クリエイティブの日々 No.149

DMで止めない。
営業へ渡す流れをつくる

SNSからの問い合わせを営業につなぐ。DMを商談に変える受け渡しと記録

インスタのDMに「相談したい」と何件か来たんです。でも、営業に伝えたあとどうなったのか、誰も知らなくて。

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ご相談
古川
古川

SNSは、営業へのパスを出す役なんですよ。パスが通ったかどうか、出した側も知っておきたいですよね。

SNSを続けていると、DMやコメントに「見積もりをお願いできますか」「一度話を聞きたい」という声が届くようになります。ところが、その先がうまく回らない会社は少なくありません。DMを見た担当者が営業に口頭で伝え、営業は忙しくて連絡が翌週になり、相手はもう別の会社に決めていた。そんな話をよく聞きます。

原因は、SNSの担当と営業の間に「受け渡しの決まり」がないことです。投稿の出来や問い合わせの数より先に、届いた1件をどう渡し、どう記録し、結果をどう戻すかを決めておくと、同じ問い合わせ数でも商談になる件数が変わります。

この記事では、取りこぼしが起きる場所、受けてから営業へ渡すまでの順番、受け渡しメモに書くこと、1件1行の記録、結果をSNS担当へ戻す方法を書きます。DMそのものの返し方は扱いません。

この記事の要点

  • 取りこぼしは「気づかない・渡せない・戻らない」で起きる
  • 渡すときは、相手にもう一度同じ話をさせない
  • 成約した投稿と断られた理由を、SNS担当へ戻す

問い合わせが商談にならない、3つの場所

SNSからの問い合わせが途中で消えるのは、たいてい次の3か所です。

場所起きること例
気づかないDMに埋もれる、通知を見落とす「メッセージリクエスト」に入ったまま1週間たつ
渡せない誰に渡すか、どこまでDMで話すかが決まっていないSNS担当が見積もりの話まで答えてしまい、営業が知らない
戻らない営業がどう対応したか、SNS担当が知らない成約したのに、どの投稿から来たか誰も分からない

1つ目は、確認する時間と人を決めれば防げます。厄介なのは2つ目と3つ目です。SNS担当と営業が別の部署にいると、お互いの仕事が見えません。SNS担当は「渡したから終わり」と思い、営業は「SNS経由はひやかしが多い」と思い込む。どちらも悪気はないまま、問い合わせだけが冷めていきます。

DMで答えることと窓口に渡すことの線引きは、こちらの記事にまとめています。

あわせて読みたい企業のSNSのコメント返信とDM対応。返し方の方針と運用ルールの決め方

受けてから営業へ渡すまでの順番

受け渡しは、毎回同じ順番で進めます。順番が決まっていると、担当者が替わっても抜けが出にくくなります。

  1. 01受けるDMを読んだら、まず「確認しました。担当からご連絡します」と返す
  2. 02見極める相談の中身・急ぎかどうか・連絡先が分かっているかを確かめる
  3. 03渡す受け渡しメモを書いて、決めた置き場所で営業に渡す
  4. 04伝える相手に「誰から・いつ・どの方法で」連絡が行くかをDMで知らせる
  5. 05閉じる営業が連絡したら、記録に日付を入れてDMのやり取りを終える

大事なのは4つ目です。「担当から連絡します」だけでは、相手はいつまで待てばいいのか分かりません。「営業の山田から、明日の午前中にお電話します」と書けば、相手は電話を取る準備ができます。知らない番号からの電話に出ない人も多いので、どこからかかってくるかを先に伝えておくと、つながりやすくなります。

古川
古川

相談したい気持ちって、思ったより早く冷めるんです。渡すのは、届いたその日のうちが目安ですね。

例えば、法人向けの清掃会社のインスタに、飲食店のオーナーから「厨房の床の油汚れを相談したい」とDMが来たとします。SNS担当がその場で「床の広さはどれくらいですか」「店舗はどちらですか」と聞き、答えをメモに書いて営業へ渡す。営業は最初の電話から具体的な話ができ、相手は同じことを2回説明せずに済みます。

受け渡しメモに書く5つ

営業がDMの画面を見なくても話を始められるように、受け渡しメモには次の5つを書きます。

  1. どの投稿を見て連絡してきたか(投稿の日付と題名)
  2. 何に困っているか(相手の言葉のまま1〜2行)
  3. 急ぎかどうか(「来月の開店までに」など、相手が書いた期限)
  4. 連絡先と、相手が望む連絡の方法(電話・メール・DMのまま)
  5. DMですでに伝えたこと(営業時間を案内した、対応地域を答えた、など)

5つ目を書かないと、営業が同じ案内をくり返したり、DMで伝えたことと違う話をしたりします。相手からすると「この会社、中で話が通っていないな」と感じる瞬間です。

置き場所は、営業がふだん見ている場所に合わせます。顧客管理のツールがあればそこへ、なければ共有の表で十分です。避けたいのは、DMの画面を撮って個人のLINEで送る渡し方です。担当者のスマホにお客さんの情報が残り、あとから誰も追えなくなります。

記録は、1件1行で残す

渡したあとの結果まで追えるように、問い合わせは1件1行で記録します。

受付日経路見た投稿相談の中身営業の担当初回連絡日商談結果理由
10/3インスタDM厨房の床の掃除の比較店舗の床の油汚れ山田10/3あり成約写真で汚れの状態を見せた
10/5インスタDM年末の大掃除の案内オフィスの窓佐藤10/8なし見送り対応地域の外

列は最初から増やしすぎないほうが続きます。上の9つで、問い合わせから成約まで何日かかったか、どの投稿から来た相談が成約しやすいかが見えるようになります。LINEでの会話を同じように1行ずつ追う方法は、LINEで見る数字の記事で扱っています。

この表を書くのは、SNS担当と営業の両方です。前半の5列はSNS担当、後半の4列は営業が埋める。書く人が決まっていないと、後半はほぼ空欄のままになります。

古川
古川

「3日後に電話したら、もう他で決めてました」。これ、いちばん泣けるやつなんですよ。

結果を、SNS担当へ戻す

記録を付けたら、月に1回、SNS担当と営業で表を一緒に見ます。見るのは次の2つです。

  • 成約した問い合わせが、どの投稿から来たか
  • 見送りになった問い合わせの理由

1つ目は、次の企画にそのまま使えます。清掃会社の例なら、「厨房の床」の投稿から来た相談が成約しやすいと分かれば、厨房まわりの投稿を増やす判断ができます。再生数が多かった投稿と、成約につながった投稿が同じとは限りません。

2つ目は、投稿で先に答えておくべきことを教えてくれます。「対応地域の外」が続くなら、プロフィールや投稿に対応地域をはっきり書く。「思っていた作業と違った」が続くなら、作業の範囲を見せる投稿を作る。断られた理由は、次の投稿のネタになります。

営業にとっても、SNSから来た相談がどれだけ商談になったかが数字で見えると、SNS経由の問い合わせへの見方が変わります。

問い合わせの先まで、HEART CREATIONと

SNSの成果は、問い合わせが届いたところで終わりではありません。HEART CREATIONは、再生数ではなくその先の数字を最初に決めてから動きます。受け渡しの流れづくりでは、こんなことをお手伝いしています。

  • DMを受けてから営業へ渡すまでの順番と、受け渡しメモのひな形を作る
  • 1件1行の記録表を用意し、成約につながった投稿から次の企画を立てる
  • 問い合わせの最初の受け答えを、AIの一次対応(AIサービス)で支える

企画から運用まで同じチームで持っているので、投稿と問い合わせの結果を並べて次の手を決められます。

古川
古川

最後は人と人の話なんですよね。SNSは、その握手の手前までを整える役だと思っています。

HEART CREATION

企画・撮影・編集・運用・LPまで、同じチームでお引き受けしています。

よくある質問

SNSのDMで来た問い合わせは、すぐ電話に切り替えてもいいですか?

相手が電話を望んでいるなら切り替えてかまいませんが、DMで「何時ごろ、どの番号から」かかってくるかを先に伝えてください。いきなり知らない番号からかけると、出てもらえないことがあります。

SNSから来た問い合わせが成約したかどうかは、どう確かめればいいですか?

問い合わせを1件1行で記録し、営業が結果の欄を埋める決まりにするのが確実です。月に1回、SNS担当と営業で表を一緒に見ると、どの投稿から来た相談が成約しやすいかも分かります。

SNS担当と営業が同じ人なら、受け渡しの記録はいりませんか?

1人で両方を担当していても、記録はあったほうが役に立ちます。休んだときや担当が替わったときに引き継げますし、どの投稿から成約が生まれたかを後から振り返れます。

問い合わせがまだ月に数件でも、受け渡しの仕組みは必要ですか?

件数が少ないうちのほうが、1件を取りこぼす痛手は大きくなります。最初は共有の表1枚と、受け渡しメモの5項目だけで十分です。

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