社長と社員の対談動画を撮ったんですが、2人が別々に話しているみたいで、会話に見えないんです。

対談は、カメラを置く前に椅子の位置を決めるところから始まります。そこが決まれば、あとはだいぶ楽になりますよ。
社長と社員、代表と取引先、先輩と新人。2人で話す動画は、1人で話す動画より自然に見え、話す側も楽になります。相手がいると、カメラではなく人に向かって話せるからです。
ところが撮ってみると、片方が背中しか映っていない、2人の目線がかみ合わない、片方の声だけ小さい、といったことが起きます。原因の多くは、座り方・カメラの置き方・マイクの数のどれかです。
この記事では、2人の座らせ方、カメラの台数ごとの組み方、2人分の音の録り方、会話に見える編集のしかたを書きます。何を聞くかの質問の組み立ては、お客様インタビューの記事にゆずります。
あわせて読みたいお客様インタビュー動画の撮り方。質問の順番と撮影・編集のコツこの記事の要点
- 2人はL字に座り、どちらの顔もカメラに向くようにする
- カメラは2人を結ぶ線の片側だけに置く
- 編集では、聞いている人の顔も話の一部として使う
椅子の位置を、カメラより先に決める
対談の画は、2人がどう座るかでほぼ決まります。よくある座り方を3つ並べると、違いがはっきりします。
| 座り方 | 映り方 | 向く場面 |
|---|---|---|
| 正面の向かい合わせ | 1台のカメラでは、片方が背中か後頭部になる | カメラを2台以上置けるとき |
| 横並び | 2人ともカメラを向くが、相手を見ると横顔になる | 2人で視聴者に説明する動画 |
| L字(斜めに向き合う) | 相手を見ても、顔の3分の2ほどがカメラに向く | 会話を見せたい対談のほとんど |
会話を見せたいなら、L字がいちばん扱いやすい座り方です。2人の椅子を直角より少し開いた角度に置き、互いに相手のほうへ体を向けます。カメラは2人が開いた側に置くので、どちらが話しても顔が映ります。
テーブルを挟むなら、小さめのものを選び、上の物は減らします。資料やペットボトルが手前に並ぶと、画面の下が散らかって見えます。机がなくても話せる内容なら、椅子だけのほうが2人の距離も近づきます。

向かい合わせに座ると、気づいたら片方の後頭部ばかりの動画になってるんですよね。まず椅子をちょっと開いてみてください。
カメラは台数で組み方が変わる
カメラの台数で、撮れる画と編集の自由がかなり変わります。スマホでも構いません。
| 台数 | 置き方 | 撮れる画 |
|---|---|---|
| 1台 | 2人の正面寄りに置き、2人が入る広さで撮る | 2人が並ぶ画だけ。寄りは編集で拡大するしかない |
| 2台 | それぞれの人の斜め前に1台ずつ | 1人ずつの寄り。話している人に切り替えられる |
| 3台 | 2人それぞれの寄り+2人が入る引き | 寄りと引きを行き来でき、会話の流れが見せやすい |
1台でも対談は撮れます。ただ、ずっと同じ画が続くので、長い動画ほど見ていて単調になります。YouTubeで10分を超えるような対談なら、2台あると編集がぐっと楽になります。
2人を結ぶ線を越えない
カメラを2台以上置くときに、1つだけ守ることがあります。2人の顔を結んだ線を想像し、カメラは全部その線の片側に置くことです。映像の世界では「イマジナリーライン」と呼ばれます。
線の反対側にカメラを置くと、切り替えたときに2人の左右が入れ替わり、同じ方向を向いて話しているように見えてしまいます。Aさんは画面の右を向き、Bさんは画面の左を向く。この向きがそろっていると、見る人には向き合って話しているように見えます。
寄りのカメラは目の高さで
寄りのカメラは、座った人の目の高さに合わせます。相手の肩のすぐ横に置くと、目線がレンズの少し横を向き、会話をのぞいているような画になります。縦型のショートにも使うなら、寄りのカメラは縦で撮っておくと、あとで組み直す手間が減ります。
音は1人1本、別々に録る
対談は、画が多少ぶれても見てもらえますが、声が聞き取れないと見てもらえません。マイクを2人で1本にすると、マイクに近い人の声だけが大きくなり、もう片方が聞き取りにくくなります。襟元に付ける小さなマイクを1人1本ずつ付け、できれば別々の音として録ります。別々に録っておけば、編集で片方だけ音量を上げられます。
2人分の音とカメラの映像を合わせるために、録りはじめに1回手を叩いておきます。音の波形がはっきり立つので、編集でそろえる目印になります。
もう1つ気をつけたいのが相づちです。話している人のマイクに、聞いている人の「うんうん」「へえ」が乗ると、声がかぶって聞き取りにくくなります。相づちはうなずきで返してもらうよう、始める前に一言伝えておきます。
- 01椅子を置くL字に座り、2人の距離と角度を決める
- 02カメラを置く2人を結ぶ線の片側に、目の高さでそろえる
- 03マイクを付ける1人1本。服とこすれない位置に付ける
- 04試し録り30秒ほど話してもらい、2人分の声をイヤホンで聞き直す
- 05本番録りはじめに手を1回叩いてから話し始める

撮り終わってから「片方のマイク、電源入ってなかった」と分かると冷や汗ものです。試し録りは毎回やってください。
会話に見せる編集は、聞いている人の顔を使う
編集で話している人だけを追いかけて映すと、2人で話しているのに、2本の独り言をつないだような動画になります。会話らしく見せる鍵は、聞いている人の表情です。
- うなずく、笑う、驚くといった聞き手の反応を、話の合間に差し込む
- 切り替えは文の途中ではなく、話の区切りか、相手が反応した瞬間に合わせる
- 2人の声が重なった場面は、無理に切らず引きの画で見せる
- 長い話の途中で、ときどき2人が入る引きの画に戻す
テロップは、どちらが話しているかがひと目で分かるように、名前や色で分けます。縦型のショートに切り出すときは、話している人の寄りを使い、聞き手の反応を一瞬はさむと、短くても会話の空気が残ります。どの場面を切り出すかの選び方は、長尺から切り出す記事にまとめています。
あわせて読みたい長尺動画からショートを切り出す。選ぶ場面と縦に直す編集のコツ
話している人の顔より、聞き手が吹き出した顔のほうが伝わることって、けっこうあるんです。
対談の企画から撮影・編集まで
対談は、誰と誰が話すかを決めた時点で、伝わり方の半分くらいが決まります。HEART CREATIONでは、企画・撮影・編集・運用を同じチームで引き受けています(サービス内容)。
- 動画の先で増やしたい数字から、話す2人と話題を決める
- 座り方・カメラ・マイクの配置を決めて、撮影に伺う
- 長い対談から、YouTube用の本編と縦型のショートを作り分ける
初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります。

2人の息が合った回は、撮っている側まで楽しくなるんですよ。その空気ごと残しましょう。
よくある質問
対談動画はスマホ1台でも撮れますか?
撮れます。2人をL字に座らせ、2人が入る広さで正面寄りから撮ります。音はスマホの内蔵マイクでは離れた側の声が小さくなりやすいので、1人1本の小さなマイクを足すのがおすすめです。
対談動画のカメラは何台あればいいですか?
短い動画なら1台でも足ります。長い対談をYouTubeに載せるなら、1人ずつの寄りを撮れる2台、引きの画も欲しいなら3台が目安です。台数より先に守りたいのは、全部のカメラを2人を結ぶ線の片側に置くことです。
対談で、2人の目線はカメラに向けたほうがいいですか?
会話を見せる動画なら、相手を見て話してもらいます。カメラを見て話すのは、視聴者に向けて呼びかける場面だけにすると、会話と呼びかけの区別がはっきりします。
2人の声の大きさが違うときは、どうすればいいですか?
1人1本ずつマイクを付けて別々に録っておけば、編集でそれぞれの音量をそろえられます。撮影前の試し録りで、2人の声をイヤホンで聞き比べておくと安心です。
オンラインで対談を撮ることはできますか?
できます。ビデオ会議の画面を録画する方法のほか、それぞれが自分の手元のスマホやカメラで録画と録音をしておき、あとで合わせる方法もあります。後者のほうが画も音もきれいに残ります。
