編集はCapCutでいいと聞いたんですが、会社のアカウントで使っても大丈夫ですか? ほかにもアプリが多すぎて決められなくて。

落ち着いて大丈夫です。アプリは後から乗り換えられます。先に「誰が触るか」を決めると、候補は2つくらいに減りますよ。
縦型動画を社内で作り始めると、最初に迷うのが編集アプリです。検索すれば「おすすめ10選」がいくつも出てきますが、並んでいるのは機能の一覧で、自分の会社に合うかどうかまでは書いてありません。
選び方の答えは単純です。機能の多さではなく、誰が・どこで・何本作るかで決めます。そのうえで、仕事で使う前に、規約・書き出し・データの置き場所を確かめておきます。ここを飛ばすと、半年続けたあとで「この素材は使えなかった」「前の担当者のスマホにしかデータがない」といったことが起きます。
この記事では、編集アプリの種類ごとの向き不向き、業務で使う前に確かめること、CapCutを会社で使うときの注意、候補を試すやり方を書きます。アプリやサービスの内容は2026年10月時点の公式の説明をもとにしています。
この記事の要点
- アプリは機能の数より、誰が・どこで・何本作るかで選ぶ
- 業務で使う前に、規約・透かし・データの置き場所を確かめる
- 同じ素材で2つのアプリを試し、2本目の手間で決める
アプリは3種類。まず使う場面で分ける
縦型動画の編集に使われる道具は、大きく3つに分かれます。
| 種類 | 例 | 向く場面 | 弱いところ |
|---|---|---|---|
| SNSアプリの中の編集機能 | Instagram・TikTokの投稿画面 | 撮ったその日に、その場で出す | 型を保存しにくく、別のSNSへ持ち出しにくい |
| スマホの編集アプリ | CapCut、Edits(Instagramの編集アプリ)など | 1人で週に数本、スマホで完結させる | 長い動画や素材の多い編集は画面が狭い |
| パソコンの編集ソフト | Premiere Pro、DaVinci Resolve、Final Cut Proなど | 素材が多い、複数人で回す、横長の動画も作る | 覚えるまでに時間がかかる |
例えば、パン屋が「今日の焼き上がり」を毎朝出すなら、SNSアプリの中の編集で十分です。凝った編集より、焼きたてのうちに出せることのほうが大事だからです。
一方、工務店が施工の様子を月に数本まとめるなら、素材が多くなるのでパソコンが向きます。同じ動画を縦と横で作ることもあるからです。
迷うのは、その間にいる「担当者が1人で、週に2〜3本作る」会社です。この場合はスマホの編集アプリが候補になります。ただし、担当者が替わったり2人に増えたりする予定があるなら、最初から引き継げる作り方にしておくほうが後で困りません。
仕事で使う前に確かめる5つ
個人で趣味の動画を作るのと、会社のアカウントで出すのとでは、見るところが変わります。候補が決まったら、次の5つを確かめます。
| 確かめること | 見る場所 | 困る例 |
|---|---|---|
| 会社の発信に使えるか | 利用規約、素材のライセンス | 使ったテンプレートや効果音が商用では使えなかった |
| 書き出しに透かしが入るか | 書き出し画面 | アプリのロゴが動画の端に残る |
| データがどこに残るか | 保存先の設定 | 前の担当者のスマホにしか編集データがない |
| 誰の名義で使うか | ログインの方法 | 担当者の個人アカウントで作り、退職と一緒に消えた |
| 文字の型を保存できるか | テンプレート・プリセット機能 | 毎回、書体と位置を一から合わせている |
5つ目は見落とされがちです。テロップの書体・色・位置を1回決めたら、それを保存して次の動画に呼び出せるかどうかで、2本目からの手間が大きく変わります。テロップの見た目そのものの決め方はテロップの記事にまとめています。
ログインに使うメールアドレスは、会社のSNSと同じく会社のものにしておきます。

公開の直前に「この素材、仕事で使えないやつだった」と気づく。あれ、地味にイラッとくるんですよ。先に見ておきましょう。
CapCutを会社で使うときに見ておくこと
検索でよく聞かれるのがCapCutです。縦型動画向けの機能が多く、使っている人も多いアプリですが、会社で使うなら利用規約を一度は読んでおきます。
2026年4月15日更新のCapCutの利用規約では、アプリの中で使えるテンプレート・映像・フォント・効果音などの素材について、商用に使えるかどうかは使う製品によって異なり、細かい条件は素材のライセンス契約で決まる、とされています。アプリの中で選べることと、会社の発信に使ってよいことは別、ということです。
音楽については、同じ規約で、サービスを通じて使える録音物と楽曲には権利を許諾しない、と書かれています。BGMをどこから選ぶかは、編集アプリとは別に考える必要があります。
あわせて読みたいショート動画のBGMと著作権。会社のアカウントで音楽を使うときの線引きもう1つ、規約には、ユーザーが投稿・アップロードした内容について、サービス側に利用の許諾を与える定めがあります。お客様から預かった映像や、まだ公開していない商品の映像を扱うときは、どのアプリを使うかを社内で一度確かめてから進めてください。
社内では「効果音とBGMは指定のライブラリからだけ選ぶ」「テンプレートは使わず、自社で作った型を使う」のように決めておくと、担当者が迷いません。
アプリは終わることもある。元データを手元に
編集アプリは、ずっと同じ形で続くとは限りません。例えば、Adobeのスマホ向け編集アプリ「Premiere Rush」は、2025年9月30日に配布を終え、インストール済みの端末でも2026年9月30日で使えなくなる、とAdobeが案内しています。後継として、スマホ版のPremiereが出ています。
アプリが終わったり、料金の形が変わったりして乗り換えるとき、困るのは「動画は残っているが、作り直せない」ことです。そうならないために、次の3つは手元に残しておきます。
- 撮影した元の映像(編集前のもの)
- テロップの文字(台本や、テロップに使った文をテキストで)
- 書体・色・位置の決まり(画面のメモではなく、文字で書いた1枚)
この3つがあれば、どのアプリに移っても同じ型で作り直せます。素材の置き場所や名前の付け方は、動画素材の保存と整理にまとめています。

アプリの事情は天気みたいなもので、こっちでは決められないんです。だから元の素材だけは、会社の置き場所に残してください。
候補は、同じ1本で比べる
候補を2つまで絞ったら、機能の一覧を見比べるより、実際に同じ素材で作ってみるほうが早く決まります。
- 01同じ素材を用意する15〜30秒ほどの動画1本ぶんの素材を、2つのアプリで編集する
- 02型を保存するテロップの書体・色・位置を決め、テンプレートとして保存する
- 032本目を作る別の素材で、保存した型を使ってもう1本作り、かかった時間を比べる
- 04別の人に触らせる担当者以外の人に、型を使って1本作ってもらう
- 05スマホで見る書き出した動画をスマホで再生し、文字のにじみや音のずれがないか見る
比べるのは1本目ではなく2本目です。1本目はどのアプリでも時間がかかります。効いてくるのは、型を呼び出したときにどれだけ早く仕上がるかと、担当者以外でも同じものが作れるかです。
例えば、美容室で店長とスタッフ2人が交代で編集するなら、スタッフが説明なしで2本目を作れたほうを選びます。機能が少なくても、そのほうが投稿は止まりません。
編集を社内でやるか外に出すかで迷っているなら、工程の切り分け方をこちらの記事にまとめています。
HEART CREATIONでお手伝いできること
アプリが決まっても、何を撮ってどうつなぐかが決まっていなければ、編集の時間は減りません。HEART CREATIONでは、企画から撮影・編集・運用まで同じチームでお引き受けしています。
- 社内で編集を続けたい会社に、企画の型・撮影手順・編集ルール・数字の見方を3〜6か月でお渡しする
- 動画の先で増やしたい数字を先に決め、入口を変えた複数の案を出して2週間で寄せていく
- 撮影から編集までまとめてお任せいただく縦型動画の制作(発注から3〜5週間が目安)
「どのアプリにするか以前に、何から決めればいいか分からない」という段階でもかまいません。初回のご相談は無料で、オンライン60分でもお受けしています。ご相談はこちらから。

アプリより先に「何を撮るか」が決まると、編集はぐっと楽になります。そこから一緒に考えましょう。
よくある質問
CapCutで作った動画を会社のSNSに投稿しても問題ありませんか?
2026年10月時点のCapCutの利用規約では、アプリ内の素材を商用に使えるかは製品や素材ごとの条件で決まるとされています。使うテンプレートや効果音の条件を確かめ、音楽は別に権利の確認できるものから選ぶのが安全です。
動画編集はスマホとパソコンのどちらでするのがいいですか?
撮ったその日に1人で出すならスマホ、素材が多い動画や複数人で回す編集ならパソコンが向きます。両方を使い分ける会社も多く、どちらか1つに決める必要はありません。
社員ごとに別の編集アプリを使ってもいいですか?
使えないことはありませんが、テロップの型や素材の置き場所がばらばらになり、引き継ぎで困りやすくなります。少なくとも書体・色・位置の決まりと、元の素材の置き場所はそろえておくのがおすすめです。
途中で編集アプリを乗り換えるときは、何に気をつければいいですか?
編集データはアプリ同士でそのまま移せないことが多いので、元の映像・テロップの文字・見た目の決まりを手元に残しておくことが大事です。これがあれば、新しいアプリで同じ型を作り直せます。
無料の編集アプリだけで仕事の動画は作れますか?
作れます。ただ、書き出しにアプリのロゴが入らないか、使える素材の条件はどうかを先に確かめてください。決め手は無料か有料かより、2本目以降を早く同じ型で作れるかです。
