年末のセールに合わせて広告を出したいんです。セールが始まる日から出せば十分ですよね?

サンタさんが来る日に「プレゼント何にしよう」って考える人、あまりいないですよね。広告も同じなんですよ。
年末年始、新生活、夏休み前、決算セール。売上の山がある商売ほど、その時期の広告には力が入ります。ところが、セールの初日から広告を出し始めて、思ったほど反応がないまま期間が終わる、ということがよくあります。
理由は単純で、お客さんはセールの初日より前から、何を買うか、どこに頼むかを考え始めているからです。広告を出す期間を、売る日ではなく、迷い始める日から組み立てると、同じ予算でも届き方が変わります。
この記事では、セールや繁忙期に合わせた広告を、知らせる・迷う・決めるの3段に分けて組む方法と、開始日の決め方、時期ごとに素材で言うこと、終わらせ方を書きます。SNSの通常の投稿を1年分並べる計画は、SNSの年間カレンダーの記事で扱っています。
この記事の要点
- 広告はセールの初日ではなく、お客さんが迷い始める時期から出す
- 期間を3段に分け、段ごとに予算の重みと言うことを変える
- 審査と学習の余白をとって始め、終了日まで先に決める
期間を「知らせる・迷う・決める」の3段に分ける
時期の広告は、1本の広告を同じ予算で流し続けるより、期間を3段に分けたほうが組み立てやすくなります。
| 段 | お客さんの状態 | 広告で言うこと | 予算の重み |
|---|---|---|---|
| 知らせる | まだ決めていない。候補を集めている | 何が、いつから始まるか | 小さめ |
| 迷う | 候補を比べている | 選ぶ理由、比べる材料、予約や申し込みの締め切り | 中くらい |
| 決める | 買う・頼む直前 | 今日できること、残りの期間、申し込み方 | いちばん大きく |
例えば、エアコンクリーニングの会社なら、夏の暑さが本格的になる前が山です。知らせる段では「今年の受付を始めました」、迷う段では「分解の範囲と作業時間」を見せ、決める段では「予約の空いている日」を伝えます。同じ夏の広告でも、時期によって言うことがまるで違います。
3段それぞれの長さは、商材の検討期間で決めます。飲食店の忘年会の予約なら数週間、リフォームのように検討の長いものなら数か月前から知らせる段が始まります。去年の問い合わせ記録を見て、繁忙期の何週間前から問い合わせが増え始めたかを数えると、自社の長さが見えてきます。
開始日の前に、2つの余白をとる
広告は、設定した日に思いどおりの状態で走り出すとは限りません。開始日を決めるときは、2つの余白を足しておきます。
一つは審査です。Metaの説明では、広告の審査は通常24時間以内に終わるものの、それ以上かかることもあるとされています(2026年10月時点)。落ちて直す時間も考えると、セール前日に入稿するのは危険です。
もう一つは、配信の仕組みが届ける相手を探る期間です。Metaでは情報収集期間と呼ばれ、配信を始めた直後や大きな変更をした直後は、成果が安定しにくくなります。いちばん売りたい「決める段」に入ってから広告を立ち上げると、この期間と山が重なってしまいます。
- 01山の日を書くセール初日や繁忙期のピークを、カレンダーに書く
- 023段に割る去年の記録から、知らせる段・迷う段・決める段の始まりの日を決める
- 03入稿日を決める知らせる段の初日より前に、審査と手直しの日数をとる
- 04行き先を先に仕上げるLPやセールのページを、広告より先に公開できる状態にする
- 05終了日を入れる広告の管理画面に、終わりの日もあわせて設定する

花火大会の夜に場所取りを始めても、もう遅いんです。広告の場所取りも、山の前に済ませておきましょう。
山に合わせて、予算と入札を動かす
決める段では、予算を厚くします。ただ、予算を急に何倍にも上げると配信が不安定になることがあるので、段の切り替わりに合わせて少しずつ上げていくほうが扱いやすくなります。
Google広告には、自動入札を使うキャンペーン向けに「季節性の調整」という機能があります。Googleの説明では、コンバージョン率が大きく変わると見込まれるときにだけ使うもので、1〜7日の短いイベントに向き、14日を超える長い期間に使うと思うような成果にならない場合があるとされています(2026年10月時点)。年末年始のような一般的な年中行事の影響は、もともと自動入札に組み込まれているので、別に設定する必要はないとも書かれています。
使いどころは、自社だけの短いイベントです。例えば、3日間だけの創業記念セールで、申し込みの割合がふだんよりはっきり上がると見込めるとき。年末だから、という理由だけで使う機能ではありません。
すでにサイトに来たことのある人へ広告を出している場合は、迷う段と決める段でその人たちへの予算を少し厚くするのも一つの手です。仕組みと注意点はリターゲティング広告の記事で書いています。
素材は、段ごとに作り分けておく
3段に分けると、素材も段ごとに必要になります。撮影の日に、まとめて用意しておくと慌てません。
- 知らせる段:店や商品の様子と、始まる日がひと目で分かる画
- 迷う段:比べる材料になる中身(作業の様子、量、仕上がり、使い方)
- 決める段:申し込み方と期間を、短く言い切る画

ハロウィンの飾りを足しただけの広告、10月はいいんですが、11月1日には急に古く見えるんですよ。
季節の飾りや言葉が入った素材は、時期が過ぎた瞬間に古くなります。決める段の素材ほど、日付や「残り◯日」の表示を入れたくなりますが、そこに書く期間や値引きは事実どおりでなければいけません。「今だけ」と書きながら毎月同じ値引きを続ける、のような表示は景品表示法の問題になり得ます。
あわせて読みたい広告で使えない表現は?景品表示法の優良誤認・有利誤認の基本終わらせ方と、来年への引き継ぎ
時期の広告は、終わらせ方まで決めておきます。セールが終わったのに広告が流れ続け、タップした先のページには「終了しました」だけ、という状態は、広告費の無駄なうえに印象もよくありません。
- 広告の管理画面に終了日を入れ、手で止める作業に頼らない
- セールのページは、終わったら次の案内(通常の商品や次回の予告)につなぎ替える
- 段ごとに、使った予算・問い合わせや売上・効いた素材を1行ずつ残す

山が終わったら、まずは一息ついてください。ただ、記録だけはその週のうちに。来年の自分が助かりますよ。
去年の記録があれば、来年は3段の区切りも素材の作り分けも、最初から精度を上げて組めます。
繁忙期の広告を、準備の段から一緒に
時期の広告は、山の数週間前の準備で結果が決まります。HEART CREATIONでは、広告の企画・素材づくり・配信と、行き先のLPまでを同じチームで担当しています(サービス一覧)。
- 去年の記録から、3段の区切りと開始日を一緒に決める
- 段ごとに言うことを変えた素材を、1回の撮影でまとめて作る
- セールのページを広告より先に整え、計測まで準備する
「次の繁忙期に間に合うか知りたい」という段階でも大丈夫です。初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります(ご相談はこちら)。

創業記念日みたいな、自分たちだけの山もありますよね。そういう日の広告も一緒に組みましょう。
よくある質問
セールの広告はいつから出し始めればいいですか?
セールの初日ではなく、お客さんが買うものや頼む先を考え始める時期から出します。去年の問い合わせや売上の記録で、繁忙期の何週間前から動きが出始めたかを数えると、自社の開始時期の目安になります。審査と手直しの日数も、その前に足しておきます。
繁忙期だけ広告の予算を増やしてもいいですか?
増やしてかまいません。ただ、急に大きく上げると配信が不安定になることがあるので、知らせる段・迷う段・決める段の切り替わりに合わせて、段階的に上げていくほうが扱いやすくなります。
Google広告の季節性の調整は、年末のセールにも使うべきですか?
Googleの説明では、年末年始のような一般的な年中行事の影響は自動入札にもともと組み込まれているとされています。季節性の調整は、自社だけの短いイベントでコンバージョン率が大きく変わると見込めるときに使う機能です。
季節の広告の素材は、毎年作り直さないといけませんか?
毎年すべて作り直す必要はありません。飾りや日付の入っていない部分は使い回せるので、撮影のときに季節の要素を後から差し替えられる形にしておくと、翌年の手間が減ります。日付や値引きの表示は、その年の事実に合わせて必ず直します。
