毎月の投稿を、月の頭に慌てて決めています。気づくと母の日もクリスマスも終わっていて。

行事の当日に出す投稿って、たいてい間に合ってないんですよ。お客さんはもっと前から考えてますから。
SNSの投稿を月ごとに決めていると、行事や季節の話題はいつも後追いになります。母の日の投稿を5月の第2日曜の前の週に出しても、プレゼントを決めた人にはもう届きません。季節の写真を撮ろうとしても、桜は散っていて、紅葉はまだ先、ということもよくあります。
年間カレンダーは、こうした後追いを減らすための表です。ただし、祝日と行事を12か月ぶん書き写すだけでは役に立ちません。季節・世間の行事・自社の暦の3つを重ね、お客さんが「考え始める日」に合わせて投稿を置くと、1年が前倒しで回り始めます。
この記事では、3つの暦の重ね方、逆算の置き方、カレンダーの書き方、埋めすぎないための決めごと、1年後の見直し方を書きます。
この記事の要点
- 季節・世間の行事・自社の暦の3つを1枚に重ねる
- 投稿は行事の日ではなく、考え始める日に置く
- 月の柱は1〜2本。残りは空けておく
1年は「3つの暦」を重ねて見る
年間カレンダーに書くものは、性格の違う3つの暦です。1つだけで組むと、どの会社でも同じ1年になってしまいます。
| 暦 | 中身 | 住宅街の洋菓子店の例 |
|---|---|---|
| 季節 | 気温・天気・旬・日の長さ | 春のいちご、夏の焼き菓子の持ち歩き、秋の栗 |
| 世間の行事 | 祝日・年中行事・学校や会社の節目 | 母の日、敬老の日、クリスマス、入学・卒業 |
| 自社の暦 | 繁忙期と閑散期、新商品、創業日、定休の時期 | 12月の予約集中、2月の新作、開店記念日 |
いちばん大事なのは3つ目の自社の暦です。季節と行事は、同業のお店もみな同じ時期に投稿します。自社の暦は、その会社にしかありません。去年の月別の売上や問い合わせの件数を並べてみると、「毎年この月に増える」「この月は静か」という波が見えてきます。その波が、カレンダーの骨組みになります。

開店記念日や創業の日って、意外と投稿されてないんです。お祝いの理由が自分たちにある日は、強いですよ。
世間の行事は、全部に乗らなくてかまいません。自社の商品やサービスと関係が説明できる行事だけを選びます。関係の薄い行事に毎回乗ると、何屋のアカウントなのかがぼやけます。
投稿は「考え始める日」から逆算する
カレンダーで一番ずれやすいのが、投稿を置く日です。行事の当日や前日に置くと、たいてい遅すぎます。お客さんが「そろそろ考えないと」と思い始める時期に、最初の投稿を置きます。
| 行事・時期 | 決めごとの日 | 考え始める時期の目安 | 最初の投稿 |
|---|---|---|---|
| クリスマスケーキ | 12月25日前後 | 予約の受付を始めるころ | 受付開始の告知と、去年人気だった種類 |
| 引っ越し | 3月〜4月 | 物件を探し始めるころ | 業者選びで迷う点の解説 |
| 七五三の写真 | 秋 | 夏の終わりごろ | 衣装と日取りの決め方 |
| 年末の大掃除 | 12月下旬 | 11月の終わりごろ | 自分でやる所と頼む所の分け方 |
※ 時期は業種ごとの一例です。自社の予約や問い合わせが動き始める月を、去年の記録で確かめてください。
1つの行事に、投稿は1本では足りません。「考え始める」「比べる」「決める」の3つの時期に分けて、それぞれ1本ずつ置くと、どの段階のお客さんにも何かが届きます。
もう1つ逆算が要るのが撮影です。桜・紅葉・雪のような季節の画は、その季節にしか撮れません。来年の春に使う写真は、今年の春に撮っておく。カレンダーには投稿の予定と一緒に「この時期に撮っておく素材」の行を作ります。

クリスマスの写真を11月に撮ろうとすると、飾りも光も足りないんです。1年前に撮るのがいちばん楽ですよ。
年間カレンダーの書き方
表計算ソフトで、横に12か月、縦に項目を並べます。1枚に収まることが大事です。
- 01去年を並べる月別の売上・問い合わせ・予約の件数を1行に写す
- 02自社の暦を書く繁忙期・閑散期・新商品・記念日を書き込む
- 03行事を選ぶ商品と関係が説明できる行事だけを残す
- 04逆算して置く考え始める月に、その行事の最初の投稿を置く
- 05撮る素材を書くその月にしか撮れない画を、翌年用に書き出す
項目の行は、5つほどで足ります。「季節」「行事」「自社の暦」「柱の投稿」「撮っておく素材」。投稿の文面や台本までは書きません。年間カレンダーは何を、いつ出すかを決める表で、中身は月ごとに作ります。
1年分の季節の困りごとを書き出すことは、ネタを探す方法としても使えます。ネタの拾い方は別の記事にまとめています。
あわせて読みたいショート動画のネタ切れを防ぐ。企画アイデアの出し方と仕組み化埋めすぎない。月の柱は1〜2本
年間カレンダーを作ると、全部の週を埋めたくなります。けれど、1年前に決めた投稿で12か月を埋めると、その年に起きたことを出す場所がなくなります。新しく入ったスタッフ、急に増えた質問、反応の良かった投稿の続き。こうした話題のほうが、反応が良いことも多いのです。
カレンダーで決めるのは、各月の柱になる投稿を1〜2本だけにします。残りの枠は空けておき、月の初めに、その月に起きていることで埋めます。

閑散期の8月は、思い切って本数を減らす月にしてもいいんです。そのぶん秋の素材を作っておく。
閑散期は投稿を休む月ではなく、次の繁忙期の準備をする月だと考えると、カレンダーにめりはりが出ます。投稿の本数そのものの決め方は、別の記事で書いています。
あわせて読みたいSNSの投稿頻度は毎日でないとだめか。続く本数の決め方と守り方1年回したら、前の年の同じ月を見る
カレンダーは1年回して初めて、直すところが見えます。毎月の終わりに、その月の柱の投稿について「出した日」「反応」「問い合わせや予約が動いた日」をメモ欄に残しておきます。
翌年の同じ月が近づいたら、そのメモを開きます。最初の投稿が遅かったなら1か月前倒しにする。去年よく見られた季節の投稿は、撮り直して同じ型で出す。同じ困りごとは毎年同じ時期にやってくるので、去年の投稿は来年の下書きになります。
新しく始めたばかりで、去年の記録がありません。どうすればいいですか?
その場合は、売上や予約の帳簿、レジの記録、電話の受付メモなど、SNS以外の記録から月の波を拾います。それも無ければ、1年目は季節と行事だけで仮に組み、毎月のメモを残すことに集中してください。2年目のカレンダーは、そのメモから作れます。
1年分の段取りから、ご相談ください
年間カレンダーは、作る作業より、自社の暦を言葉にするところで手が止まりがちです。HEART CREATIONでは、SNSの先で増やしたい数字を決めるところから、1年の段取りまで一緒に考えます(サービス一覧)。
- 再生数ではなく、予約・問い合わせ・応募など、その先の数字を最初に決める
- 季節の撮影を含めて、企画・撮影・編集・運用を同じチームで引き受ける
- 社内でカレンダーを回せるように、企画の型と数字の見方を3〜6か月で渡していく
去年の月別の数字があれば、それを見ながらお話しできます。初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります。

去年の数字を1年分並べると、その会社の季節が見えてくるんです。そこから一緒に組みましょう。
よくある質問
SNSの年間計画は、いつ作ればいいですか?
繁忙期の3〜4か月前が作りやすい時期です。一番大事な時期の投稿と撮影から逆算できるからです。年の初めにこだわる必要はありません。
年間カレンダーには何を書けばいいですか?
月ごとに、季節・世間の行事・自社の暦・柱になる投稿・その月に撮っておく素材の5つほどを書きます。投稿の文面や台本までは書かず、何をいつ出すかだけを決めます。
季節の行事にはすべて乗ったほうがいいですか?
自社の商品やサービスとの関係が説明できる行事だけで十分です。関係の薄い行事に毎回乗ると、何のアカウントかが伝わりにくくなります。
年間計画どおりに投稿できなかった月はどうすればいいですか?
遅れた理由をメモに残し、翌年のその月の投稿を前倒しにします。計画は守るためではなく、来年の段取りを楽にするための記録だと考えてください。
