毎週「今週は何を撮ろう」から考えていて、企画だけで半日つぶれるんです。

それ、連載にしちゃいましょう。枠が決まっていると、考えるのは中身だけになって一気に楽になりますよ。
ショート動画を続けている会社の担当者から、よく聞く悩みがあります。毎回の企画に時間がかかる。出してもアカウントの印象がばらばらで、何の会社か覚えてもらえない。たまに伸びる動画があっても、次につながらない。
この悩みの多くは、動画を1本ずつ別の作品として作っていることから来ています。テレビの番組に決まった枠とコーナーがあるように、ショート動画にも「毎回同じ形で、中身だけ入れ替わる」連載を持つと、見る側は見つけやすくなり、作る側は迷う時間が減ります。
この記事では、ショート動画の連載によく使われる型、毎回そろえる目印、1話だけ見た人にも伝わる作り方、回数を区切って見直す方法を整理します。
この記事の要点
- 型を決めれば、考えるのは中身だけになる
- 題名・冒頭・見た目を毎回そろえて「あれだ」と思わせる
- 10回など回数を先に区切り、回どうしで比べる
連載にすると、何が変わるか
連載の良さは、見る人と作る人の両方に出ます。
見る人にとっては、2本目以降が「知っているもの」になります。スクロールしていて同じ題名の形、同じ冒頭の一言が流れてくると、内容を読む前に「あの店のあれだ」と分かります。1本だけ見て終わる人より、アカウントを開いてほかの回も見てみる人が増えやすくなります。
作る人にとっては、毎回決めることが減ります。撮る場所、尺、文字の位置、話す順番が決まっているので、その週に考えるのは「今回のお題」だけです。担当者が替わっても同じ形で作れるので、社内で回しやすくもなります。
例えば、駅前のパン屋が「店長が答える、パンの疑問」という連載を持ったとします。お題が「クロワッサンはなぜ層になるのか」でも「食パンの冷凍のしかた」でも、店長が作業台の前で一問に答える形は同じです。見る人は回を重ねるほど、この店はパンのことを聞ける店だと覚えていきます。
連載の5つの型
連載の形はいくつもありますが、会社やお店が続けやすいのは次の5つです。
| 型 | 毎回同じもの | 毎回変わるもの | 向いている業種の例 |
|---|---|---|---|
| 質問に答える | 答える人・場所・「今日の質問は」の一言 | 質問 | 士業、整体、パン屋、塾 |
| 番号付きの講座 | 題名の番号・説明の順番 | 手順の中身 | 料理教室、PC教室、園芸店 |
| 1つのものを追う | 同じ画角・日付の表示 | そのものの変化 | 農家、ブリーダー、仕込みのある飲食店 |
| 比べる・試す | 比べ方のルール・判定の出し方 | 比べる2つ | 雑貨店、工具店、クリーニング店 |
| 人を紹介する | 紹介の形式・聞く質問 | 登場する人 | 介護施設、ホテル、職人の多い会社 |
最初の1つを選ぶときは、自社に「材料が切れないもの」はどれかで決めます。お客さんからの質問が毎週たまる会社なら質問の型、季節ごとに商品が育っていく会社なら追う型、という具合です。迷ったら、すでに伸びた動画の形を連載の型にするのがいちばんの近道です。
ネタの集め方そのものは、別の記事にまとめています。
あわせて読みたいショート動画のネタ切れを防ぐ。企画アイデアの出し方と仕組み化毎回そろえる目印
連載だと気づいてもらうには、見る人が一瞬で分かる目印が要ります。そろえるのは次の4つです。
- 題名の形:「パンの疑問 #12」のように、連載名と番号を同じ位置に入れる
- 冒頭の合図:最初の1秒に毎回同じ一言や同じ画を置く。「今日の質問はこちら」と紙を見せる、など
- 見た目:テロップの色・書体・位置、撮る場所、話す人の立ち位置
- 出す日:「毎週木曜」のように曜日を固定し、プロフィールにも書いておく
目印は、凝ることより変えないことに意味があります。3回目あたりで「もっと良くしたい」と見た目を変えたくなりますが、変えるたびに見る人にとっては別のものに見えてしまいます。直すなら10回の区切りで、まとめて直します。

連載って、釣りに近いんです。同じ場所に同じ時間に糸を垂らすから、向こうも寄ってくるんですよね。
1話だけ見ても分かるように作る
ショート動画は、連載の第1話から順番に見てもらえるとは限りません。おすすめに流れてきた第8話が、その人にとっての最初の1本です。だから、どの回も1本で話が終わるように作ります。
- 前の回を見ていないと分からない言い方(「前回の続きです」だけで始める)を避ける
- 続きものにするときも、その回の中で1つは答えを出しておく
- 「ほかの回はプロフィールから」と一言添え、プロフィールの固定や再生リストに連載をまとめておく
YouTubeで次の1本へ案内する道具の使い分けは、こちらの記事で扱っています。
あわせて読みたいYouTubeの再生回数が伸びないときは2本目を見る。シリーズと回遊の設計回数を区切って、見直す
連載でよくある失敗は、始めたものの3〜4回で止まってしまうことです。止まる理由はたいてい、ネタの在庫がないまま始めたことにあります。
- 01回数を決めるまず10回など、区切りの回数を決めて「シーズン1」として始める
- 02在庫を書き出す始める前に、10回分のお題を一覧にしておく。書き出せない型は選び直す
- 03回どうしで比べる同じ連載の中で、どのお題の回が保存や問い合わせにつながったかを並べる
- 04区切りで決める続ける・型を少し変える・別の連載に替える、の3つから選ぶ
同じ型で作っているので、回ごとの差は「お題」の差として読めます。どのお題が反応を集めたかが分かれば、次のシーズンのお題選びにそのまま使えます。

3回で止まった連載が、アカウントに3本だけ残っている状態。あれがいちばん寂しいんですよ。
区切りで終える連載は、失敗ではありません。10回出して手応えがなければ、型を替えて次のシーズンを始めれば済みます。
連載づくりを、HEART CREATIONと
連載は、最初の型決めとお題の在庫づくりさえ済めば、あとは回すだけになります。HEART CREATIONでは、こんなところからご一緒しています。
- 自社の材料が切れない型を選び、10回分のお題を一緒に出す
- 題名・冒頭の合図・テロップなど、毎回そろえる目印を決めて撮影と編集を引き受ける
- 回どうしを比べて、次のシーズンで何を変えるかを決める
型や撮影手順を社内に渡して、自分たちで回せるようにする内製化のお手伝いもしています。サービス一覧もご覧ください。

シーズン1を最後まで出し切ったら、ちょっとお祝いしてください。それくらい、続けること自体が強いんです。
よくある質問
ショート動画の連載は、何回くらい続ければいいですか?
まずは10回ほどを1つの区切りにするのがおすすめです。回数を先に決めておくと、途中でやめるか迷わずに済み、区切りで回どうしを比べて続けるかを判断できます。
連載と単発の動画は、どちらを多くすればいいですか?
連載を軸にして、季節の話題や告知を単発で差し込む形が回しやすいです。単発ばかりだとアカウントの印象がばらつき、連載ばかりだと時期の話題に乗り遅れることがあります。
連載の途中で、見た目やテロップを変えてもいいですか?
変えてもかまいませんが、回の途中ではなく区切りでまとめて変えるのがおすすめです。少しずつ変えると、見る人には別の動画に見えてしまい、連載だと気づかれにくくなります。
連載の番号は、題名に入れたほうがいいですか?
入れておくと、見る人が「ほかの回もある」と気づくきっかけになります。ただし番号だけでは中身が伝わらないので、その回のお題も題名に入れてください。
