TikTokのライブで商品を売っている人を見て、うちの店でもできないかと思っています。

できますよ。ただ、売れるかどうかは話のうまさより、配信の組み方で決まるんです。
ライブ配信をしながら商品を売る、いわゆるライブコマース。画面の向こうで質問に答えながら売れるなら、店頭の接客に近いことがネットでもできそうです。一方で、何をどの順番で紹介すればいいのか、どう買ってもらうのかが分からず、始められないという声もよく聞きます。
ライブで売る配信は、商品を並べる順番と、1品ごとの見せ方の型でほぼ決まります。加えて、価格や買い方を口でも画面でも伝えること。この3つを先に組んでおけば、話すのが得意でなくても回せます。
この記事では、ライブに向く商品、売り場の置き方、1回の配信での並べ順、1品ごとの型、伝え方の決まり、配信中の役割分担と振り返りを順に書きます。
この記事の要点
- 売れるかどうかは、並べる順番と1品ごとの型で決まる
- 価格・買い方・在庫・届く日は、口と画面の両方で伝える
- 話す人・商品を出す人・コメントを見る人を分ける
ライブで売れるのは「見て、聞いて決めたい」商品
ライブで売りやすいのは、写真や説明文だけでは決めきれず、誰かに聞いてから買いたい商品です。
| 向く商品 | 理由 | 例 |
|---|---|---|
| 大きさや質感が写真で伝わりにくい | 手に持つ・並べる・光に当てるところを見せられる | 器、かばん、洋服、インテリア小物 |
| 使い方で価値が変わる | その場で使ってみせられる | 調理道具、化粧道具、文房具 |
| 一点ものや数が少ない | 今ある分を一つずつ見せられる | 古着、作家ものの雑貨、季節の果物 |
| 選び方に相談が要る | 見ている人の条件を聞いて答えられる | 贈りもの、サイズや色違いが多い商品 |
反対に、型番で決まる商品や、どこで買っても同じ商品は、ライブで見せる利点が小さくなります。また、化粧品や健康食品のように効果の言い方に決まりがある商品は、ライブで口が滑りやすいので、言ってよい表現を事前に決めておきます。
ライブ配信そのものの向き不向きや、配信できる条件、進行表の基本は、こちらの記事に書いています。
あわせて読みたい企業のライブ配信、何をすればいいか。インスタライブで売る・伝える企画と準備先に、どこで買ってもらうかを決める
ライブで売るときは、見ている人がどこで購入するかによって、配信中の言い方が変わります。
| 売り場 | 買い方 | 配信中に言うこと |
|---|---|---|
| TikTok Shop | ライブ中に表示した商品を、アプリの中でそのまま購入できる | 「画面の商品を押すと買えます」 |
| 自社のネットショップ | 配信のあとにリンクから移って購入する | 「プロフィールのリンクから、商品番号〇番」 |
| LINE・DMでの予約 | メッセージで取り置きや予約を受ける | 「LINEに商品名を送ってください」 |
TikTok Shopは2025年6月30日に日本で始まり、ショッピングLIVE配信では、配信中にタグ付けした商品をその場で購入できます。Instagramには、ライブ配信中に商品をタグ付けして売る機能はありません(2023年3月に終了。2026年10月時点)。Instagramで配信するなら、自社のネットショップか予約の受け付けに移ってもらう道を、先に用意しておきます。
アプリの外に移ってもらうなら、ライブで紹介した商品だけを集めたページを作っておくと、「どれだったっけ」で離れる人を減らせます。
1回の配信は「3つの役の商品」で並べる
1回の配信で紹介する商品は、最初は3〜5品に絞るのがおすすめです。多すぎると1品あたりの時間が短くなり、質問に答えきれません。
並べる順番は、商品に役を振って決めます。例えば、町の器の店が30分配信するなら、こうなります。
| 時間 | 役 | 商品 | ねらい |
|---|---|---|---|
| 0〜3分 | あいさつ | 今日紹介する品を全部並べて見せる | 最後まで見る理由を作る |
| 3〜10分 | 入口の品 | 手に取りやすい小皿 | 買い方を一度体験してもらう |
| 10〜22分 | 主役の品 | 作家ものの大皿 | 時間をかけて質問に答える |
| 22〜27分 | 合わせの品 | 大皿に合う取り皿や箸置き | 主役を買った人にもう一品 |
| 27〜30分 | 締め | 全品をもう一度並べ、買い方と締め切りを言う | 途中から来た人にも伝える |
入口の品を先に置くのは、見ている人に「ライブで買う」手順を一度通ってもらうためです。最初の1回で迷わなければ、主役の品のときにはすぐ手が動きます。
1品ごとの見せ方は、毎回同じ型で
1品ずつ、同じ順番で見せると、話す人も見ている人も迷いません。
- 01見せるまず全体を見せ、手に持って大きさを伝える。「手のひらにちょうど乗るくらい」
- 02困りごとこの商品が解決すること、合う人を一言で言う
- 03使ってみせる盛りつける、着る、書いてみる。光に当てて色の見え方も見せる
- 04質問に答える来ている質問を拾い、サイズ・素材・お手入れに答える
- 05買い方を言う価格・買い方・残りの数を、口でも画面の文字でも伝える
型の中で一番時間を取りたいのは4番目です。ライブで売れるのは、質問した人がその場で答えをもらえるからです。質問が来ないときのために、よく聞かれる質問を事前に3つ用意しておき、「よく聞かれるのが〜」と自分から答えます。

質問してくれた人が、答えを聞いてその場で買ってくれる。あの瞬間はライブならではなんですよ。
価格・買い方・在庫・届く日は、口と画面の両方で
ライブで話した言葉も、広告の表示として扱われます。景品表示法でいう「表示」には、インターネットの広告だけでなく、口頭での広告も含まれます。勢いで言った一言が、そのまま表示になります。
配信中に必ず伝えたいのは、次の4つです。
- 価格:税込みか、送料は別か
- 買い方:どこを押すか、どのページで買うか
- 在庫と締め切り:残りの数と、いつまで買えるか
- 届く日:注文から発送までの日数
口で言うだけだと、途中から来た人には伝わりません。画面の文字や説明欄にも書いておきます。
気をつけたいのは、勢いで言いがちな言葉です。「今日だけこの値段」と言うなら、本当に今日だけにする。「残りわずか」は、実際の在庫と合わせる。ふだんの値段を実際より高く言って値引きを大きく見せない。こうした言い方の決まりは、別の記事で詳しく書いています。
あわせて読みたい広告で使えない表現は?景品表示法の優良誤認・有利誤認の基本配信中の役割分担と、終わった後の振り返り
ライブで売るときは、最低でも2人、できれば3人で回します。
| 役 | すること |
|---|---|
| 話す人 | 商品を見せ、型に沿って話す。画面の外のことは考えない |
| 商品を出す人 | 次の商品を手元に用意し、在庫を数える |
| コメントを見る人 | 質問を拾って話す人に渡し、売れた数を数える |
一番の事故は、売り切れたのに売り続けてしまうことです。在庫を数える人が、残りの数を紙に書いて話す人に見せる。それだけで防げます。
終わった後は、品ごとに「紹介した時間」「来た質問」「売れた数」を1行ずつ書き出します。質問は多いのに売れなかった品は、価格か買い方のどこかで止まっています。次の配信では、その品の説明の順番や並べる位置を1か所だけ変えてみます。
1回やってみて売れなかったら、向いていないということでしょうか。
1回で判断するのは早すぎます。ライブは、毎週同じ曜日・同じ時間に続けるほど、見に来る人が覚えてくれます。最初の数回は売上より、質問の数と、どの品で質問が多かったかを見てください。

在庫を誰も数えてなくて、売り切れの後も注文を受けちゃう。これがいちばん泣けるパターンなんです。
ライブで売る仕組みを、HEART CREATIONと組み立てませんか
HEART CREATIONでは、SNSの企画・撮影・編集・運用から、ネットショップやLPの制作までを同じチームで引き受けています。
- ライブに向く商品の選び方と、1回の配信の並べ順・1品ごとの型づくり
- ライブで紹介した商品をまとめたページや、予約を受けるLINEの設計
- ライブの場面を切り出したショート動画と、品ごとの数字の振り返り
初回のご相談は無料で、オンライン60分でも承ります。「ライブで売るのが自社に合うのか」という段階でも構いません。

1回で当てにいくより、毎週同じ時間にこつこつ。続けた店がいちばん強いです。
よくある質問
ライブコマースとは何ですか?
ライブ配信をしながら商品を紹介し、見ている人にその場で購入してもらう売り方です。質問に答えながら売れるので、店頭の接客に近いことがネットでできます。
インスタライブで商品を販売できますか?
Instagramには、ライブ配信中に商品をタグ付けして売る機能はありません(2023年3月に終了。2026年10月時点)。配信では商品を紹介し、自社のネットショップやLINEでの予約に移ってもらう形になります。
ライブ販売では、1回に何品くらい紹介すればいいですか?
最初は3〜5品に絞るのがおすすめです。手に取りやすい入口の品、時間をかけて紹介する主役の品、主役に合わせる品のように役を振って並べると、流れが作りやすくなります。
ライブ販売で「今だけ」と言ってもいいですか?
本当にその時間だけの条件なら言えます。実際には後日も同じ条件で売るのに「今だけ」と言うと、景品表示法で問題になることがあります。
