来週、制作会社の方が会社に撮影に来ます。こちらで何か準備しておくことはありますか。

身構えなくて大丈夫です。場所・人・物・時間の4つを押さえておけば、当日は撮るだけになりますよ。
撮影は制作会社が来てやってくれるもの、と思っていると、当日になって慌てることがあります。撮りたかった部屋が会議で埋まっている。出演してもらう社員が、撮影があることを知らなかった。映すはずの商品のパッケージが古い。こうしたことで撮影が止まり、予定の半分しか撮れないまま時間切れになる、ということが起こります。
カメラや照明は、制作会社が持ってきます。でも、撮る場所、出る人、映す物、使える時間は、会社の側にしか用意できません。撮影当日の出来は、前の週までの準備でほとんど決まります。
この記事では、撮影が止まりやすい原因と、1週間前・前日に会社側で準備しておくこと、当日の時間割の組み方を順に書きます。依頼から納品までの全体の流れは、別の記事にまとめています。
あわせて読みたい縦型動画の制作を制作会社に頼むときの流れ。依頼から納品までの段取りこの記事の要点
- 撮影が止まる原因は、場所・人・物・時間のどれか
- 撮る画の一覧は、社内の目で「足りない画」と「撮ってはいけない画」を見る
- 当日の時間割には、撮り直しのための余白を入れる
撮影当日に止まる、4つの原因
| 原因 | よくある例 | 前もってできること |
|---|---|---|
| 場所 | 部屋が使われている、ビルの許可がない、外で工事の音がする | 予約と許可を取る、音の出る予定を確かめる |
| 人 | 出演者が予定を知らない、急に休む、判断できる人がいない | 予定と内容を伝える、代わりの人を決めておく |
| 物 | 商品や制服がそろっていない、映ってはいけない物がある | 前日までに集める、映る場所を片付ける |
| 時間 | 準備に手間取る、1カットに思ったより時間がかかる | 余白のある時間割にする、撮る順番に優先を付ける |
多いのは、場所と人です。物と時間は当日でもどうにかなることがありますが、場所が使えない、人がいない、は当日にはどうにもなりません。だから、この2つから先に押さえます。
1週間前までに決めること
撮影場所の予約と許可
社内の部屋なら、その日のその時間を押さえます。テナントで入っているビルなら、入口や廊下などの共用部分で撮るときに、管理会社の許可が要ることがあります。店の前の道路に機材を広げて撮るような場合は、所轄の警察署で道路使用許可の手続きが必要になることがあります。外で撮る予定があるなら、早めに制作会社と相談してください。
撮る画の一覧を、社内の目で見る
台本が決まると、制作会社は撮る画の一覧(カット表)を作ります。これを社内でも必ず見ます。見るのは、撮る側には分からない2つです。
- 撮ってほしいのに、一覧に入っていない画(自慢の設備、お客さんによく褒められる場所)
- 一覧に入っているけれど、撮ってはいけない画(取引先の名前が見える棚、他社の製品)
出演する人と、その場で決める人
出演する社員には、撮影の日時・場所・何をするか・どのくらいかかるかを伝えます。顔が映る人の了解の取り方や負担については、別の記事で扱っています。
あわせて読みたい社員がショート動画に出演するときの注意点。同意の取り方と退職後の扱いあわせて、当日「この棚は映していいか」「この言い方で大丈夫か」をその場で決められる人を、1人決めておきます。

社長に電話で確認して、つながらなくて待つ。現場ではこれがいちばん時間を食うんですよ。
前日までにそろえる物
- 01映す物を集める商品、パッケージ、制服、名札。古い版や汚れたものが混ざっていないか見る
- 02映る場所を片付ける机の上の書類、壁の掲示物、ホワイトボードの書き込み、パソコンの画面
- 03音の出る物を確かめる換気扇、店内のBGM、電話の着信、近くの工事の予定
- 04置き場所を用意する機材を置く場所、電源、駐車場、着替えや休憩の部屋
- 05連絡先をそろえる集合の場所と時間を決め、当日の担当者の携帯番号を制作会社と交換する
片付けで見落としやすいのは、パソコンの画面とホワイトボードです。お客さんの名前や売上の数字が、背景にそのまま映っていることがあります。撮った後で気づくと、ぼかしを入れるか、撮り直すかになります。
服装は、出演する人に前日までに伝えます。細かい縞模様や小さな柄は画面でちらついて見えやすく、大きなロゴの入った服は他社の名前が映ってしまいます。無地か、会社の制服があればそれが無難です。

前日の夕方、撮る場所をスマホで1枚撮ってみてください。映っちゃいけない物、写真にすると驚くほど見つかりますから。
当日の時間割は、余白を入れて組む
例えば、町の自動車整備工場で、作業の様子と社長のひと言を半日で撮るとします。時間割はこんな形です。
| 時間 | やること |
|---|---|
| 9:00 | 集合、撮る画の一覧の読み合わせ |
| 9:30 | 機材の準備、場所と明かりの確認 |
| 10:00 | 作業の様子(手元・工具・車の下) |
| 11:00 | 社長のひと言(練習してから本番) |
| 11:45 | 予備の時間(撮り直し、追加の画) |
| 12:30 | 片付け、撤収 |
この例では、話す場面を作業の撮影の後に置いています。手元を撮られているうちに、出る人がカメラのある空気に慣れてくるからです。最初にいきなり話す場面を撮ると、表情が固くなりがちです。
話す場面は、台詞を丸暗記してもらうより、言いたいことを3つほど箇条書きで渡し、自分の言葉で話してもらうほうが自然に聞こえます。何回か撮るうちに言い慣れて、表情もほぐれてきます。
予備の時間は、削らないでください。撮り始めると、その場で「この画も撮っておきたい」という声が必ず出てきます。余白がなければ、撮りたい画をあきらめるか、終わりの時間を延ばすかになります。
撮影の段取りから、お手伝いできること
HEART CREATIONは、企画から撮影・編集・運用までを同じチームで受け持っています。企画で決めた狙いが、そのまま撮影の現場に持ち込まれるので、「何のための画か」を現場で確かめながら撮れます。
- 縦型動画は、発注から3〜5週間が標準。撮影の前に、企画に2週間ほどかける
- 拠点は東京・横浜。打ち合わせはオンライン、撮影は全国へ出張する
- 入口を変えた複数のパターンを同時に出し、2週間で結果を見て寄せていく
初めての撮影で、何を用意すればいいか分からない段階からご相談ください(相談はこちら)。

準備さえ済めば、当日は撮るだけです。いい画、一緒に撮りましょう。
よくある質問
撮影の日程は、どのくらい前に決めればいいですか?
場所の予約や出演者の予定を押さえるために、少なくとも1週間ほど前には決めておきたいところです。外で撮る予定があり、許可の手続きが要る場合は、さらに早めに動きます。
撮影の日に雨が降ったら、どうなりますか?
外の撮影があるなら、予備日を決めておくか、雨の日は室内の場面だけを撮る案を用意しておきます。延期の判断をいつまでにするか、そのときの扱いを、事前に制作会社と確かめておいてください。
撮影に出る社員は、台本を覚えておく必要がありますか?
丸暗記はしなくて大丈夫です。言いたいことを3つほどの箇条書きで渡し、自分の言葉で話してもらうほうが、自然に聞こえることが多いです。
撮影に向いた服装はありますか?
無地で、細かい縞や柄のないものが向いています。他社のロゴが大きく入った服は避け、会社の制服があればそれを着てもらうのが無難です。
会社の外で撮影するとき、許可は必要ですか?
場所によります。ビルの共用部分は管理会社、公園などは管理者の許可が要ることがあり、道路に機材を置いて撮る場合は警察署への道路使用許可の申請が必要になることがあります。撮る場所が決まったら、早めに確かめてください。
