます。
| 型 | 主役 | 合いやすい業種 | 向かないケース |
|---|---|---|---|
| 手元 | 作業する手と道具 | 飲食、美容、整備、ものづくり | 作業が画として地味な仕事 |
| 現場・空間 | 作業の前後、店内、施工現場 | 工務店、清掃、造園、宿泊 | 現場に変化が少ない仕事 |
| 声 | ナレーションと画像・資料 | 士業、保険、不動産、教室 | 話す人が決まらない会社 |
| 文字 | 画面の文字と静かな映像 | Q&A、豆知識、比較 | 文字を読ませすぎる内容 |
| キャラクター | イラスト・AIで作った人物など | 説明が多い商材、若い層向け | キャラの設定を決めきれない会社 |
手元
いちばん始めやすい型です。料理、カット、修理、梱包など、手が動いている画は、それだけで目を止めます。撮る側も「顔が映らない位置にカメラを置く」だけで済むので、出演の負担が小さいのも利点です。
現場・空間
作業前と作業後、散らかった状態と片づいた状態など、場所の変化を見せる型です。造園なら伸び放題の庭が整っていく様子、ハウスクリーニングならくすんだ浴室が明るくなる様子。人は映らなくても、仕事の中身はいちばん伝わります。
声
顔は出さず、声だけで話す型です。資料や現場の写真、手書きの図などに声を重ねます。士業や保険のように、信頼が商品になる仕事と相性がよい形です。話し手が毎回同じ人だと、声そのものが「顔」の代わりになります。
文字
画面の文字で伝え、映像は背景として静かに流す型です。声を出せない環境でも作れますが、文字を読ませすぎると離脱が増えます。文字の量や出し方は、別の記事にまとめています。
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イラストやアニメ、AIで作った人物を案内役にする型です。キャラクターは何度も登場できるので、顔出しと同じように「いつもの人」を作れます。一方で、口調や言わないことを決めずに始めると、投稿ごとに人柄がぶれてしまいます。
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迷ったら、まず手元から始めてみてください。カメラを少し下に向けるだけで、もう企画になるんですよ。
続けるために決めておくこと
顔出しなしの動画は、始めるのは簡単でも、似た画が続いて飽きられやすい面があります。続けるために、次の3つを決めておくと回りやすくなります。
- 01主役を1つに決める手元なら手元、声なら声。毎回入れ替えない
- 02毎回入れる「目印」を決める同じエプロン、同じ作業台、同じ声の入り方など、そのアカウントだと分かる要素を1つ置く
- 03話の切り口を3つほど用意する失敗例、比べてみる、よくある質問など、同じ主役で角度だけ変えられる切り口を持っておく
2つ目の「目印」は、顔の代わりになるものです。工務店なら、いつも同じ色の軍手をはめた手が出てくる。美容室なら、毎回同じ鏡の前から始まる。小さなことですが、何本か見た人の記憶に残る手がかりになります。
もう一つ、声を使う場合は、話す人を1人に決めておくほうが安定します。日によって声が変わると、見る側は別の人の動画だと感じます。社長が話すのが難しければ、落ち着いて話せるスタッフに任せて、その人の声で通すのも一つの方法です。
顔を出さないからこそ、映り込みに気をつける
顔を出さない運用では、「映っていないつもり」が落とし穴になります。撮る側が自分の顔に気を取られている間に、ほかのものが映っていることがあるからです。
- お客さんの顔や声:店内や現場で撮るとき、背景にお客さんが入っていないか
- 窓やガラス、スマホの画面への反射:顔を出さないはずの人が映り込んでいないか
- 住所が分かるもの:表札、車のナンバー、郵便物、窓の外の景色
- 書類やパソコンの画面:お客さんの名前や見積の金額が読める状態になっていないか
特に施工や訪問の仕事では、お客さんの家そのものが映ります。撮影の前に了解を取り、投稿の前には一度、画面を止めながら隅々まで見返す習慣をつけてください。
声だけで出演してもらうスタッフにも、事前に了解を取っておきます。顔が出ていなくても、声で本人と分かることはあります。合成音声やAIで作った人物を使う場合は、そのサービスの利用規約で、会社の宣伝に使ってよいかを確かめておくと安心です。

顔は隠したのに、窓ガラスに社長がばっちり映ってる。笑い話みたいですけど、意外とあるんですよ。
HEART CREATIONでお手伝いできること
顔を出さないと決めたら、次は何を主役にするか、どう続けるかの設計です。HEART CREATION では、こんなところからご一緒しています。
- 顔の代わりになる主役と、毎回入れる目印を一緒に決める
- 手元・現場・声など、主役を変えずに切り口を変えた企画を複数用意し、撮影・編集まで同じチームで引き受ける
- AIで作ったキャラクターを案内役にする場合は、設定づくりから担当する
キャラクターを使う方法は、AIインフルエンサーのページにもまとめています。実在の人物に似せた合成はせず、体験していないことは言わせない方針で作っています。

「うちの仕事で、顔なしで何が見せられるか」。それを一緒に探すところから始めましょう。
よくある質問
顔出しなしのショート動画でも、問い合わせにつながりますか?
つながります。見る人が知りたいのは、仕事の中身や仕上がりであることが多いためです。顔の代わりに、手元や作業の前後など、仕事ぶりが伝わるものを主役にすると、依頼したときの姿を思い描いてもらいやすくなります。
顔出しなしだと、ファンがつきにくくないですか?
顔出しに比べると、人柄は伝わりにくくなります。そのぶん、毎回同じ手・同じ声・同じ場所など、そのアカウントだと分かる目印を置いてください。何本か見た人が「いつものあの店」と覚えてくれれば、顔がなくても関係はできていきます。
声だけ出すのと、文字だけにするのと、どちらがいいですか?
話す人を決められるなら、声を入れるほうがおすすめです。声は人柄が伝わり、同じ人が続けると目印にもなります。話し手が決まらない場合や、静かな職場で撮る場合は、文字を中心にして始めても構いません。
途中から顔出しに切り替えてもいいですか?
切り替えて構いません。ただ、急に見た目が変わると、別のアカウントのように感じる人もいます。それまでの主役(手元や声)は残したまま、少しずつ人が映る場面を増やしていくと、自然に移れます。
