YouTube広告を勧められたんですが、インストリームとかバンパーとか、種類が多くてどれを選べばいいのか分かりません。

形式の違いは、見る人がその広告とどう出会うかの違いなんです。そこさえ押さえれば、選ぶのは難しくないですよ。
YouTube広告を始めようとすると、最初に形式の多さで迷います。動画の前に流れるもの、飛ばせないもの、6秒で終わるもの、検索結果に並ぶもの、ショートの間に出るもの。管理画面ではキャンペーンの種類も選ぶので、どれが何なのか分からないまま進めてしまう会社も少なくありません。
形式を選ぶときの軸は2つです。見る人がほかの動画を見ている途中に「割り込む」のか、見る人に自分から「選ばれる」のか。そして、その広告で何をしてほしいのか。この2つが決まれば、使う形式はかなり絞れます。
この記事では、YouTube広告の主な形式、目的ごとの選び方、課金のされ方と見る数字、1回の撮影から形式ごとに作り分ける方法を書きます。
この記事の要点
- 形式の違いは「割り込む」か「選ばれる」か
- 名前を覚えてもらうなら短い形式、比べてもらうなら長く見られる形式
- 1回の撮影から、長さと向きを変えて作り分ける
YouTube広告の主な形式
Google広告のヘルプに載っている、YouTubeの主な動画広告の形式は次のとおりです(2026年10月時点)。
| 形式 | 出る場所 | 長さ・見られ方 |
|---|---|---|
| スキップ可能なインストリーム広告 | ほかの動画の前・途中・後 | 5秒たつとスキップできる。長さの上限はなく、3分未満が推奨 |
| スキップ不可のインストリーム広告 | ほかの動画の前・途中・後 | 飛ばせない。60秒以下(キャンペーンの種類によって15〜60秒) |
| バンパー広告 | ほかの動画の前・途中・後 | 5〜6秒の短い広告。飛ばせない |
| インフィード動画広告 | 検索結果、関連動画の横、モバイルのホームフィードなど | サムネイルと文で表示され、クリックすると再生される |
| YouTubeショートの広告 | ショートのフィードの中 | ショートと同じように流れ、スワイプで飛ばせる。60秒未満が推奨 |
| マストヘッド広告 | ホームフィードの最上部 | 予約して買う形。広く一度に届けるための大がかりな枠 |
2種類のインストリーム広告とバンパー広告は「割り込む」形式です。見る人は別の動画を見に来ていて、その前や途中に広告が入ります。ショートの広告も、ショートの流れの中に1本として割り込む形です。インフィード動画広告だけは「選ばれる」形式で、見る人が自分でサムネイルを押したときに再生されます。

広告が始まった瞬間、指がスキップボタンを探している。見る側としては、みんなそうなんですよね。
目的ごとの選び方
形式は、その広告で見る人に何をしてほしいかで選びます。
| してほしいこと | 向く形式 | 例 |
|---|---|---|
| 名前を覚えてもらう | バンパー広告、スキップ不可のインストリーム広告 | 学習塾が、冬期講習の時期に塾の名前を何度も見てもらう |
| 中身を知って、比べてもらう | スキップ可能なインストリーム広告 | 工務店が、施工の流れと完成した家を1分ほどで見せる |
| 調べている人に見つけてもらう | インフィード動画広告 | 「浴室 リフォーム 費用」で検索した人に、解説動画を出す |
| スマホで縦の動画を見ている人に会う | YouTubeショートの広告 | 飲食店が、看板メニューができあがる様子を縦で見せる |
例えば、地域の工務店が見学会への申し込みを増やしたいなら、まずスキップ可能なインストリーム広告で、家づくりを考えている人に完成した家と施主の声を見せます。家づくりについて検索している人には、インフィード動画広告で「間取りで後悔しやすい場所」のような解説動画を出す。目的が「見学会の申し込み」なら、バンパー広告だけでは中身が伝わりきりません。
マストヘッド広告は、全国で一度に大勢へ届けたい新商品の発売などに使われる枠です。地域の会社が最初に選ぶ形式ではありません。
インフィード動画広告は、見る人がサムネイルと文を見て選ぶ形式なので、作り方はふつうの動画のサムネイルやタイトルと同じ考え方になります。その考え方はYouTubeのサムネイルとタイトルの記事で扱っています。
課金のされ方と、見る数字
形式によって、費用がかかる条件が違います。Google広告のヘルプでは、次のように説明されています(2026年10月時点)。
- スキップ可能なインストリーム広告:広告視聴単価で入札する場合、30秒見られたとき(30秒未満の広告は最後まで見られたとき)か、30秒以内に広告が操作されたときに費用がかかる
- インフィード動画広告:広告をクリックして動画が見られたとき、または自動再生で10秒以上見られたとき(動画視聴キャンペーンの場合)
- バンパー広告、スキップ不可のインストリーム広告:表示された回数に応じて費用がかかる
ここから、見る数字も形式ごとに変わります。スキップ可能な広告では、どこまで見られたか、どこで飛ばされたかを見ます。最初の5秒で多く飛ばされているなら、冒頭を直す。バンパー広告は、表示されたことそのものが目的なので、どれだけの人に届いたかと、その後に社名や店名で検索する人が増えたかを並べて見ます。インフィード動画広告なら、広告を見た人がチャンネルのほかの動画や、サイトに進んだかどうかです。
1回の撮影から、形式ごとに作り分ける
形式ごとに別々の撮影をする必要はありません。1回の撮影で、長さと向きを変えて作り分けます。
- 01いちばん長い版から組むスキップ可能な広告用に、30秒〜1分ほどの版を作る
- 02最初の5秒を作り込む飛ばされる前に、誰に向けた何の話かを言い切る
- 03短い版を切り出す15秒ほどの版と、伝えることを1つに絞った6秒の版(バンパー広告用)を作る
- 04縦の版を別に撮るショートの広告用に、撮影の日に縦の画も撮っておく
- 05サムネイルと文を用意するインフィード動画広告用に、選ばれるための入口を作る
6秒の版では欲張らないでください。6秒で伝えられるのは、店名と一言、または商品と一言くらいです。長い版の要約を詰め込むと、どれも残りません。

6秒の広告は、曲でいえばサビの一節だけ。そこで覚えてもらえたら、続きは長い版で聴いてもらえばいいんです。
横長の版と縦の版では、画面の中の置き方や話の組み方が変わります。両方を作るときの考え方は、こちらの記事にまとめています。
あわせて読みたい縦型動画CMと横型CMは何が違うか。見られ方から変わる企画の考え方YouTube広告を、目的決めからHEART CREATIONと
YouTube広告は、形式を選ぶ前に「何を増やしたいか」を決めると、迷う時間が減ります。HEART CREATIONでは、再生回数ではなく、その先の数字を最初に決めてから動きます。
- 増やしたい数字から、使う形式と配信の組み合わせを決める
- 1回の撮影から、長い版・短い版・6秒の版・縦の版をまとめて作る
- 冒頭を変えた複数の版を同時に出し、2週間で結果を見て寄せていく
企画・撮影・編集・広告の運用までを同じチームで持っているので、数字を見て素材を直すまでが早く回ります。

どの形式から始めるか迷ったら、まず「何を増やしたいか」を1つだけ聞かせてください。そこから一緒に決めましょう。
よくある質問
YouTube広告のインストリーム広告とは何ですか?
ほかの動画の前・途中・後に流れる動画広告です。5秒たつとスキップできる形式と、スキップできない形式があります。スキップできない形式は、2026年10月時点で60秒以下(キャンペーンの種類により15〜60秒)とされています。
バンパー広告は何秒ですか?
2026年10月時点のGoogle広告ヘルプでは、5〜6秒のスキップできない広告とされています。伝えられることは店名と一言くらいなので、名前を覚えてもらう目的に向いています。
スキップされた広告にも費用はかかりますか?
スキップ可能なインストリーム広告を広告視聴単価で出す場合、30秒見られる前(30秒未満の広告なら最後まで見られる前)に飛ばされ、操作もされなければ費用はかかりません。表示回数で入札する場合は扱いが違うので、設定を確かめてください。
YouTubeショートにも広告は出せますか?
出せます。ショートのフィードの中に、ショート動画と同じような形で表示され、見る人はスワイプで飛ばせます。60秒未満が推奨されているので、縦で短く作った版を用意しておきます。
