町の自転車屋です。インスタを始めましたが、いいねをくれるのは遠くの人ばかりで、お店に来る人は増えていません。

「本日も元気に営業中です」の投稿ばかりだと、近所の人ほど見飽きちゃうんですよ。
商店街の花屋、駅裏のパン屋、住宅街の自転車店。地域のお店がSNSを始めると、最初にぶつかるのが「見られているのに、来店が増えない」という壁です。フォロワーが少しずつ増えても、よく見るとお店に来られない地域の人ばかり、ということもよくあります。
商圏が狭いお店は、全国の大勢に見てもらう必要がありません。歩いて、あるいは自転車で来られる範囲の人に、「あの店、今日行ってみようかな」と思ってもらえれば十分です。そのためには、投稿の書き方も題材も、近所の人に向けて組み直します。
この記事では、近所の人に届く書き方、今日行く理由の出し方、店主の顔と相談の入口、店頭や近所のお店とのつながり方を書きます。飲食店の動画の撮り方は、別の記事で扱っています。
この記事の要点
- 見てほしいのは、歩いて来られる範囲の人
- 生活の目印と「今日行く理由」を入れる
- 店頭と近所のお店で、SNSを外に広げる
近所の人にだけ分かる言葉で書く
遠くの人にも近所の人にも同じように届く投稿は、たいてい「どこのお店でもいい話」になっています。地域のお店が書くなら、近所の人にだけ分かる言葉を入れます。
| 遠くの人にも届く書き方 | 近所の人に届く書き方 |
|---|---|
| 雨の日のブレーキ点検のすすめ | 〇〇中の通学路の坂、雨の日はブレーキが効きにくくなります |
| 春の花が入荷しました | 〇〇川の桜より一足先に、店先が桜色になりました |
| 焼きたてのパンの紹介 | 8時のバスに間に合う、7時半焼き上がりの食パン |
駅名だけでなく、学校、川、坂、商店街の名前、バスの時間。地元の人の生活にある目印を1つ入れると、読む人は「自分の近くの話だ」と気づきます。遠くの人には少し分かりにくくなりますが、それでかまいません。
アカウントの名前や自己紹介に地域名を入れておくと、近くで探している人の目にも入りやすくなります。フォロワーの数より中身が大事な理由は、こちらにまとめています。
あわせて読みたいフォロワーを増やす意味はある?数より「誰がいるか」を見る理由「今日行く理由」を毎回1つ置く
地域のお店のお客さんは、何かのついでに立ち寄ることが多い人たちです。だから投稿には、「いつか行きたい」ではなく、今日か今週行く理由を1つ置きます。
- 入荷:「今朝、〇〇産の苺が届きました。昼過ぎにはなくなりそうです」
- 天気:「明日は雨。傘立てを出しておきます」「今日は暑いので、氷の量を増やしています」
- 地域の予定:「〇〇小の運動会の前に、空気入れとチェーンの点検をどうぞ」
- 店の都合:「来週の水曜は臨時休業です。火曜までにお越しください」
例えば、住宅街の花屋なら、近くの中学校の卒業式や、地域のお祭りの日付を年間の予定に書き込んでおきます。その1週間前に「卒業式の花束、前日までにご予約を」と出すだけで、投稿の中身は地域の暮らしとつながります。全国向けの母の日の投稿より、近所の人にとってはずっと自分ごとです。

「投稿見て来ました、まだ苺あります?」って言われたら勝ちです。その一言が、いちばんうれしいんですよ。
店主の顔と、話しかけやすい入口
地域のお店は、店主や店の人で選ばれることがよくあります。品ぞろえが同じなら、顔を知っている人の店に行く。SNSでも、商品だけでなく、店の人の手元や声、好きなものを少しずつ見せると、初めての人が入りやすくなります。
もう1つ考えたいのが、入口の気軽さです。整骨院や自転車店、植木屋のように、来店や依頼の前に「こんなことを頼んでいいのか」と迷う商売では、相談のハードルそのものを下げる工夫が効きます。
当社の造園事業「緑結び庭工房」では、28人のキャラクターから「推し」を選んで、写真・音声・文字で庭の相談ができるサイト「庭ドル28」を作りました。庭の相談は、きっかけがないと切り出しにくいものです。推しに話しかける形にすれば、「ちょっと聞いてみよう」の一歩が軽くなります。SNSでも、「この写真を送ってくれたら見ます」「DMで型番だけ送ってください」のように、最初の一言を決めて書いておくと相談が来やすくなります。
うちみたいな小さい店でも、キャラクターを作ったほうがいいですか?
作らなくても大丈夫です。大事なのは、話しかけ方を決めてあげることです。店主の写真と「〇〇だけ送ってください」の一言だけでも、入口は十分に軽くなります。
店頭と近所のお店で、SNSを外に広げる
地域のお店のSNSは、アカウントの中だけで完結させないほうが伸びます。いちばん身近な広げ先は、お店そのものと、近所のお店です。
- 01店頭からSNSへレジ横やショップカード、袋にアカウントの案内を置き、「入荷の連絡はインスタで」と一言添える
- 02SNSから店頭へ投稿に「店頭で『インスタ見た』と言ってくれた方に」のような合言葉を入れ、来店につながったかを数える
- 03近所のお店と紹介し合うパン屋がとなりのコーヒー店を、コーヒー店がパン屋を紹介する。商店街のイベントは一緒に告知する
- 04地図とつなぐ営業時間や臨時休業は、地図アプリの情報も同じ日に直す
Instagramには、2つのアカウントで1つの投稿を共同で出す「コラボ」の機能があり、相手が承認すると両方のアカウントに表示されます(2026年10月時点)。近所のお店と一緒に出せば、それぞれのお客さんに相手のお店を知ってもらえます。地図アプリとSNSのつなぎ方は、同じ時期に公開している別の記事にまとめています。
あわせて読みたいGoogleビジネスプロフィールとSNSのつなぎ方。地図で確かめる人を来店へ
近所の店主さんと一杯やりながら「紹介し合いません?」って話すの、いちばん手っ取り早いですよ。
地域のお店のSNSを、HEART CREATIONと
HEART CREATIONでは、地域のお店のSNSを、来店の数から逆算して組み立てています。
- 最初に、SNSの先で増やしたい数字(来店・予約・問い合わせ)を一緒に決める
- 企画・撮影・編集・運用を同じチームで受け持ち、店主さんの手を空ける
- 入口を変えた複数のパターンを出し、2週間で結果を見て、近所に届くものに寄せていく
拠点は東京・横浜で、打ち合わせはオンライン、撮影は出張で全国に対応しています。初回のご相談は無料です。サービスの内容はこちらにまとめています。

お店の営業中でも大丈夫。お電話やオンラインで、空いた時間に少しずつ聞かせてください。
よくある質問
地域の小さなお店は、インスタとLINEのどちらを先に始めればいいですか?
新しいお客さんに見つけてもらいたいならInstagram、すでに来ているお客さんにまた来てもらいたいならLINE公式アカウントが向いています。どちらを先にするかは、今いちばん増やしたいのが新しいお客さんか常連さんかで決めてください。
地域のお店のSNSで、ハッシュタグに地名を入れる意味はありますか?
地名で探す人の目に入るきっかけにはなります。ただ、ハッシュタグだけに頼るより、本文に近所の目印や学校・商店街の名前を入れるほうが、読んだ人が「自分の近くの話だ」と気づきやすくなります。
商店街のお店同士で、SNSを一緒にやる方法はありますか?
商店街のイベントを各店が同じ日に告知する、となりのお店を紹介し合う、Instagramのコラボ投稿を使う、といった方法があります。紹介し合う順番や頻度を最初に決めておくと、続けやすくなります。
お店のSNSを見て来店したかは、どう確かめればいいですか?
投稿に「インスタ見た、と言ってください」のような合言葉を入れ、言ってくれた人の数をレジ横で数えるのが手軽です。合言葉に小さな特典を付けると、言ってもらいやすくなります。
