Google広告の担当の方に「P-MAXがおすすめです」と言われました。全部自動でやってくれるなら、うちもそれでいいんでしょうか?

波に乗せてくれるのはAIです。ただ、どの浜に向かうかと、乗る板は人が用意しないといけないんですよ。
Google広告で新しくキャンペーンを作ろうとすると、「P-MAX」という選択肢が目に入ります。検索、YouTube、ディスプレイ、Gmail、マップなど、Googleの広告枠に1つのキャンペーンでまとめて出せる仕組みです。どの枠に、誰に、どの組み合わせで出すかは、GoogleのAIが決めます。
答えを先に書くと、P-MAXが向くのは「何を成果と数えるかが決まっていて、その成果がある程度の数たまる会社」です。そして結果を大きく分けるのは、細かな設定より渡す素材です。見出しも画像も動画も少ないまま始めると、AIは手持ちの少ない部品で広告を組むしかありません。
この記事では、P-MAXが向く場合とまだ早い場合の見分け方、渡す素材の一覧、人が引いておく線、出したあとの見方を書きます。仕様は2026年10月時点のGoogle 広告ヘルプによるものです。
この記事の要点
- 検索・YouTube・Gmail・マップなどにまとめて出す仕組み
- 向くのは成果の数え方が決まり、件数がたまる会社
- 結果を分けるのは設定より、渡す素材の幅
P-MAXは、Googleの広告枠にまとめて出す仕組み
これまでは、検索広告・YouTube広告と、広告枠ごとにキャンペーンを分けて設定するのが基本でした。P-MAXは、この分け方をやめた形です。Google 広告ヘルプでは、YouTube、ディスプレイ、検索、Discover、Gmail、マップといったチャネル全体でコンバージョンにつながる人を増やすための、目標ベースのキャンペーンと説明されています。広告主が渡すのは「目標」「予算」「素材」「手がかり」の4つ。どの枠に何を出すかは、AIが組み合わせて決めます。
中心になるのは、何を成果と数えるか(コンバージョン)の設定です。AIは、成果が起きた人の特徴から次に誰へ出すかを学びます。ここがずれていると、ずれた方向へ熱心に出し続けます。
あわせて読みたい広告のコンバージョンは何にするか。成果地点の決め方と途中の地点向く会社、まだ早い会社
P-MAXが合うかどうかは、業種より「成果の数え方」と「素材の手持ち」で決まります。
| 向きやすい | まだ早い・工夫が要る |
|---|---|
| 購入や問い合わせをサイト上で数えられている | 成果が電話や店頭だけで、広告と結びついていない |
| 成果が毎月、ある程度の件数ある | 成果がたまにしか起きず、AIが学ぶ材料が少ない |
| 写真・動画・紹介文がそろっている | 使える画像が数枚しかない |
| 検索広告ですでに成果が出ている | 広告そのものが初めて |
例えば、ネット通販で雑貨を売っている会社なら、購入がサイト上で数えられ、商品写真もそろっています。P-MAXが力を出しやすい条件です。
一方、地域の工務店が「とりあえずP-MAXで」と始めると、問い合わせがたまにしか起きず、AIが誰に出せばいいかを学びきれないことがあります。この場合は、まず検索広告で「今まさに探している人」に絞って出し、成果の数え方と件数を整えてから広げるほうが確実です。
あわせて読みたい検索広告のキーワードの選び方。お客さんの言葉で選び、除外キーワードで絞る渡す素材は「部品」で考える
P-MAXの広告は、完成した1枚を出すのではありません。見出し・説明文・画像・ロゴ・動画を部品として預け、AIが広告枠ごとに組み合わせます。この部品のまとまりを「アセットグループ」と呼びます。Google 広告ヘルプにある主な部品は次のとおりです(2026年10月時点)。
| 部品 | 主な決まり |
|---|---|
| 広告見出し | 全角15字以内。3〜15個(推奨は11個以上)。全角7字以内の短いものを1つ以上 |
| 長い広告見出し | 全角45字以内。1〜5個 |
| 説明文 | 全角45字以内。2〜5個 |
| ビジネス名 | 全角12字以内。正式名などと一致させる |
| 画像 | 横長(1.91:1)と正方形(1:1)は必須、縦長(4:5)は任意。各最大20枚 |
| ロゴ | 正方形(1:1)は必須、横長(4:1)は任意 |
| 動画 | 横(16:9)・正方形(1:1)・縦(9:16)。10秒以上。任意 |
部品は、似たものを数だけそろえても意味がありません。見出しなら「仕上がり」「早さ」「相談しやすさ」のように、言っていることが違うものを並べます。違いがなければ、AIが組み合わせを試す意味がなくなります。
動画は任意ですが、注意が1つあります。ヘルプでは、動画がない場合、アセットグループの素材から動画が自動で作られることがあると説明されています。自社の雰囲気と違う動画が流れるのを避けたいなら、横・正方形・縦の3つの向きを自分で用意しておくのが確実です。

撮影の日に、横と縦の両方を撮っておけば済むんです。あとから作り直すより、ずっと楽ですよ。
AIに渡す手がかりと、人が引いておく線
P-MAXは自分で出し先を探しますが、手がかりと「ここは出さない」という線は、人が渡せます。主なものを表にしました。
| 名前 | 何をするか | 人が決めること |
|---|---|---|
| オーディエンスシグナル | 「こういう人が成果につながりやすい」という手がかり。その人たちだけに出すわけではない | 過去に問い合わせた人のリストなど、手がかりに使う材料 |
| 検索テーマ | 検索で拾ってほしい言葉の手がかり | 自社の商品やサービスを表す言葉 |
| 最終ページURLの拡張 | 検索された言葉に合わせて、サイト内の別のページへ案内し、その内容から見出しを作る | 案内してほしくないページ(採用ページ・終わった企画のページなど) |
| ブランドの除外・除外キーワード | 指定した名前や言葉の検索に出さない | 自社の社名・店名、来てほしくない検索 |
検索テーマについて、ヘルプでは、検索キャンペーンに同じ語句の完全一致キーワードがあれば、そちらがP-MAXより優先されると書かれています。検索広告と並べて出すなら、確実に押さえたい言葉は検索広告の側に置いておきます。
最終ページURLの拡張で生成された文章とページの中身の正しさは、広告主の責任とされています。

店名で検索した人にまで出て、成果を持っていかれる。お客さんは増えてないのに。ちょっとムッとしますよね。
社名や店名で検索する人は、広告がなくてもサイトに来る人たちです。そこに出ても、新しいお客さんは増えていないことがあります。ブランドの除外で外しておきます。
出したあとに見る場所
P-MAXは中身が見えにくいと言われてきましたが、今はチャネル パフォーマンス レポートで、どのチャネルでどれだけ表示され、成果が出たかを確かめられます(2026年10月時点)。見る順番は次のとおりです。
- 01成果の中身を確かめる管理画面の件数と、実際に届いた問い合わせや注文の数が合っているか
- 02チャネルごとの内訳を見る成果がどの枠から来ているか。社名の検索ばかりなら線を引き直す
- 03弱い部品を差し替える反応の弱い見出しや画像を、切り口の違うものに入れ替える
- 04判断は決めた期間で毎日の上下では動かさず、決めた期間でまとめて見る
例えば整体院で「成果が増えた」と思ったら、中身のほとんどが院の名前での検索だった、ということがあります。数字が増えたときほど、どこから来たかを確かめます。全体の見直し順は広告の成果が出ないときの記事にまとめています。

全部任せて寝ていても回る…とはいかないんです。週に1回、中身をのぞく時間だけは取っておいてください。
P-MAXの準備から、まとめて引き受けます
HEART CREATIONでは、広告の配信だけでなく、そこに渡す動画や画像の企画と撮影、行き先のLPまでを同じチームで引き受けています。
- 何を成果として数えるかを最初に決め、計測の設計から整える
- 入口を変えた複数パターンの素材を出し、2週間で結果を見て寄せていく
- 広告で伝えたことを、LPの一行目につなげる
「今はP-MAXより、検索広告から」とお伝えすることもあります。初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります。

素材と線がそろえば、P-MAXは一気に広げてくれます。その波に乗る準備から、一緒にやりましょう。
よくある質問
P-MAXと検索広告はどちらから始めるべきですか?
成果の数え方が決まっていて件数もある程度あるならP-MAX、まだ成果が少ないなら検索広告から始めるのが確実です。検索広告で成果が出てからP-MAXを足すと、AIが学ぶ材料がある状態で始められます。
P-MAXで動画を用意しないとどうなりますか?
Google 広告ヘルプでは、動画がない場合、アセットグループの素材から動画が自動で作られることがあると説明されています(2026年10月時点)。自社で用意した動画を使いたいなら、横・正方形・縦の3つの向きをそろえておきます。
P-MAXで社名の検索に広告が出ないようにできますか?
ブランドの除外や除外キーワードの設定で、社名や店名での検索を外せます。社名で探す人はもともとサイトに来る人なので、外しておくと新しいお客さんへの効果が見えやすくなります。
P-MAXはどの広告枠に出たか分かりますか?
チャネル パフォーマンス レポートで、検索・YouTube・ディスプレイなどチャネルごとの表示や成果を確かめられます(2026年10月時点)。あわせて、管理画面の件数と実際の問い合わせ数が合っているかも見ておきます。
