来年で創業30周年です。記念に動画を作ろうという話になったんですが、何を撮ればいいのか見当がつかなくて。

おめでとうございます。30年続いたってこと自体が、もう立派な題材なんですよ。
周年の動画というと、創業当時の写真から始まり、年表に沿って出来事を並べ、最後に社長のあいさつで締める形をよく見かけます。式典の会場では拍手が起きても、社外の人が見ると「よその会社の思い出」で終わってしまうことが少なくありません。
周年は、会社が「なぜ続いてきたのか」「これから何をするのか」を、照れずに語ってよい数少ない機会です。出来事を順に並べるより、続いてきた理由を見せるほうが、社内にも社外にも届きます。
この記事では、周年の動画を誰に向けて作るか、どんな企画の型があるか、古い写真や映像を使う前に確かめること、式典のあとも1年かけて使う方法を書きます。
この記事の要点
- 誰に見せるかで、撮る中身も長さも変わる
- 年表を並べるより、続いてきた理由とこれからを撮る
- 式典の上映で終わらせず、周年の1年に使い道を割り振る
周年の動画は、誰に見せるかで中身が変わる
同じ「30周年の動画」でも、見る人によって知りたいことが違います。まず、届けたい相手を書き出します。
| 見る人 | 知りたいこと | 向く中身 | 見せる場面 |
|---|---|---|---|
| 社員・元社員 | 自分たちの仕事が何を積み上げたか | 現場の昔と今、長く勤める人の言葉 | 式典、社内の集まり |
| 取引先 | これからも任せて大丈夫か | 続けてきたこだわり、次の10年の約束 | あいさつ回り、展示会 |
| お客さん | 自分との関わり、お店の変わらないところ | 定番の商品や人、お客さんへのお礼 | SNS、店頭、サイト |
| これから入る人 | この会社の先に何があるか | 若手から見た会社、これからの挑戦 | 会社説明会 |
全員に向けた1本を作ろうとすると、どの人にとっても少しずつ遠い動画になります。軸にする相手を1つ決め、ほかの相手には短い版を作り分けるほうが無理がありません。会社を初めて知る人に向けた構成は、会社紹介動画の記事にまとめています。周年の動画は、すでに会社を知っている人に向けて作れるのが大きな違いです。
あわせて読みたい会社紹介動画に何を入れるか|見られる場面で決める構成と長さ年表より、「続いてきた理由」を撮る
続いてきた理由は、出来事の一覧には写りません。人や物や場所に置き換えて撮ります。よく使う企画の型を5つ挙げます。
- 同じ場所の昔と今:古い写真と同じ位置・同じ構図で今を撮り、並べる
- 長いお付き合いの一言:何十年も取引のある会社や、通い続けるお客さんに話を聞く
- やめなかった理由:創業者や先代に、苦しかった時期にどうして続けたかを聞く
- 受け継ぐ手元:創業時の道具や最初の商品に、若手が初めて触れる
- 次の約束:社長がこれからの10年で必ずやることを1つだけ言う
例えば、創業50年の和菓子屋なら、初代が使っていた木型で今の職人が菓子を抜く場面と、毎年同じ季節に買いに来るお客さんの一言をつなげるだけで、50年の重みが伝わります。部品メーカーの30周年なら、最初に納めた部品と今の主力の部品を同じ机に並べ、加工した人に違いを話してもらう1本が作れます。

創業者の「あのとき、やめようと思った」って話。たき火の前みたいに、ゆっくり聞かせてもらうといい顔になるんです。
お客さんや取引先に話を聞くときの進め方は、インタビュー動画の記事を参考にしてください。
あわせて読みたいお客様インタビュー動画の撮り方。質問の順番と撮影・編集のコツ動画にこだわらず、物語の形にする方法もあります。HEART CREATION でも、社名に込めた考え方を、実際にあった出来事をもとに企業漫画『感動をデザインする』にしました(作品の紹介はこちら)。周年は、会社の物語の材料がいちばんそろう時期です。

古い写真や映像を使う前に確かめること
周年の動画では、昔の写真や映像が欠かせません。ただし、会社にあるからといって、そのまま使ってよいとは限りません。次の3つを確かめます。
- 誰が撮ったか:社員が仕事で撮ったものか、写真館やカメラマン、新聞社などが撮ったものか。外の人が撮ったものは、撮った側に著作権があることがあります
- 誰が写っているか:元社員や昔のお客さんの顔が分かる写真は、社内で流すのか社外に出すのかで扱いを分ける。連絡がつかない人は、顔が分からない形で使う
- 何が写っているか:他社のロゴや商品、当時の広告ポスターなどが大きく写っていないか
いちばん時間がかかるのは、写真を集めることそのものです。古いアルバム、退職したベテランの手元、取引先が持っている記念写真。社内に呼びかけてから集まるまでに、思った以上に日数がかかります。

周年の1か月前に「動画も作ろう」と言われると、写真集めだけで汗だくなんですよ。早めに声をかけてください。
式典の1回で終わらせない、周年の1年の使い方
周年の動画は、式典で1回流して終わりにするにはもったいない素材です。周年の日の前後に、使い道を割り振っておきます。
- 01周年の前「昔と今」や「長いお付き合いの一言」を短い動画で連載し、周年の日に向けて出していく
- 02周年の当日式典で長い版を上映し、同じ日にSNSへ短い版を出す
- 03周年のあと取引先へのお礼の連絡に動画を添え、サイトに周年のページを作って長い版を置く
- 041年を通して会社説明会や展示会で、相手に合わせた短い版を流す
連載にすると、周年の日を社外の人にも一緒に迎えてもらえます。式典に来られない取引先やお客さんにとっては、その連載が周年を知る入口になります。

周年って打ち上げ花火みたいに一晩で終わりがちですけど、動画は1年かけて使い切ってください。
周年の動画を、HEART CREATIONとつくる
周年の動画は、作り始める前に「周年をきっかけに何を増やしたいか」を決めると、企画がぶれません。取引先との商談なのか、採用の応募なのか、お店への来店なのか。HEART CREATIONでは、こんなところから一緒に進めます。
- 追う数字を先に決め、誰に見せる動画を軸にするかを一緒に整理する
- 企画・撮影・編集から、周年のページ作りやSNSでの連載まで同じチームで引き受ける
- 撮影は東京・横浜を拠点に、全国へ出張で伺う
初回のご相談は無料で、オンラインで60分お話しできます。「何を作るか決まっていない」段階でも大丈夫です。ご相談はこちらから。

節目の動画、作っているこっちまでお祝いの気分になるんです。一緒に盛り上げましょう。
よくある質問
周年記念の動画は、いつから準備すればいいですか?
周年の日から逆算し、古い写真や映像を集める期間を先に確保してください。社内外への呼びかけから写真がそろうまでに日数がかかるので、編集の期間とは別に見ておくと慌てずにすみます。
周年の動画には、どんな内容を入れればいいですか?
年表を順に並べるより、続いてきた理由を人や物や場所で見せるのがおすすめです。同じ場所の昔と今、長いお付き合いのお客さんの一言、創業者がやめなかった理由、次の10年の約束などが使いやすい型です。
昔の社員旅行の写真を、周年の動画に使ってもいいですか?
社内で上映するだけか、SNSなど社外に出すかで扱いを分けます。社外に出すなら、写っている人の了解を取るか、顔が分からない形で使うのが安心です。写真館などが撮った写真は、撮った側の権利も確かめてください。
周年の動画は、式典のあとにどう使えばいいですか?
取引先へのお礼の連絡に添える、サイトに周年のページを作って置く、会社説明会や展示会で流す、といった使い道があります。相手ごとに短い版を作っておくと、1年を通して使えます。
